エロトラップダンジョンで間違えたらうまくいった。

ハタラカン

無の境地Sサイズ

愛を求める俺はエロトラップダンジョンに足を踏み入れた。

作戦はこうだ。


1.女冒険者がトラップに!

2.んほぉしゅごいのほぉ〜となってエロい事しか考えられなくなる女冒険者。

3.男なら誰でもよくなるので俺でもドッキング可能。

4.結婚。


俺はエロトラップダンジョン童貞なので、ここまで都合良く話が進むか実際のところはわからない。

何か間違いに気付き次第計画を修正していく流れになるだろう。

さあいくぜ!!

レッツエロトラップ!!


触手「ぬるり〜ん」


「んほぉ前立腺しゅごいのほぉ〜!!」

そうかしまった!

エロトラップは見境がない!

男の俺も奴らにとっては獲物の一種に過ぎないのだった!

「やめろ!俺は仲間だ!」

今の所俺はただ単に開通工事を受けに来た人なので、厳密には仲間(予定)である。

その未熟が触手の逆鱗に触れたのか、奴らは全力で俺を開発した。

「アヒー!!」


はあはあ…余計な体力を使ってしまった。

しかし冷静になれ…心はクールに股間はホットに。

なにはともあれ触手ゾーンは抜けたのだ、ひとまずここで犠牲者を待とう。


「きゃーっ!!」


よっしゃ来たああ女の声えええ!!

俺はすぐさま現場に駆けつけ、ピンクのヌメヌメに絡まっている女戦士へ呼びかけた。

「エッチしたくなったら言ってください!!」

「助けろや!!」

「そうですね!!」

早すぎたらしい。

もう少し待とう。

「助けろっつってんだろがい!!」

「助けたら結婚できないだろ!!」

「結婚する!!するから助けろ!!」

よし助けよう。

しかしどうする?

手元には刀がある…だがあの触手は俺のアナルバージンを奪った初めての触手。

斬りつけるなんて肛門が許しても前立腺が許さない。

ならば!!

「うおおその女より俺を召し上がれええええええ!!」

肛門を天空へ掲げる、いわゆるちんぐり返しのポーズで挑発。


触手「………………………」


触手はサーッと引いていき、壁に潜って出てこなくなった。

「召せよおおお!!」

叫びが空しく響き渡る。

おー…おー…おー…とダンジョンの反響が耳へ届くたび、フラレたショックが脳を連打した。

なんという屈辱だ。

新地平を切り開いた相手に開拓地ごと捨てられるとは…!!

ちくしょう…!ちくしょ

「いつまで股開いてんだお前」

ちんぐりのまま悔しがっていると、いつの間にか傍に立っていた女戦士が肛門にツッコミを突っ込んできた。

そうか…彼女を触手から解放させる事には成功していたのか。

仕方ない、切り替えて結婚だ。

「へへっこれが新婚の空気か…思ったより塩っ辛いぜ。

目が潤む」

「…?

おい新婚ってまさか…」

「毎朝俺のミロを作ってくれ」

「いや無理無理無理無理ぜってー無理!!」

後退る女戦士。

「ミロが無理ならケロッグのコーンフレークでもいいが」

「健やかに育とうとしてんじゃねえ!

あたしが言ってんのは結婚が無理って話!」

凄まじいスピードの婚約破棄だった。

恐らく世界最速だろう。

「約束してくれたじゃないか!?

まさかこれが噂の超マリッジゴッド超マリッジブルーなのか!?」

「そんな伝説を超えた最強形態じゃねえっていうかマリッジブルーですらねえよ!」

「つまり単なる身勝手の極意か」

「お前じゃい。

こっちには婚約した覚えなんてねえの!

まさかあんなのが本気だとは普通思わんだろ!?」

「よーしわかった俺の本気見せてやる。

100%中の100%ぉおお結婚してください!!!!」

「やだ」

「何が不満なんだ!」

「まず第一にひっくり返ってケツ向けながら結婚の話をする所だ!

とりあえず立て!」

「ほっウ!

立ったぞ…これで愛の障害が一つ除かれたな。

言っておくが第二第三の障害が現れようとも俺は負けないぜ?」

「じゃあ不満第二、罠にかかってる女とどさくさで婚約結ぼうとする男はイヤ。

不満第三、どさくさ程度の約束でしつこく食い下がってくる男はイヤ!」

「なんだと…!?

