――でも何故だろう? とても美しい。

「芹那? お姉ちゃんだよ――」

突然溢れたコップの水。それぞれの『その』瞬間を切り取った本作。

行間から滲む一生分の思い出と、最後に交わされた姉妹の会話。
送り出す姉と、買いそろえた死に囲まれ一人ぽっちの芹那の姿。

そして返事は二人だけが知ってる。

語られた全てが物語。語られなかった全てが物語。

素晴らしい作品です。

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