第3話 やれることを信じて
精神障害や統合失調症。向き合うものが多い日々の中で、どうしても自分を責めてしまう時がある。「もっと普通にできればいいのに」「なんで自分だけこんなに苦しいんだろう」。そんな思いが心を支配する瞬間がある。
だけど、その度に思い出す言葉がある。「やれることは必ずある」。それは、私が自分自身と向き合う中でたどり着いた、一つの真実だ。
誰かと比べてしまうと、自分がどれだけ劣っているかばかりが目についてしまう。でも、それは本当に大事なことだろうか?できないことに目を向けるより、できることにフォーカスする方が、ずっと自分を活かせるはずだ。
今、私には「この仕事がある」と思える場所がある。就労継続支援B型事業所での作業は、時に難しく、試行錯誤の連続だけど、それでも「できた!」と思える瞬間がある。そうした瞬間が積み重なり、少しずつ自分の中に確かなものが育っていると感じる。
できることを一つずつ見つけていくうちに、他人の目が少しずつ気にならなくなった。周りの評価や視線ではなく、自分自身がどれだけ頑張ったかを基準にすることで、心が軽くなったのだ。
もちろん、これからも失敗はあるだろうし、心が揺れることもあるだろう。でも、私はもう知っている。失敗は終わりではなく、次への扉だということを。そして、どんな困難の中でも、やれることを見つける力が自分にはあるということを。
この道を、焦らず一歩ずつ進んでいこう。やれることを信じて挑戦を続ければ、その先には必ず新しい景色が待っているはずだから。どんな未来が来るかわからないけれど、その時も「これが私の道だ」と胸を張って言えるように。私は、今日も自分を信じて歩いていく。
揺れる心と、小さな一歩の力 星咲 紗和(ほしざき さわ) @bosanezaki92
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