私が救世のワンドだとか何の冗談? マジ勘弁して!

せんのあすむ

なんじゃこりゃ~~~~~!!

「我ら女神リアーナの敬虔なる信徒、ここに女神リアーナの奇跡を強く願います。どうか我らの祈りを聞き届け、ここに救世のワンドをもたらし給え」


荘厳な造りの大広間と思しき場所で、ローブを纏った神官と思しき者たちが大広間の真ん中に記された円形の文様に向かって手をかざし、どうやら何らかの力を注いでいた。それはただのポーズではなく、実際に取り囲んだ者たちの手から淡い光の帯のようなものが伸びているのが分かる。それだけでもうここが異なることわりを基に成立している世界なのだと分かる。


そして、彼らの祈りと注がれる力が最高潮に達したと思われたその瞬間、


「な……なんじゃこりゃ~~~~~!!」


その場には似つかわしくない素っ頓狂な声が響いたのだった。


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