ものごっつミステリー ~2025~

Unknown

【本編】皆さんと俺で今後も一緒に成長していきたい

 今年の俺のテーマは「仲間」だ。


 俺のこういうネット活動も、別サイトを含めて11年目になった。俺も読者も常に己の心と向き合い成長過程にある。というかジジイとババアになって死ぬまで人生は学びと喪失と成長の繰り返しである。


 改めて思うけど、俺も読者のみんなも本当に暗闇の中でギリギリのところでいつも耐えて本当に頑張ったよね。なんか俺は1人だけの力でここまで自分のメンタルの苦しみを克服できたとは一ミリも思っていない。読者なくして「生きたい」と願えるまでに回復した俺は存在しないからな。


 実は知らない人もいると思うが、俺は今28歳でネットの小説サイトでの活動歴が今年で11年目だ。中には、11年間ずーっと初期から俺と一緒に横並びで歩き続けてくれた超ベテランのクッソ年季の入ってるゴリゴリのアンノウンファンも実は存在している。サイトを辞めたり別のところに行ったり俺が入院して何か月も文を書いてなくても、ずっとついてきてくれた。


 他にも、俺が不安定になっても根気強くめっちゃ長く継続的に読んでくれる読者さんが多いのがアンノウンの特徴だと思う。


 選民思想みたいなのは無くて、ただ俺がその時の気分によって書きたいことを書いてるだけだ。そのうえで思想とか言葉に共感してもらえたり、こいつ面白い奴だな、こいつ頭おかしいな、こいつなんで童貞のくせに割と色んな女に好かれまくる幸せな人生送ってんだクソがテメエぶん殴るぞ。とか色んな感想を持ってもらえると楽しい。


 リアルでは盛り上がれない人も、ネットくらいは酒飲んで歌って踊って暴れようぜ。正月だし。でも誹謗中傷は今の時代はアウトだがな。


 なんか俺の家のテレビが何故か急につかなくなったから今年は年末年始で初めてテレビを見なかった年だな。


 俺は本当にゆっくりだけど確実に、心の悩みと向き合い続けてきて、その隣にはいつもみんながいた。中には天国に行っちまった人もいる。俺が知る確定した情報では1人。その人が亡くなった責任の一つに俺の存在が少しでもあるのなら、俺は責任を取って、どんなに死にたくて苦しいことがこれから先の人生で起ころうとも、すぐに希望を見つけ出す。


 何故ならその人は「お前は天才だから生きろよ」と生前に伝えてくれたからだ。


 ◆


 おいおいちょっと待ってクレメンス。この世の最大のミステリーに気付いてしまった。


 なんで俺は童貞なのに、なんかずっと女の人とあまり途切れずに仲いいのか。ものごっつミステリアス2025。世界最大級の謎に我々番組スタッフが迫る──。


 まあどうでもいいやそんなのは。


 てかもう2025年かよ。近未来じゃねえか。子供の頃は、2025年なんて空飛ぶ車とかドラえもんみたいなロボット普通にあると思ってたのに、全然空飛んでないし、四次元ポケットも無いな。


 なんか気付いた。童貞とか俺が勝手に気にしてただけなんだな。あとはやはり何といってもこの圧倒的な威光と存在感とカリスマ性とユーモアセンスっていうか絡みやすさっていうか、僕の彼女というか妻というか大奥というか夫人というか、まあそういうことだろうな。西村ひろゆき、だいすき。俺は俺の事も大好き。お前ら愛してるぜ。


 ナルシストになれとは言わないけど、「自分の事が嫌いな自分を好きになってあげる」っていう作業は回復する上で必須だ。偉そうに言ってすまんが事実だ。自分が本当に自分を一番支えてやれるってことに、病みまくると気付ける。


 他人に人生を救ってもらうというより、自分が他人を救うことによって結果的に自分も救われる、みたいな。それでみんなが笑顔ならそれでいいじゃん。


「あ、こんな自分でも、ちょっとはいいところあるじゃん。また仕事で褒められちゃったよ。じゃあ今日はコンビニでプリンでも買うか。自分へのご褒美だ。あ、道端に咲いてる花が可愛いなあ。帰ったらユーチューブでも見よう。そして今日は明日が休みなんで、コンビニで酒とつまみを買い、滅多に人が来ないところなんで、そこでしこたま酒を飲んでから──」


 みたいな、さりげない幸せだけでいいんだよね。人生ってほんとは。


 本気で死にたくなるのって、「なりたい自分と現実の冴えない自分」のギャップが超でかいからなんだ。マジでこれだけ。だから理想を下げるか、自分を高めるかの二択しかない。どっちを選ぶかはあなた次第だが、確実に心が楽なのは理想をちょっとずつ下げることだな。


