僕だった

染井

第1話 僕だった

僕には夢がある

それはたくさんあって考えるだけで楽しくて、

どれから叶えようか迷うくらい


それはいろんな色をしていて小さかったり大きかったりして、

風船みたいにどこまでも飛ばせそうなくらい


いつかたくさんの夢を叶えたら

その風船につかまってもっと遠くへ飛んでいこう


空に風船がふわふわ浮かんで僕は軽くなって

いろんな色の空はきっときれいだろうな



手につかんだ風船はそんなに多くない

でもそれなりにあって飛べそうだ


なのに


僕は一度も飛べなくて



僕には夢があった

それはたくさんあった考えるだけで楽しかった、

どれから叶えようか迷うくらいだった


それは様々な色をしていた小さかったり大きかったりした、

風船みたいにどこまでも飛ばせそうなくらいだった


いつかたくさんの夢を叶えたら

その風船に掴まってもっと遠くへ飛んでいこうと思っていた


でも気づいたんだ


空に風船が浮かんでいかないのは、

どこまでも遠くへ飛ばないのは


僕が重たかったからなんだ



なんだ僕だったんだ


それでこの手を


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僕だった 染井 @ri9ru_10

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