5.宇宙食
僕は義務教育課程のひよっこ、小学1年生である。その時は、突然訪れた。つい先日、母がこう言った。
「皆聞いて。くじ引きをしたの。お店で3000円以上買ったから。そしたら、宇宙旅行が当たったの」
僕はたまげた。こんなことがあるのか。しかし、宇宙旅行への準備は着々と進み、その手際の良さが、僕にこれは現実だと実感させた。
いよいよロケットに乗り、飛び立つ日が来た。僕は宇宙服に身を包み、ものすごい圧力に耐え、大気圏を脱した。すると、旅行スタッフが僕に聞いてきた。
「hey! which one do you like?(どちらがお好みだい?)」
「hmm... this(そうだな...こちらをいただこう)」
僕は、宇宙食にこんなに種類があることを知らなかった。ぷかぷかと無重力で浮かぶメニュー表の、「meet」と「fish」の文字を見て、僕は肉にしてもらった」
すると、驚くべきことが起きた。
「here you are!」
「thank you」
...何だこれは。「新しい出会い」と書いてあるパンフレットを渡された。
はっ、もしや「meat」ではなく、「meet」?出会う?
何と巧妙な罠であろうか。そのパンフレットを見ると、「あなたもきっと面白いことに出会える!さあ、遊びのトラベルへ」と書いてあった。何じゃこりゃ!
はっ!
...夢か。どうりで、物事の辻褄が合っていなかったわけだ。
「ご飯だよ〜。いつまで寝てるの」
母の呼ぶ声がした。ふう、僕としたことが、奇天烈な夢を見ていたみたいだ。
リビングに降りると、母が台所から僕に話しかけてきた。
「今日は冷え込むわね。ところで」
「which one do you like?meat or fish?」
僕は、「fish」と答えた。焼き鮭がでてきた。
僕のぽやぽやした夢見心地な意識は、おいしい魚によってしっかり覚醒した。
僕の血中グルコース濃度は、正常値に戻った。 コーヒーの端 @pizzasuki
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