設定がとにかく個性的で面白いです。
主人公は「雪合戦」について人並みならぬ知識を持った人物。
彼の職業は殺し屋。そして、武器は雪玉のみを使うという個性を持っている。
瞬間的に強烈な硬さの雪玉を作り、それを投げて人を殺すことを生業としている彼。そんな彼が依頼をこなそうと、ある土地を訪れる。
どこまでがシリアスで、どこまでがコメディなのか。そんな絶妙な匙加減が感じられて、特殊な世界感に気づけば魅了されています。
雪玉を作るための特殊なミトンとか、雪玉限定の殺し屋ならではの特殊な心理戦。この世界にしかない要素や発想が次々と出てきて、短い中にも大きな世界が感じられる一作でした。
そして、殺し屋なんだけど、やっていることは雪合戦に見えるという、どこか「大人げない感じ」があるのも、クスっと笑える楽しさがありました。