第3話 領地探索

「うまくまとまったようで良かったよ」


シャルが騎士になってくれることになったを伝えると安堵した表情を見せていた。


「シャルは気難しくてね、どうなるかヒヤヒヤしてたんだ」

「それは少しわかる気がするな」

「それはどう言う意味ですか?」


少し怒り気味の声が聞こえ、あまりこの件に触れるのはよした方がよさそうだ。


「そ、そうだ、この辺りの街を見てくるといいよ、ここが新たな拠点になるんだ。何があるか知っておいた方がいいしね」

「確かに、行ってきた方がいいともいます」


今後のためにも、領地は把握すべきか。


「え、シャルは来ないの?」

「私は、、、その、、、呪いがあるから、住民に怖がられてるんです」


少し苦笑しながら話す姿は、かなり辛そうだった。


「そんなの関係ない。余の騎士だ、余の声、余の背中だけ見ておけば良い。ほら、行くぞ」

「はぁ、わかりました」


不安そうな声を出したが、覚悟を決めたようでついてきた。


「この領地の特徴教えてもらえる?」

「ここは王国の最北端に位置してます。特徴としては森や山に囲まれてるので天然の要塞となってますね。鉱山や薬草採取地が多数あるので、産業はさまざまって感じです」

「なるほどね、拠点としては申し分ないな」

「ちなみに言うと、この辺り野盗が多いので、かなりの兵がいます。5000〜6000ほどでしょうか」


シャルから領地の情報を聞いていると、城下町までたどり着いた。


服屋やパン屋、酒屋など城下町は活気にあふれていた。


「活気がすごいな」

「ここで働いている人のほとんどは農民と鉱夫なんです。危険な分給料とかも多くて、経済がよく回っています」

「ふーん、さすがとしか言いようがないな」

「せっかくなので服でも買いませんか?ずっと派手な服だと目立ちすぎですし」


シャルの提案を聞き入れ、服屋によることにした。


「いらっしゃいませ」

「ヴァレリア様に合う服を2、3着ほどいただけないでしょうか」

「お連れの女性のものですね、少々お待ちください」


店員さんに多数見繕ってもらい試着も済ませ購入した。


「お二人ともすごい綺麗ですね〜、どんな服もお似合いになられて」

「ありがとうございます」

「当然だ」


新しい服を手に入れた、案外誰かと一緒に買い物するのはいいものだな。


「次は森林地帯に行こうか」

「了解です」


森の方へと歩いていくと大規模な農場が果てしなく続いていた。

なるほど、これは農作物が大量にあるわけだ。


「森も案外奥深いな。かなり奥まである」

「あまり奥まで行きすぎると、野盗に出会ったりするので危ないですよ。たまに魔法を使ってくるのもいるので気をつけてください」


野盗が魔法を、、、そうか、、、


まぁ、領地もほとんど把握したし、足りない分は時間がある時に見て回ろう。


次は、叛逆への準備を始めるとしようか。

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叛逆之王女と叛逆之騎士の異世界革命記 わどぐらん @gran_X

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