🥒きゅうりの栄養は日本一チイイイイ!

加賀倉 創作

カッパは知っている。きゅうりは良いヤツだってことを

 ???による叫び:「きゅうりの栄養は日本一チイイイイ!」




 どうも、異世界に転生したらカッパだったルドル・フォン・シュトロハイムです(読者様よジョジョ好きであれ)。


 嘘です、加賀倉創作かがくら そうさくです。 


 突然ですが、こんな詭弁きべん、聞き覚えがありませんでしょうか?




「きゅうりってほとんど水やん? よって栄養なし!」




 うわぁ……


 デマですね。


 とんでもないデマです。


 まぁ、前半部分は間違ってはいません。


 ですが、後半がまるで嘘っぱちです。


 栄養なし、とされていますが、それは栄養の定義によります。


 もし、栄養というものの定義を「炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質などの、人体がエネルギー源の主とする物質群(誤解を恐れずに言えば『カロリーになるもの』です)」とする他ないのなら、確かに「きゅうりは栄養ない」と言えるでしょうが……


 ちゃんと栄養学的に検証してみましょう。


 栄養というのは、食物の中に含まれているさまざまな物質のうち、生命活動を営むため人間の身体に必要な成分であり、中でも五大栄養素と呼ばれるのは、


 ①タンパク質

 ②脂質

 ③糖質

 ④ビタミン

 ⑤ミネラル

 

 これら五つです。


 日本人(と一括りにすることをお許しください)は、カロリー信仰が非常に激しいように思いますので、カロリー目的ではない栄養素にも目を向けてみましょう。


 きゅうりを語る上で注目すべき栄養素は、「ミネラル」です。


 代表的なミネラルには、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄、鉄などがあります。要は鉱物っぽいやつです。宮沢賢治、つまりは農学と鉱物学に精通しバチバチの科学オタクである上に、エモい文章もかけてしまうという文理キメラティック学者、が興奮するやつです(余計)。


 で、きゅうりに豊富なミネラルは、どれかと言うと……




 カリウムです。




 元素記号「K」です。


 夏目漱石の『こころ』は関係ありません。


 ちなみに、カ◯メという、新卒採用の応募者全員に対し、お祈り/内定に関わらず、自社製品を送付しちゃう企業は、このようにおっしゃっております。



 〈引用〉「きゅうりは栄養がない」といわれる理由のひとつが、ある世界記録。きゅうりは『Least calorific fruit』としてギネス世界記録に登録されています。日本語に直訳すると、「最も熱量が低い(ローカロリーな)果実」。これがいつの間にか「世界でいちばん栄養が少ない野菜」と誤解され、広まったようです。

きゅうりは可食部100gあたり14キロカロリーと、確かにカロリーは低いのですが、低カロリーだからといって栄養素が少ないとは限りません。〈引用終わり〉


 引用元:https://www.kagome.co.jp/vegeday/nutrition/201708/6823/



 カ◯メさんに加勢していただきたところで、本題に入っていきます。




 Q:じゃあカリウムって、何がええのん?

 A:カリウムは、余分なナトリウムを道連れにして尿として出ていってくれます。


 


 え、ちょっと待って?


 すごくないですか?


 つまりここで、何が言いたいのかと言うと……


 「血圧高いから減塩」というゆがんだ常套句じょうとうくがありますよね。あれにはカラクリがあります。


(脳内疑問符不可避かもしれませんが、どうかこの先にお進みくださいませ)


 まず、大前提として、カリウム(きゅうり豊富なミネラル)とナトリウム(塩化ナトリウム=塩を構成する主体です)は、兄弟のようなミネラルです。医者が口を揃えて言う「塩過剰摂取=高血圧」論も、「ナトリウム過剰摂取=高血圧」という意味で使う限りは間違いではなく、ナトリウム濃度が高いと薄めるために水分が血管内に増えて血管パンパン、圧力が確かに高まります。ですが実は、わざわざ減塩などしなくとも、ナトリウムと同時にカリウムを充分量取っていれば、勝手にナトリウムの量は排尿によりいい感じに調整されて、血圧も正常化します(ちなみに正常というのは、血圧の上の値が、年齢プラス90〜100です、健康診断に騙されてはいけません。詳しくは拙作『問:ゾンビはなぜ死なないのか? 答:歩いているからだ!』https://kakuyomu.jp/works/16818093087538763310/episodes/16818093087538805345を参照くださいませ)。そして、多くの日本人が抱いている誤解として、「塩とったら高血圧」というのがありますが、本来、天然塩にはナトリウム以外のカリウムをはじめとするミネラルが多様にかつ多く含まれているので、塩が血圧に悪く作用するはずはありません。しかし! だがしかし!! 現代の安価な塩はナトリウムばかりの偽塩ニセシオですので、塩をとってもナトリウム・カリウム兄弟の片割れしか摂取できず、血圧の調整に異常をきたしてしまうというわけです(カリウムナトリウム、ウムウムウムウムと騒いで恐縮ですが、加えて偉そうなことを申し上げますと、お手元の中学理科の教科書の化学分野のページを参照していただければ、理解度アップに繋がるやもしれません)。




  【塩 ミネラル 栄養成分表示】で画像検索!

