小雪好 詩集

小雪 好

冬の風


私がいるところに冷たい風が吹いた。

ただ、速く通り抜けた。


木々が揺れる。

葉は打ちあう。

海より軽やかに

拍手よりしずかに

確かに満たし

さざめく。


私は聞いた。

胸のよどみも

頭のにごりも

色を失った。


風が去ったあと。

ただ、たかなりがあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る