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スカイツリー

遠くに見えるスカイツリーが霞む。
曇りと私の涙が相まって。
私の心も霞む。
五里霧中という言葉が最適だろう。
君という太陽を失ったせいで。



 君は太陽みたいな人だった。笑顔と持ち前の優しさで人々を照らしていた。人望が有り、信頼されていた。そんな彼の特別だと思っていた。きっと、特別だった。そう信じたい。そうしなければ、私は崩れてしまう。信じる事は、簡単だ。自分を騙せば、真実のように見えるから。けど、そんな虚像いつか崩れる。君は言ったね。本当を見ようとしなければ、成長出来ないと。その通りだ。本当を見たら、何かを得られるかも知れない。それがきっと成長に繋がる事なのだろう。が、何かを得たら何かを失う。その事を君は、忘れていた。いや、知らなかったのかもしれないな。失う事を感じないほど、君は必死に生きていたから。君は太陽を擬人化したようだ。それならば、私は月の擬人化と言ったところだろう。私は待つ、君と出会った駅のホームで。あぁ今日はスカイツリーが綺麗だな……。

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