彷徨き爺さん

犬時保志

呟き散歩

 明日9月11日月曜日は雨の予報、昨日のハードな山歩きの整理運動と思いノンビリ歩きを考え、生まれ育った村の(今は市になってる)田舎道を歩いてみました。


 車で両親が亡くなり、無人になって居る実家の駐車場に停車、ガスは止めて居ますが、来年夏には引っ越そうとずっと水道と電気は止めずに料金払い続けて居ます。


 実家に入りエアコンをつけ、湯沸かしポットでお湯を沸かし、コーヒ飲んで一服休憩。


「よし歩くぞ!」


 道端みちばたの農機具屋、一つ年下のくんぼうの家、くんぼうも数年前亡くなってる。

 くんぼうは、一番近所だからよく遊んだ。

 農機具屋の向の家、公民館活動で一緒にバレーボールした、綺麗なお姉さんが居た獣医、結婚は入り婿だったのに姓が変わってる。


 実家を出て暫く歩くと、大池(遥昔に造られた人造湖)の土手下に、民家が建ち並んでいます。

「大池の土手は、いつ決壊するか分からん、危険な場所家を建てては成らん」と言われて居る場所、ここに住んでる人達、承知で住んでるのだろうか?


 考えながら進み、大池の西『小人岩』は健在でした。

 小人が蹴った足跡が付いた岩として祭られている大岩です。


 小人岩の言い伝えは何だったか?

『大池を作る時、住んでた小人に引っ越しを強制、怒った小人が蹴った岩?』もう少し何か有った様な? 忘れました。


 幼馴染みの、美保ちゃんの家の前を通り、陽ちゃんの家の前を通ります。


 本家の正延(父の従兄)おじさんが、美保子は分家筋嫁にしないか?  と勧められた事が有ったな、とか懐かしく思い出しました。

 その当時は美保ちゃんの従姉妹と付き合ってて・・・身体の相性は今までの人生で最高だったし、気立ても良かった、何で結婚まで行かなかったのか? 若気の至りだね。


 二人共嫁いで、家は建て替え代が二代変わって見知らぬ村(市)になってる。

 更に歩くと村の中央、本家の屋敷、ここも又従兄弟達皆亡くなって居ます。


 西池の手前、同じく父の従兄の家は姓が変わってる?

 西池の横道を上って行くと、一つ年上でいつも一緒に遊んで居た広ちゃんの家、広ちゃんも死んで随分になります。


 西池前を通り過ぎ、同じ村の小字山の上に向かう、従兄のお兄ちゃんの家、当然お兄ちゃんも4年前亡くなってます。


 山の上には、祭りの御輿を出す度に凶作になり、村人が相談し御輿を八幡様の裏に埋めたって言い伝えが有った、子供のころ本当か掘ってて怒られた、バカやったな。


 降りて行って、通称井戸端の幼馴染み恵ちゃんの家を通り過ぎると隣村になります。


 行っても見慣れた古墳があるだけ。


 引き返し電気屋又従兄弟の子供がやってる、その東隣本家(祖母の実家)の伯父さんの4男、現区長貞雄さんの家に寄りました。

「くまちゃんの家は娘夫婦が帰って住んどる」

 姓が変わった理由が分かり、ちょっとスッキリしました。

 来年夏頃実家に帰り住むようになる事を告げ帰って来ました。


 知った人が殆ど居なく成った故郷、引っ越す意味って有るのか?

 私が50年ほど前最初に建てた家、思い出はある。

 無人の家は直ぐ傷むって、それだけで難儀な引越しする価値が有るのか?

 考えてしまいました。



 ◈◈◈

 

 感想などの反応を頂けたら、舞い上がって続編を書きます。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

彷徨き爺さん 犬時保志 @ysxyz

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