第2話 ニューロマンサー(SF)

『ニューロマンサー』

ウイリアム・ギブソンが1984年、36才の時に出した処女長編です。

脳とコンピューターを接続した電脳空間サイバースペースを舞台とする画期的なSF世界を生みだしたギブソンの最高傑作でもあります。ヒューゴー賞、ネビュラ賞などSFの主要な賞を総なめしました。


これ以降、サイバーパンクと言う呼び名で一大ジャンルが生み出されたことからも、SF界に衝撃をもたらしたのは想像に難くありません。実質的に映画「マトリックス」の原作と言えばわかりやすいかと思います。


さて、読んだ感想ですが、一言で言うと「難しかった…… でも面白かった」となります。個人の感想なので、人によっては「わけわからん」で終わるかもしれません。


基本的には主人公のケイス(男)とモリイ(女)を中心としたアクションなんですが、「スプロール」、「フラットライン(構造物)」とか、「ウインターミュート(冬寂)=AI?」、「ストレイライト(迷光)=場所?」、「ダーム=ダーマディスク(膚板)=麻薬?」等色々な固有名詞が出て来るので、推理小説よろしく、話の内容を推理しながら読んでいく必要があります。動詞でも、ジャックイン(没入)、フリップ(転)、ジャックアウト(離脱)という基本用語?を覚えなければいけません。

ガチのSFファンはこういうのがまたいいんでしょうね。


場面は良く分かりませんが千葉やらアメリカ東部、イスタンブールになるみたいです。彼らがとある企業が関わる電脳空間で悪戦苦闘するような話なのですが、幻想的というか、複雑というか……(しっかりと分かってはいない)

訳も少し古いので、口調に違和感がありますが、内容は興味深いですね。


難解さを除けば、よくこんなの考えたなという、驚くべき別世界がとても面白いと思いました。新しい世界感を作ったと言う意味では私の理想とする小説となります。


今年もこのような小説を探して読んでいきたいなと思います。

(できれば難解でないものがいい)


(2025.1.2)

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野みすぎのうた ☃️三杉令 @misugi2023

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