圧倒的な悲運の先で、少年と少女は再び出会うことができるのか
- ★★★ Excellent!!!
冒頭から激しく心を揺さぶられて、これからどうなるのだろうと先が気になって仕方なくなりました。
主人公である十四歳の少年タイラスは、ひっそりと剣の稽古をする途中で一人の少女と出会う。少女は『幽霊』と名乗り、人に姿を見られたくない事情があるのだと語る。
タイラスは『幽霊』と惹かれ合う。しかし、『幽霊』と名乗っていた少女アニスリゼットには「ある事情」があり、二人は引き離されることになってしまう。
アニスリゼットの正体。その後に彼女たちに起こった出来事。そして彼女がタイラスと交わした約束。「生まれ変わってもまた」というもの。
どういう方向に物語が進むのだろう。転生する話とかになるのか。それとも本当に幽霊とかになる話になっていくのか。
悲劇のような香りもする中で、どうにか幸せになって欲しいという想いを強く刺激され、二人のその後を見守っていきたい気持ちになりました。
そして物語は四年後、二人を巡る事情や、二人の想い。王宮の中にあった思惑が紐解かれ、二人の運命がついに一つの形に結ばれる。
恋愛を軸としつつも、謀略劇や悲劇的な家族物語などが絡み合い、強烈に胸に迫ってくる作品でした。
そして読んだ後に得られる感動。出会えて良かった、読んで良かったと強くさせられました。
二転三転する緊張と、応援したくなる登場人物たち。多くの人にオススメしたい、とても素敵な一作です。