一日が、たった一分増えただけだろ?読み始めは、まずそんな感想を持つ方が大半と思います。しかし、その現象に対する三つの世界線の展開がそれぞれとても面白く、興味深く構築されていきます。たった三話ですが、考えさせられる作品です。是非!
時間に縛られている現代人に、ささやかな天変地異がもたらす混乱を3つのケースで描いた物語。TV番組などで「もしオゾン層が無くなったら」とか、「太陽が少し大きくなったら」とかの考察があったりしますが、それより遥かに軽いレベルでの天体現象でも、こうまで混乱が起きるのが人類という種……あなたもこの現象でどういう影響が出るか、考えて見てはいかがですか?
日常、1分なんて気にしない。それが、こんな大事になるとは。
設定が面白いですね。そこからの展開も見事です。なるほど、そうくるか、いやいやありえるかも、うんうん、あちゃー、うふふ……って感じで、楽しみながら色々と考えてしまう小説です。サクッと読めるので、ぜひ一度読んでみてくださいね。