第5話「ハーイ! 誠志郎君みてるー?w」
★
一ヶ月後
色々と吹っ切れた私は茶髪を金髪に染め直し、肌を小麦色に焼く。露出度も高めになりギャルぽい。今度はヘソピにもチャレンジしようかな。
どうやら私は意外と想い人に合わせるタイプだったようだ。
最近は毎日伊達家に行って料理談義しながら料理に舌づつみ打っている。そのまま泊まることもある。お陰様で私専用の歯磨きとマグカップも常備。
部員に関係を怪しまれるが否定しなかった。
「リンゼ最近味見してくれないね」
「誠志郎ごめん。色々と立て込んでいてさ」
「それなら仕方ないけど……今日は食べてく——」
竜一が「ようリンゼ、俺の新作ケイジャン料理の味見してくれよw アメリカの友人に聞いてオリジナルスパイスの配合が上手く行ったからさw」肩を抱いてくる。
「校内なんだから部長をつけなさいよ竜一。ふう……わかったわよ。誠志郎悪いわね」
「……うん」
「相馬悪いな。お前の彼女借りていくぜw」
「ちょっとやめてよ、そんなんじゃないから、ただの友達だよ。ね?」
「そうだよ……」
こんな公然で怒りたいけど、いちいちたしなめるの面倒なので無視。
こいつアメリカ生まれ西ヨーロッパ育ちたからハグ文化圏なんだよ。ココらへんの感覚バグっているんだよね。
★
そして運命の時。
「発表します。個人戦は伊達君にお願いします」
「ちょっとまって部長! 何で僕じゃないんだよ!」
「相馬君じゃ戦えない。料理人に必要なものが色々と欠けているのよ」
「伊達はあると?」
「うん。彼はプロ級だよ。料理人としての矜持ももっている。全国優勝も可能だよ」
誠志郎は納得しなかった。色々と学校側に訴えると逆に部費を横領していた事が発覚して退学処分になる。親のクレカを担保に多額の借金も明るみに出た。有名になって配信動画で元が取れると踏んでいたのだ。絵に描いたような狸の皮算用。
あっけない幕切れだった。
味方したかったけど、私は伊達の料理に恋をした。偽りたくない。
★
そして——
優勝インタビューです。とテレビに共に映る私達。
「はーい、誠志郎君みてるー?w」
「だーてー! 全国に舌出して下卑たゲス顔披露するな! こほん……誠志郎優勝したよ!」
個人戦団体戦共に優勝。私は誠志郎を裏切った。部費横領をリークしたのは私だから。二人の夢だったけど、でも世の中舐めたやつに料理人を名乗ってほしくない。竜一みたく常に己を磨いてるやつこそ代表選手はふさわしい。そして立ち直って欲しいとそう思ったからだ。
「けけけ、もう、この女は俺のじゃないと満足できないんだとよ。残念だったな」
「ごめんね。もう学校でも話しかけないで。伊達に浮気したと誤解されたくないから」
全国区放送で頬にキスをした。後悔はしてない。両思いだもん。
実はこれ、竜一とともに考えたセリフ。誠志郎を奮い立たせようと敢えて悪役を演じる。
この放送直後、誠志郎は暫く引きこもりになる。
これで誠志郎は完全な孤立無援。自分と食材と向き合って本物の料理人くれることが私の願い。
まぁ、私達も謹慎処分になったので竜一の家で料理三昧の毎日だ。
余談
真面目な竜一の言動が色々と問題だったので、原因を調べると参考書らしい。
本にはNTRチャラ男全集のタイトルと、その横に英語で友達作る本と書かれていた。実は世界を渡り歩っているので竜一は日本語が読めなかった。だから本はいい加減なAI無料翻訳機で、日本語会話も怪しいAIアプリから覚えた。
「まさか、俺の女になれって……?」
「親友になろうという意味だが? 日本は屈伏させて初めて友達になれるんだろ? 変な文化だ」
「違う! 私の純情かえせ!」
私完全に痴女じゃん……。
うわーん、ばかー! 責任取って結婚しろー!
ちゃんちゃん
深夜に響く背徳NTRメシ 〜好きな人の推し料理捨ててあいつの暴力的な旨味にメシ堕ちした私♡〜 神達万丞(かんだちばんしょう) @fortress4
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