 ↗︎カチッ!



 そうして出てきた画像の栄養成分表示欄に、100g中の「食塩相当量」が書かれてある箇所があるかと思います。これが100に近い、たとえば100g中の99.9gが食塩です、と書いてあれば、悪い塩です。偽塩です。最強にいい塩だと、食塩相当量が50、60台で、他はカリウム、マグネシウム、カルシウム、リンとかで占められていたりします(とはいえ最強の塩は高価すぎるので、私は食塩相当量60台のと80台の中くらいの塩を使い分けています)。一度ご自宅の塩を、確認してみることをお勧めします。

 

 このように本来、塩を取れば同時にカリウムは摂れ、何の問題もなかったのですが、外食や加工食品(できるだけコストを抑えてナトリウム偏重の偽塩を使うことになる)からは中々逃げられないので、現代人にカリウムは不足しがちです。


(注意:もちろん、いい塩だからといって、一日何百グラムとか馬鹿げた量摂るのはダメですよ? 何であれ、致死量ってものがあります)



 あ……



 脱線してました(だが無駄はナシ)。



 話を「きゅうり」の話題に戻します。


 偽塩まみれの世界に現れた救世主、それが「きゅうり」です。


 スーパーで売っているようなサイズのきゅうり一本(100g)あたり、200mgのカリウムが含まれていると言われています。


 そしてコ◯ロ◯省は、成人男性で一日あたり3000mg、成人女性で2600mgがカリウム摂取目安と言ってますが、人類史上最凶の薬害を認めないのがヤバ過ぎて信用できないので、逆張りしてもっととってもいいのかもしれません(カリウムの有用性・必要性が広まって健康な人が増えて病院が儲からなくなり、予算を削られるのはコ◯ロ◯省DE◯TH死ですし)。


 きゅうりは何たって食べやすいので、カリウムを手っ取り早く摂れます。


 多分多くの人が、全然一本くらい丸かじりできます。


 ただ、きゅうりの食べ過ぎは体が冷えるかも、なんて言われます。


 序盤で、カリウムが「ナトリウムを道連れにして尿として出す」と述べましたが、上がり過ぎた体温を下げる発汗という現象と似た具合で、尿もまた体内の暖かい液体を出すわけで、体温がには下がります(排尿時ブルっと震えるアレです)。


 とはいえ、人間の体には体温をだいたい三十六度台に保つ機能(恒常性ホメオスタシスの一環)があるので、よくあるサイズのきゅうりを一、二本食べたくらいでは低体温症になるほどには至らないだろうと推察します。コーヒーやら紅茶やらよくわからんエナドリやらなど、カフェイン入りの飲み物を何百ミリリットルもがぶ飲みする方が、よっぽど高利尿で冷えるかと思われます。




 ***




 カリウムのすごい所は、他にもあります(やはりきゅうりがカリウムに主役の座を奪われた!)。


 途中、血圧の話で、「ナトリウムとカリウムは兄弟のようなミネラルだ」的なことを述べましたが、この「兄弟」という言葉がもっともらしい比喩となるのは、血圧に関してのみではありません。


 実は、ナトリウムとカリウムは、生きとし生けるものの活動のかなめ、神経伝達においても、極めて、とてつもなく重要です。


 あまりに踏み込み過ぎると、すごく専門的な話になってしまうので、ここでは誤解を恐れずに、例え話で済ませます。


 ナトリウムは、全身の神経回路(これを国中に走る道路のようなものと考えてください)において、神経伝達そのものを担います。つまりは伝令役のようなもので、これがないと情報は伝わりません。


 カリウムは、神経伝達の調整役として、道路の節目、交差点に設けられた信号機のような働きをします。これがないと、情報はあらぬ方向へ無秩序に流れてしまいます。


 極論を言えば、ナトリウムとカリウムがなければ、人体は、全く動きません(膝の皿コーンと叩きは動くかも?)。


 以上、カリウムの重要性という観点から、きゅうりという野菜の良さが伝わったかと思います。


 ちなみにタイトルに「栄養は日本一」と誇張したように聞こえる表現を含んでいるのは、現代日本人にとってカリウムは不足しがち、かつ救世主であるのに、カリウム源であるきゅうりが悪質なデマによって過小評価されているからこそ、です。


 「栄養なしのレッテルを貼られし野菜」きゅうりが、「日本人の救世主カリウムを含んだ神秘の野菜」に格上げされたのであれば、その振れ幅からしても、日本一と言ってもいいのではないか、と個人的には思います(やはり言い過ぎか)。


 ここで、注意点があります。


・腎臓悪いと診断されている方は、カリウムの排出が苦手である可能性が高いので、カリウムの取り過ぎに注意です。体内に過剰に溜まってしまう恐れがあります。どんなものも多すぎると毒になります。具体的な影響としては、「筋収縮機能」に影響あるかもしれません。カリウムは神経伝達において大きな役割を担っていますので、カリウム過多が神経伝達に異常をきたしかねない、ということです。


・カリウムは水溶性なので、加熱すると煮汁に出ていく、そして細かく切って水に晒せば流れていきます。晒した水を捨てざるを得ない場合は仕方ないですが、煮るなら汁も飲むといいでしょう(とはいえきゅうりってほとんど煮ませんかね?)。





***





 最後に、思い切ったことを述べさせてください。





(ここから先、ちょっとキツい言葉を使うので注意です)





(よろしいでしょうか?)