障害は既に俺自身だった…!?」

「まあ、助かりたい一心とはいえ出任せ言った事は謝る。

申し訳ない。

あとお前の尻に助けられたありがとう。

ふうやれやれ、これが言いたかっただけなのになんだこの展開…。

なんでそうも結婚したいんだよ?」

「人生どうせなら一人二人おまけされたほうが嬉しいなって…」

「10円ガムの要領で結婚すんな!

はずれがんばってください!」

「何を頑張ればいいの!?」

「知らん!じゃあな!」

女戦士は去って行った。


「うぐっうぐっうう」

触手に続き女戦士にまでフラレた衝撃は涙腺を激しく刺激した。

しかし決して悲しいばかりではない。

涙は男の魂を燃やす火種なのだ。

「野郎…絶対に許さんぞ!!

かくなる上は末代まで永劫に結婚し続けてくれるわ!!」

燃え上がる闘志のままに叫ぶ。

決意の宣言によって強制的に切り替えられた脳が最短の攻略法を導き出した。

「そうか…そうだった!!

助けたのが失敗だった!!

冒頭6行目あたりにちゃんと書いてあるじゃないか!!

『んほぉしゅごいのほぉ〜となってエロい事しか考えられなくなる女冒険者』と!!

俺の魅力で駄目なら触手で補えばいい!!」

そうと決まれば潜むしかない。

俺は再び触手通路先の曲がり角で犠牲者を待った。


「おうっ!?これは…」


そして耳に届くは少女の声。

いいぞ…いい!!

あとは頃合いを見計らって

「熱っっっっっっっちい!?」

見計らい始めてから僅か2秒で通路から灼熱の風が吹き荒んできた。

なんだ!?

少女の絶頂!?

だとしたら結婚後の性生活はかなりシビアだ。

俺は局部だけ露出した耐火服で事を進めなくてはならない。

無論、二人同時にイクッ!なんてやろうもんなら息子は消し炭である。

ああそんな…いやしかし愛があるなら!!

覚悟を決めて通路へ飛び出す。

「ほーん?」

お互い見合って、先に声を発したのは少女だった。

猫がバッタを見て尻尾を動かすような、軽い興味以外に何の意味もない言葉。

少女は絶頂などしていなかった。

触手に絡まってすらいなかった。

床に散乱し、シュウウと音立てて風化していく黒焦げの物体がどうやら触手らしかった。

「何をしたんだ?」

俺は無意識に少女を責めていた。

お門違いだとは理解している。

ダンジョンの罠に対処するのは当たり前だし、触手は害獣に過ぎない。

ただ、快楽を与えてくれた者の死を流せるほど俺は切り替え上手ではなかった。

「焼いた。見て解れ」

「結婚してください」

「はあ!?」

上手ではないなりに切り替えると、少女から猫の余裕が消えた。

「惜しい!!

いが足りない!!

リピートアフターミー!!

はあいっ!!」

「こっちが失敗した感じにするな!

マナー講師ばりに創作しおって…こやつ気狂いか…!?

アホらし」

少女は逃げ出した。

「結婚してください!!」

しかし俺がまわりこんだ。

「どけ!

墓無き死を望むか!?」

「ぐっ、できれば一族の壺と並んで欲しい…だが君のためなら墓じまいも視野に入れよう!!」

「もうよい!」

「がべべべべべべべ!!!!」

少女の指先からロケットスタートした稲妻が俺の体を天文学的に駆け巡った。

少女は魔女っ子だった。

それも日曜のAMにはふさわしくない黒魔術寄りの魔女で、喩えるならジャンプキックローリングを思わせる作風だ。

「人をブランカのコンボみたく言うでない!」

「なにっ、モノローグを読んだだと…!?」

「ふふん、そうじゃぞ気狂い。

ぬしがどのような策を弄していようが、頭に浮かべば筒抜けよ」

「さっきはミロで失敗したから今度はフルーチェでいこうと思うんだがどうだろう?」

「うっ…こやつ何も考えておらぬ…何もわからぬ!

瞬発力だけで求婚しているとでも言うのか!?」

好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好きだ好き

「わかりやすくなったがキモい!」

「キモい?

