平和な夢を見ていたい

平和な夢を見ていたい

むかしむかし　あるところに

とても　わがままなおうさまがいました

いつもそんなとないのに

このひだけは　とてもとても　わがままでした

そのひ　おうさまは　まちのひろばで　こういいました

「私は、痛いのがいやだ。苦しいのが嫌だ。

　誰かが傷つくのも、悲しむのも嫌だ。

　皆にはいつも、笑顔でいてほしい。幸せでいてほしい。

　…それが夢でも構わない。

　私は、平和な夢を、見ていたい…」

しかし　そのことばにこたえるものは　ありません

がれきだらけの　じょうかまちで

おうさまはひとり　たちつくします

もうかえらないひびを　おもいながら