小雪好 詩集

殺人について

殺人を考えている人へ。

殺人にためらうならば、殺す人を愛しなさい。

その人を尊き人生を歩むべき人と思いなさい。

そうして、その人を大事に思いなさい。

周りにどうしてるか、どう思われてるか考えなさい。

そのうえで、その人の欠点を思いなさい。

その人の悲しむべきところを悲しみなさい。

その人が失われたらどうなるか考えなさい。

その人がいなくても世界は回る事を思いなさい。

その人の現世での苦しみに共感しなさい。

その人の生まれ変わりを信じなさい。

その人の死後の安らぎを信じなさい。

その人の魂の解放を信じなさい。

その人が尊き方と会える事を信じなさい。

これらを味わうように、口にしなさい。

繰り返しなさい。

そして、感じなさい。

清らかさを。

魂の高まりを。

心の浮き立ちを。

体の興奮を。

考えなさい。

知恵の限り、自分ができることを。

行いなさい。

努力の限り、自分が行いたいことを。

思いなさい。

決意の限り、自分ができることを。

そして、高まりとともに全身を動かしなさい。

それが、できないことを恐れ。

それが、できることに幸福に想い。

愛した人への最善をしなさい。

そうすれば、行いは聖なる事となり、あなたの誇りとなり、あなたの心に永く輝かせるでしょう。

それでも、ためらうならば、殺しはおやめなさい。