ああ知ってるぜ、気持ちいいの略だろ?」

「もうやめてくれ…話を聞いてやるから、少し休ませてくれ…」

「つまりご休憩か…」

「黙れ殺すぞ」

「はい」


結婚するまで死ぬわけにいかないので、俺は魔女っ子が毒々しい薬液をちびちび呑んで休む間正座で見守った。

「ぷふぅい…ここ100年で一番疲れたわ。

で?

気狂いよ。

ここに至ってまだ言う事があるなら申してみよ」

「結婚してください」

「それしか言えんのか」

「俺の求愛は開閉ボタンの壊れたラジカセだぜ」

「何を自慢げに…電化製品なぞ廃棄に手間取るぶん余計たちの悪いゴミじゃぞ。

この時間は我の慈悲と気紛れで成り立っていると理解せよ。

結婚したい理由とか我を選んだ理由とか、もっと興を引け」

「君がそこに居たから…」

「そこにあっただけで登られる山の気持ち考えた事は無いのか?

絶対喜ばんぞ。

『えっそんな腹減ったから松屋行こうのノリで登ったと思ったらすぐ降りんの?

そんで死体捨ててったりすんの?

それをカッコいいと思ってんの?ウザっ』

こうじゃぞ。

ナシナシの無しじゃナッシング」

「では俺との結婚は!?」

「無・し・じゃ!

トラップに便乗する雑魚へくれてやる人生なぞ無いわ。

そのオフラインの生成AIが如き頭に教えてやるが、今ぬしは実質モンスターじゃぞ。

見た目は町人なのに話しかけたら戦闘に入るタイプのNPCじゃぞ。

悔い改めよ」

「ほ、ほぎー?」

「モンスター側に寄せてどうする!

そういう所がいかんと言っておるのじゃ!」

「俺と結婚すると聖剣スクランブルドラゴンが解放されるのであとは魔王クリミナルダークを討伐すればゲームクリアです」

「知らないアイテムで知らない魔王と戦わすな!

生成AI側に寄せるのもダメ!

あ・ら・た・め・よ!!

はぁ…わかったか…いや、わかるわけないのだろうが…とにかく外へ出よ。

我の拒絶を胸に刻んで過去とし、過去から学んで改めよ。

そもそも本気で結婚したいなら相談所なりマチアプなりで人として掴め。

ダンジョンでモンスターするな。

わかったか?」

「そんな普通にやって結婚できるならここに来てないんです!!」

「だったらぬし独りで乾いて死ね。

己のモテなさの責を周りに肩代わりさせるな。

あまりに道を外れるようであれば、いよいよモンスターとして焼かざるを得んぞ?」

「むぐぐ…わかりました。

でもわからない事もあります。

最後に質問いいですか」

「うむ」

「人生のどのタイミングで

『よし今日から自分を我と呼ぼう!

相手の事はぬしと呼ぼう!』

って決めるんですか?」

「………………………」

「ぎょべべべべべべべべ!!!!」

「聞かなかった事にしてやる。

さらば」

魔女っ子は俺の体で稲妻のフルマラソンを開き、ダンジョン奥へと去って行った。


三度目なせいか説教形式だったせいか、フラレたショックは軽い。

少々鼻水が出るくらいで済んだ。

それはいいが、この先どうしよう?

『トラップに便乗する雑魚へくれてやる人生なぞ無い』…ぐうの音も出ない正論だった。

雑魚の自覚があるからこそ言うが、もし俺がトラップで悶えている所に同レベル帯の女が

『対戦よろしくお願いします!』と有線通信(意味深)を迫ってきたら俺は拒むし喜ばないし結婚なんてとんでもない。

逆に俺の当初の計画も万事滞りなく進んだとて、女側からすればせいぜい流れのワンナイト止まりだろう。

エロトラップから始まる結婚は根本から無理筋だったと認めざるを得ない。

そして普通の婚活でどうにかなるならここに来てない、というのもまた正論なのである。

じゃあどうする?

干からびる?

…………結婚したい。

ああ、実質モンスターのNPCが結婚するにはいったいどうすれば…。

ん?

実質モンスター…改める…そうか!!

俺がモンスターならモンスターと結婚すればいいんだ!!

そうと決まれば!!


「うおお鎧と衣服だけ溶かし性器に絡みつく系スライム!!

