復讐するなら愛を持って!

ギャルに揶揄われて復讐する男子の物語――だと思ってました。

二股された!と、最初の屈辱から復讐計画を立てるつもりが全部裏目に出て、主人公のもがきっぷりが滑稽に感じたり。

主人公が苦しみながら復讐を成し遂げようとする裏で、まさかひかり自体も苦しんでいたとは。

本当の彼女が抱える病気や寂しさとのギャップが魅力的。彼女の言葉や仕草が一つ一つ切ない……。

「私と別れてください。もう止めにしよう?」
この台詞に諦めと愛情が交錯していて胸が苦しくなりました。

そしてまさか、ここで「復讐ノート」のくだりロマンチック展開に昇華。
苦しめるといいつつ、実際は彼女を幸せにするための計画。主人公なりの「復讐」が、ひかりに対する本気の愛情で、再告白も拍手喝采ものです。

「死んじゃったら、呪ってやるんだから」
「ああ、ぜひ化けてでてくれ」

というやりとりも、二人の関係性がよく表れていて余韻が残ります。頼むから生きて一生イチャイチャしててくれと、願わずにはいられない作品です。