 自分の無理のない範囲で自己を研鑽しつつも、自分に無理のない範囲で少しずつ理想を落としてあげる。


 そのラインがちょうど一致してる瞬間が、すごい幸せっていう事なんだと思う。


 って理解出来たら、そこからの回復は早い。


 俺が思う俺のいいところって、ネガティブをそのままポジティブな経験に変換しようとするところなのかなーと思う。鬱がほぼ寛解してからの俺は特にそうで、「鬱が良くなったんだし、ボーダーも諦めなければ薬とか認知行動療法で絶対に良くなる」と素直に思えた。


 その子にショックを与えてしまった事実は覆らないが、逆にその子が俺の明るい未来への道しるべとなってくれた。


 俺も彼女のように暗い世界を明るく生きてみたいと憧れを持った。


 あとは人を助ける仕事がしてみたいなあ。


 基本ずっと未来について喋っていた。あと自分たちが好きなもの。なんか嬉しすぎて逆に怖いみたいな感覚も俺の中にあった。なんか俺ってこんなに幸せでいいのかな。みたいな。


 脳内では「うーん。どこからどう見ても俺みたいで草。草野マサムネ。もうあれだなあ。ワイ将と●●の2人の老後については国会で緊急性を高めて議論した方がいい。だがどういう生命保険に入るべきなんや。そもそも生命保険に関心を持ったことがねえから分かんねえや。あと確定申告は義務教育で教えるべきだし、金八先生は「人という字は人と人が支え合って出来ています」って言ってたけど、実際に書いてみると片方が片方に寄りかかって依存してるだけなんだよなあ。やっぱり人間は完璧になれねえよ。シラフじゃ生きていけねえってことなんだよ。それが人間の性(さが)ってやつだろう。あ、モルモットの動画見たい! モルモットの動画見よ!」って思ったり、「うーん、俺も●●も忙しいなあ。あ、急に●●が車に轢かれて死んだらどうしよう。過労死したらどうしよう。死なれたくない。あ、駄目だ不安になった。夜に電話かけよう」とか少し思った。


 っていうのは一部過剰だが、いきなり車に轢かれて死んじゃったらどうしようとはガチで思った。


 脳内がジェットコースターだったから、ちょっと冷却したい。


 まあこんな感じで、好きな人が出来ると1人で脳内で宴会が行われて勝手に盛り上がる傾向は昔から強い。


 ◆


 俺が昔、ネットでたまたま出会って仲良かった子でボーダー気質の人がいた。その人もかなり心配性だった。


 俺がまだ実家に住んでて、飼ってる猫がたまたま体調を崩した。俺が車で動物病院に連れて行った。その直前にLINEで「今から猫を動物病院に連れていく。だから帰ってくるまで電話とか返信が出来なくなるから、ちょっとスマホの電源は落とすよ」みたいに伝えた。


 そしてしばらくたって帰宅すると、鬼のようにLINEが来ていた。


「ごめん」

「どうしよう」

「心配」

「不安になってきちゃった」

「猫が無事でいてほしい」

「私には何もできない」

「応援したい」


 みたいなLINEがたくさん来ていた。


 なんかでも、かなり嬉しかった。いつも気持ちをドストレートに伝えてくれたし、俺の家の猫の体調の事でこんなに心配してくれる人だから、本当に優しいなと感じた。優しすぎるからきっと考えなくていいことも勝手に考えてしまうんだろうな。


 こういう性格傾向の人って常に同時多発的に物事を考えるから、頭のエネルギーやパワーや容量が生まれつき超強いんだよな。IQは俺は平均以下だけど、いつも頭は楽しい発想でいっぱい。俺もその人と似たところが多いから、「心配させてごめんね。大丈夫。どういう症状で病院に行くのか伝えておけばよかったね」と伝えた。あと安心させたくて猫の動画を送った。


 そしたらめっちゃ安心していた。


 それから少し経つと「あ、聞いて聞いて。こないだ私ね美味しいパン屋さん見つけた!」みたいに一気に明るくなった。


 ボーダー傾向の強い人は魅力的ではあるんだが咄嗟の爆発力というか、良くも悪くも常にすべてに全力投球っていう感じがする。加減を知らない。俺もそうだ。


 良いところもあるんだけど、嬉しいことが起こると勝手に湧き上がるクソガキの如きエネルギーを制御できないから、社会不適合者の烙印は押される。




 おわり

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