スライムちゃん!!

美少女型になって!!

童顔ボンキュッボンで垂れ目で髪は尻まで伸びて腹筋は縦スジが入るくらいの」

スライムはくだけちった。


「ガーゴイルか…悪魔像だが…彫れるな!!

よし!!」

ガーゴイルは逃げ出した。


「感覚遮断穴だ。

一見ただの穴だが…しかし…これが女性器なら或いは!?」

感覚遮断穴は閉じてしまった。


次々モンスターやエロトラップにフラレていく。

だが求婚ハイの俺は止まらない。

そうだ…はずれがんばってくださいだ。

外れたなら当たるまで頑張ればいい!!

魔女っ子先生…俺、過去から学んでます!!

もはや涙はいらぬ。

魂のプラズマが尽きるまで爆発し続ける!!


「宝箱…ミミックか。

俺が君の鍵になるよ…ここだろ?

この穴が弱いんだろ?

はふぅーっ(吐息)」

ミミックは宝を差し出して命乞いした。


「アクメビームだ!!

おっほっほぅほぉおうっ!!

さすがにやるじゃないか…パンツを別洗いしなきゃならなくなったぜ。

結婚しよう」

返事がない。

ただのビームのようだ。


「ケッケッケ…今日ノ昼飯ガ来タカ」

「ようやくだ…ようやくまともな女体型モンスターが出た。

青肌…黒金眼…悪魔っ娘…うむっ!!

結婚しよう」

「ケッ!?

ソンナ…ソンナイキナリ…。

ドウシテ私ト?」

「君が仲間にしてほしそうな目でこちらを見ていたので」

「心当タリ無インデスケド」

「そうか失敬、先に殴り倒すのがマナーだったな」

「キャー強姦魔!」

「なに!?

モンスターは殴って躾けて牢屋へぶち込んどくのが常識じゃないのか!?」

「1992年頃ノ常識デ近寄ラナイデ!」

「まあまあ、とりあえず刀の錆になってみないか」

「セメテ仲間ニシロ!

クッ…何ナノサッキカラ馬鹿ニシテ!」

「だって…君モンスターだろ?

モンスターなりの扱いだと思うが」

「今ハ口説キ相手デモアルデショウニ!

ソウヤッテ格下扱イシテクル相手トナンカ一緒ニ居タイト思エルワケ無イ!

24時間365日格下デイ続ケルナンテ嫌ダモノ!」

「うっぐ…!

そ、それを言ったら先に昼飯扱いしてきたのは君のほうだし…」

「ヤラレタラ即ヤリ返ス臨戦態勢ノ存在ハナオサラ嫌!」

「むぐぐぐぬぶぐ……」

「マアソノ…何ガ言イタイカッテイウト、確カニ先手ヲトッタ私モ悪カッタノヨ。

ダケドソウイウ時デモ敵二ナッテ戦ッタリシナイデ、困ッタ味方クライデイテ欲シイナ〜ッテ…。

ドッチガ上デモ下デモ、愛スルッテイウ横二置イテ欲シイナ〜ッテ…。

ソレデ…愛シ合イタイッテ…。

アナタ二マダソノ気ガアルナラ私…」

「すまん、カタカナばっかりでなにがなんだかわからん。

結婚が無理なら死なない程度に搾精してくれないか」

「モーアッチイケ馬鹿ッ!!」


「「「ようこそ終極へ…冒険者よ…」」」

なんだかんだダンジョンの最奥へ辿り着くとそこは宇宙と海を同レイヤーに重ねたような謎空間で、中心にエコー付きで喋る綺麗なお姉さんがいた。

「どちら様ですか?

