命宿るものは全て大事に
小さい頃、僕はママに
『命あるもの全て大事にしなさい』
と言われて育ってきた。
友達が蟻を踏み殺した時、僕はその子に怒った。
それ以来、僕に人は寄り付かなくなった。
よくニュースで動物虐待のニュースを見る。
その時、とても殺したいと思った。
命ある生物が殺されているのに、その犯人達はヘラヘラして笑ってる。
そんな世間を見てとても苛立った。
ある日、僕は人を殺した。
でも僕は悪くない。
だってその人は多くの生物を殺した。
だから僕がお仕置をした。
ただそれだけだ。
───────────────────
あの子は変だ。
" 変 " というより "とち狂っている "
と言った方が正しいかもしれない。
僕はあの子の親友だ。
あの子はいつも
『命宿りし生物は、生きるために存在している』
そう呟いている。
あの子は命ある生物たちを絶対に殺さない。
たとえ、それが虫だとしても。
たとえ、それが凶暴な犬だとしても
たとえ、それが何人もの人間を喰ってきた熊だとしても
あの子はニコニコしている。
とても気味が悪いと思う。
でもそんなことを言っても、
あの子は聞いてやくれない。
あの子は人間が命ある生物を殺した時、
その人間を殺す
あの子は人間が人間を殺した時、
何もしない。
だが、大人の人間が子供を殺した時、
大人の人間を殺す。
あの子がそんな風になってしまったのは
理由がある。
それは、あの子の母があの子に
『命を大事にしなさい』
そう言ったのに、
その1週間後に近所の子供を殺したから。
聞いた時は驚いた。
だって、
その事件の犯人はあの子の母親ではなくて、
あの子自身だからだ。
四葉の幸せ幼稚園 こむぎ @Okome_komugi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。四葉の幸せ幼稚園の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます