『薔薇色の人生』へと続く道は、トゲトゲの茨でいっぱいだった……

 読んでいて「ぐはあ!」と呻いてしまう瞬間が多々ありました。

 主人公は「薔薇色の人生」に繋がると信じ、『楽してお金を稼げる方法』に飛びついてしまう。
 ニュースなどを良く見ている読者なら「おいおい、それって明らかに……」と心配します。

 そして、「そりゃそうなるよ!」という感じに。

 でも、彼の人生はまだまだ続く。「被害」に遭った後に、そこからまた前向きに頑張ろうとしていくのだが。

 「今度こそ幸せになれるかな?」とか予感もあったり、いつの間にか強く感情移入して読み進めることになります。

 そして、思い知らされることになります。「綺麗な薔薇には棘があるのさ!」という言葉もある通り、薔薇色の人生に続く道とは、茨のトゲトゲで埋め尽くされた世界なのかもしれません。

 果たして彼は、本当の幸せを得ることができるのか。最後まで目が離せません。

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