第8話 エピローグ

 琥珀が居なくなってから心にぽっかり穴が空いた。穴を埋めるかのように、藍はコハクという孤児院を開いた。琥珀のような子どもがあまりにも多いことに気づいたのだ。前々からやりたいとは思っていた。けれどあと一歩が踏み出せなかった。琥珀の死で考えることがあったのだろう。村の人々は受け入れ無かった。仮にも疫病の原因とされる藍だ。けれど段々と受け入れるようになる。こればかりは、藍の人柄としかいいようがない。琥珀の居ない世界。それは虚しく悲しいが、琥珀が藍に残したものは今も藍を支えている。

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琥珀が藍に残した物。 天月虹花 @Nijika0302

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