召喚

素っ頓狂な声が響く直前、ローブに身を包んだ者たちが囲んでいた丸い文様が光を放ち、そこに今までなかったはずのものが形を表した。しかしそれは、彼らが望んでいたものとは明らかに違っている。


「失敗か!?」


どよめく者たちの中で唯一、最も緻密な刺繍が施され明らかの他のとは異なる豪奢なローブを纏った者が、


「いえ、おそらくこの女性こそが救世のワンドなのでしょう」


と告げた。しかし、わけも分からずいきなりこんな状況の中に放り出された女性の側としては、


「なんじゃこりゃ~~~~~!!」


と叫ぶしかできなかったと。無理もない。お気に入りのゲームをやっていたはずがこれなのだから。


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2024年12月30日 00:00
2024年12月31日 00:00
2025年1月1日 00:00

私が救世のワンドだとか何の冗談? マジ勘弁して! せんのあすむ @sennoasumu

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