第2話 母たち
「いやー上手くいったねー」
「みっちゃんがあの子たちの好きな……なんだっけ、なんちゃらラブリーちゃん達の共通点を見つけたのが偉かったのよ」
「そうそう。私なんて見てもみんな同じ顔に見えるもの。みっちゃん凄いよ」
「いや、私も恵美ちゃんが『息子がアイドルに夢中なの』って、息子さんのインスタを見せてくれたから、うちの娘と同じグループの子だってわかっただけよ」
「それでも凄いよ」「ねーっ!」
「絶対うちの娘は推しのグッズを身に着けるから、息子さんも気付くはずと一種の賭けだったけど、気付いてもらってよかった」
「うちの息子はなんちゃらラブリーちゃんが絡むと絶対見つけるから」
「作戦成功だね」「ねーっ!」
仲良しご婦人3人衆はカフェでランチを食べながらご満悦である。
「よく息子さんお見合い受けたよね。恵美ちゃんが上手に誘ったの?」
「美穂ちゃんが『一生のお願いで泣き落としなさい』って言ってくれて」
「美穂ちゃんもお見合いおばさんの役をありがとう」
「ううん。美味しかったし楽しかったよ。うちの娘の時もお願いしようかな」
「任せておいて」「うんうん」
「でも本当に上手くいったね」
「ここまでやらないと、本人たちは動かないし」
「ずーっと実家に居られたら、私たちが遊ぶ暇ないもんね」
「ここのランチ美味しいね。コーヒー付きで2000円って安いし」
「ねー美味しいね。そういえば、みっちゃんご主人は?家に居るんじゃない?」
「500円置いてきたから大丈夫」
【完】
消化試合のお見合いで 真紗美 @miodama
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