(いきますよ〜?)





💉💉💉





😈😈😈




 これは声量大きめの独り言です。

 必ずしも読者様に向けた言葉ではありません。


 自身の病気の病理も、処方されている薬の材料も作用機序も知らない上に、噂で広まっただけのデマに流され、医療屋おいしゃさまの言うことを聞けばきっと良くなると盲信し、健康を損ね、苦しみ、真実に気づかずに死んでいくのは、何と悲しいことでしょう。


 医者のは、健康や命をダシに金儲けをするビジネスマンです。特に開業医は、私立病院というのが営利組織として公に認められているので、そうなってしまう可能性がです。もちろん人々を救いたい一心の医者がいることも私は知っていますが、崇高な目的意識を持った医者というのは、非常に稀です。既得権益者たちは、自分たちが儲けられなくなったら、権力を振りかざせなくなったら嫌なので、本当に効く治療法、食事療法(医食同源です)、健康法、本当に効く薬を隠したがります。病気が治れば人々は病院に行きません。病院に誰も来なければ、病院は、医者は、売上が立ちません。営業職や、売上に対し一定以上の責任を持つ立場にある方々なら理解するに難くないかと思われますが、この資本主義社会において、あらゆる経済活動は「儲けるか、少なくともやっているレベルの利益を出すこと」が大前提としてあります。なのに、相手が病院や医者になった途端、急に「人助けのためにやっている」と錯覚し、彼らに対して従順になる人があまりに多いのではないでしょうか。それはなぜか。無知だからです。無知なので、言い負かされてしまいます。無知なので、嘘を吹き込まれてもそれが嘘であると気づけず、抗議できません。少なくとも健康や命に関わることにおいて、無知は圧倒的なディスアドバンテージです。己の無知を知り、無知から有知に変わり、おかしいことには異議を唱える、反抗する。それは人として、いやもはや動物として、自然な行為でしょう。誰も、治る病気を治らないと言われたり、小賢しくチマチマと治療(治らない)されて何度も通院を強要され、金ヅルにされ、手に負えなくなったら紹介状、紹介状の連続で大病院をたらい回しにされたくはないでしょう。時間と、労力と、お金と、健康と、ひいては命を削ってまで、医療屋に服従するのは賢明ではありません。なので、自身の健康を、命を守るために、自ら学び、真実を探究しなければなりません。


 ちなみに私は、現時点で図星だ、と感じる方々に対して、説教をしたいわけでも、マウントをとって優越感に浸りたいわけでも、ありません。この文は、当然フォロワーさんも見るでしょう。私が自己満足のためだけにこのように吠えているなら、いずれフォロワーさんは不快に思ってフォローを解除するでしょうし、二度と拙作を見に来てもらえなくなるでしょう。自分が気持ちよくなりたいがために、仲間を減らそうなんていうのは、愚かです。偉くなったふりをしたいがために、何時間もかけて調査し、執筆するのは愚かです。自分を満たすためだけに知識をひけらかすのであれば、人に見てもらうのが難しいこのカクヨムという場でわざわざ発信せず、他のもっと気軽に使えるSNSで何の関係もない不特定多数に吠えれば済む話です。ではなぜこんなことを私は書き続けるのか。


 「ちゃんと伝わるから」です。

 一定以上の質が担保されて「書くカク」されたものがあるこのカクヨムという場所には、一定以上の強度で「読むヨム」意思のある人々が、ありがたくも、大勢います。なので、ある程度複雑な話、長い話も、ありがたいことに読んでいただけることが多いです。


 そして、私には執筆の原動力があります。

「素晴らしいものを、素晴らしいものとして広めたい、そして健やかで幸せな世界にしたい。一方でよくないものは、よくないものとして広めたい、そして誰も騙されない、悲しまない世界にしたい」それだけです。


 ここまで読んでくださった方は、少なくない程度、私の思いが「伝わった」一人です。


 お目通しくださり、ありがとうございます。


 これからもどうぞよろしくお願いいたします。



 加賀倉 創作(かがくら そうさく)



(さいごのさいごに:ふざけた内容の小説も多数投稿しております♪😊)



   〈リョウ

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🥒きゅうりの栄養は日本一チイイイイ! 加賀倉 創作 @sousakukagakura

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