「魔王様 VS. 高度情報化社会」という異色の対決を描いた傑作コメディ。百年ぶりに魔界に帰還した大魔王ゼフィーナを待ち受けていたのは「ぴーしー」だの「くらうど」だのという謎の呪文が飛び交う異世界でした。かつては魔界を平定した大魔王が、たかがメールの送り方で右腕のルシフェルに怒られる姿は、まるで初めてスマホを手にしたおばあちゃんのよう。
「もう嫌じゃあああああああああ!」と逃亡を繰り返す主人公ゼフィーナと、几帳面で慎重なルシフェルとのコンビネーションは絶妙。まるでITオンチとデジタルネイティブのやり取りを見ているようで、笑いが止まりません。
百年前の価値観を持つ魔王がIT化された魔界でもがき苦しむ姿は、テクノロジーの進化に翻弄される私たち自身の姿でもあります。ゼフィーナとルシフェルの掛け合いを笑いながら「あれ?これって私のことじゃ…?」と気づかされる、そんな痛快でユーモラスな作品。これこそまさに令和の寓話と言えるでしょう!
かつて魔界を統一し、人間界へ侵攻した大魔王ゼフィーナ。
しかし、勇者に敗れ、百年間の石化を食らった結果――
ようやく魔界に帰ってきた!! のに。
魔界はいつの間にかIT社会に進化。
魔王城は最新技術でデジタル化され、
ルシフェル率いる部下たちは、オンライン会議やAIチャットボットを駆使し、
ゼフィーナの知らない社会システムを運用していた!!
パソコン操作に悪戦苦闘し、
間違えてウイルスサイトを踏み、
「なにもしてないのに壊れた!!」と大騒ぎする魔王様。
果たしてゼフィーナは、このデジタル社会で魔王としての権威を取り戻せるのか!?
それとも、ただの老害として消え去るのか!?
IT×魔界!? 新時代の"異世界デジタル革命"コメディ、開幕!!
百年もの間、封印同然の扱いを受けていた魔王が、様変わりした世界に食らいつこうと奮闘する異世界ファンタジー作品です。
主人公はかつて人間界に侵略した魔王。
ですが、侵略は勇者の力によって半ばで終わり、魔王自身も石化させられてしまいました。
部下のおかげで復活を果たすも、そこは魔王が知る世界とはすでに別物。
全ての業務でIT化が進み、何をするにも電子端末が求められる社会となっていました。
慣れない作業の連続で、目に見えて疲弊していく魔王。
それでも自分を救ってくれた故郷に報いるべく、彼女は勉学を続けます。
魔王の復活は、世界にどんな変革を起こすのか。
ぜひ読んでみてください。
随所でもう笑えてしまい、序盤からものすごく引きこまれました。
タイトルの通り、百年ぶりに魔界へ帰ってきた魔王ゼフィーナ。
しかし、百年もの年月は、過剰なる「変化」を魔界にもたらしていた。
そろばんで計算することに慣れていたゼフィーナは、パソコンの表計算ソフトなどまったく使えず、変に間違いを訂正しようとして色々と台無しにしてしまう。
IT化にはまったくついていけず、気づけば「老害」認定までされてしまう。
悲哀、ひたすら悲哀。でも強烈に笑えてしまう。
強大な魔王でも「時の流れ」にはまったく太刀打ちすることができない。
その一方でBLサイトなんかには早々に適応できてしまうという一面も。でも慣れてない人間がその手のサイトに迂闊に手を出すの、ウィルスとか本気で危ないからね! と注意してやりたくもなります。
果たして、「魔王 VS IT技術」の戦いの勝者は!?
魔王は努力の末、現代の技術に立ち向かうことができるのか!!