小松菜のおひたし

@ryosuke0607

第1話 新年の抱負

鈴木 「新年明けましておめでとうございます!」

田中 「おめでとうございます」  

鈴木 「今年は巳年ですね。中身の一杯詰まったヘビーな年にしていきましょう」

田中 「あら、上手いこと言うじゃないですか」

鈴木 「ところで、言いたいことがあるんですよ」

田中 「ほう、というと?」

鈴木 「ずばり、抑えきれない劣情ですね」

田中 「こんな所にそんなもの持ってこないでくださ

いよ」

鈴木 「というのは冗談で、抱負です抱負。沢山あります」

田中 「くだらないギャグはほっといて。でなんです、あなたの抱負ってのは」

鈴木 (ごにょごにょ)

田中 「いや、聞こえないですって。もっと胸張っていいですよ。1年の目標なんですから」

鈴木 「じゃあ。性別をひとつにします!」

田中 「ダメダメ!何言ってるの。多方で騒ぎ出しそうだし意味わかんないし」

鈴木 「いやね、このご時世もう結構ややこしいじゃないですか。なのでキュッと」

田中 「ダメですよ。そんなテンションでキュッとなんて。まぁ確かに多様性、多様性と常に気を取られているようには思いますけど」

鈴木 「福男とかはどうなんですかねちなみに昭和15年頃からやってるそうですよ」

田中 「あらお手本みたいな蛇足。じゃなくて、そんな見切り発車な変なギャグは置いといて」

鈴木 「はいはい、ひじきばっかなギャグは置いとい

て」

田中 「なんですかひじきばっかって。語感だけでで適当なこと言って」

鈴木 「彼氏彼女なんてのも安易に言えなくなってきましたよね」

田中 「時代ですねぇ」

鈴木 「まぁ、なんで、恋人?なんて、言うものを、私も作りたい」

田中 「太宰みたいな句点の打ち方するな」

鈴木 「なんて思ったり思わなかったりサルバドール・ダリ」

田中 「あやふやすぎでぐにゃぐにゃになっちゃった

よ」

鈴木 「ということで私にご教授願いたいんですよ」

田中 「いいんですか?私なんて浅学非才な奴ですけ

 ど」

鈴木 「浅学非才なんて使うやつが浅学なわけないので大丈夫です」

田中 「そんなことないと思いますけどね。じゃあ例えば相手にこれだけはって求めるものとかあります?」

鈴木 「それはね、常識がある人ですね」

田中 「へぇ、意外と安易な」

鈴木 「いやね、ファミレスで名前とか書くじゃないですか」

田中 「ありますね。名簿みたいなやつ」

鈴木 「それにねふざけた名前を書いたりして店員を困らせたりするんだよ。これ元サヤの話し」

田中 「先の話はどうした。元サヤなんて言うんじゃない。ただやっぱりそう言うのは嫌ですよね」

鈴木 「他にも宅配便のサインとかでもチェしか書かないんです。」

田中 「ゲバラだね。それは。そんな人はゲバラしかいないんですよ。他にはないんですか?」

鈴木 「あとはやっぱりスラーっとした人よりはぽっちゃりな人ですかね」

田中 「ちょっと肉ついてるくらいのね。重い人が。サイトハウンドくらい細いと心配になるって言うか」

鈴木 「もしサイトハウンドみたいだったらちょっとねぇ。あんな早く走ってこられても」

田中 「犬なわけでは無いですからね。例えただけで」

鈴木 「やっぱり彼女は柴犬くらい多少ぷにっとしてた方がいいよね。元気だけどおばちゃんでも飼えてるのよく見るし。」

田中 「だから気をつけてくださいって。彼女は犬じゃなくて想い人でしょう」

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