あと結婚してください」

「「「私は破壊の神…。

あと結婚しましょう…」」」

「あ、いいんだ…」

「「「私は破壊の神…破壊こそ我が使命…。

1万字に収めなければなりませんので、悠長な展開は破壊します…」」」

「身も蓋もないな」

「「「さあ、子作りいたしましょう…世界を私達の子で満たしましょう…」」」

「話が早くて助かる。

子供も君に似た優しい子だといいね」

「「「そうですね…優しく、優しく、丁寧に破壊しつくしてくれるでしょう…」」」

「どういう意味だ?」

「「「私は破壊の神…破壊こそ我が使命…。

その子らもまた破壊の為に在る…」」」

お姉さんは残念系美人だった。

「教育ママだったか…いいねえ、夫婦らしくなってきた。

悪いが育児方針については俺に一任させてもらう。

破壊はさせない。

君自身も破壊断ちしてくれ」

「「「なぜ…?」」」

「俺はこのダンジョンで色んな事を学んできた。

その経験でもって君を愛し、君の味方となろう。

その為に君との歴史からまた学ぼう。

朝はミロをやめて味噌汁にしよう。

外しても頑張り続けよう。

だが…君は破壊し尽くすと言う。

世界の敵だ。

誰かの味方となり愛し合う事が幸福だとするなら、世界と戦う家庭は絶え間ない不幸の家だ!!

そんな事を夫であるこの俺が許すわけないだろう。

君には幸せのどん底で希望にまみれのたうち回ってもらう!!」

「「「モラハラ夫でしたか…では使命に従い、まずあなたの血でこの手を染め上げるとしましょう…」」」

お姉さんが渦巻くエネルギーの球を6個飛ばしてきた。

俺はそれらの渦の隙間に刀を振り、切り裂いた。

「「「さすがにやりますね…では…」」」

「よそう、血なんか使わなくても俺達の縁はもともと赤いさ。

だからお互いここにいる。

その繋がりに免じてもう少し話を聞いてみないか」

「「「うれしいな 破壊の神に こわされる」」」

「うん、辞世の句じゃないから…。

あと代わりに詠んでくれなくていいから…。

俺が学んだ中で最も重要なのは、俺が変われたって事だ。

もうどさくさで結婚はしないし、破壊の神も対等の女として見ている。

そうした方がいいと知ったからだ。

知る事は知らなかった自分から変わる事なんだ。

君も破壊しない方がいいと知れたなら変われる…そう思わないか」

「「「私が使命を捨てると…?

ありえませんね…」」」

「試してみようじゃないか。

生きとし生けるものは知らずにはいられない…否応なく。

生きる事は変わる事…永遠の愛とは変わり続ける愛なんだ!!

変わり続ける俺が!!

君を変え続けてみせる!!」

「「「よろしい…ならば私はあなたを破壊の使徒へ変えてみせましょう…」」」


数日後…


「うわっ、なんだここ…フワフワして気持ちわり〜」

「どうやら行き止まりのようじゃの。

邪神だか破壊神だかがおるらしいが、はてさてどこに…」


「「「ようこそ終極へ…私は破壊の妻…」」」

「そして俺は破壊の夫!!」


「なんかバカップルがおった!」

「げっ、アイツ尻で触手と戦おうとしてた奴じゃん…ていうかどうでもいいけど破壊が重婚してね?」


「「「どうしましょう…何か間違えてしまったようです…」」」

「落ち着いて。

君はボスなんだから堂々としてればいい。

それにちょっと言い回しが変なくらいのほうが可愛いよ」

「「「まあ…あなたったら…」」」


「あ〜話を進めてよいか?

我らはなんとかの神なる危険なモンスターの討伐を依頼されたのじゃが…そっちのやたら神々しい女が神で相違ないか?」


「おっと…ついにこの時が来ちまったようだな。

そう、彼女こそ破壊の神。

そして俺の妻!!

妻が狙いならまず俺を倒してからにしてもらおう!!

魔女っ子になんか絶対負けない!!」


「ほーん」


「うびょぼぼぼぼぼぼ!!!!」

「「「あなた…!」」」

「電気には勝てなかったよ…」

「「「地上へ出ます…。

よろしいですね…?」」」

「仕方ない、続きは俺の家でしよう」

「「「続き、ですか…?」」」

「あいつらが来る前の続きだ」

「「「ふふふ…はい、わかりました…」」」


「きっ消えた…!

逃げた、のか…!?」

「うむむ、あやつめ…人を捨て破壊神と契るとは…。

あんな常に浮きながら残像付きで移動する人妻が現れたらどうなるか考えておらんのか。

町内会は大混乱じゃぞ」

「そういう問題?」


とりあえず俺達夫婦は難を逃れた。

破壊神との今後の生活がどうなるか?

いろいろ変わり続けるとだけ言っておこう。

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エロトラップダンジョンで間違えたらうまくいった。 ハタラカン @hatarakan

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