ラジオのお時間ですよっ!!

さくらかるかん

第1話 SGKR

Chelsea&犬居

ちぇるしー


Chelsea&犬居『SGKR!!』

犬居「さぁ、記念すべき第一回が始まりました!!SGKR。パーソナリティーを務めるのは先日入学式を終えてピッチピチの18歳犬居と」

Chelsea「Chelseaちゃんでお送りします」

犬居「先輩、ホントに申し訳ないんですけど20越えてちゃん付けって……てか、Chelseaとはなんぞや」

Chelsea「ちぇるしー日本語ワカラナイナー」

犬居「バリバリ喋っとるやないかい……えーこの放送は明日に笑顔……いや、もはや今からをスローガンに配信していきますのでよろしくお願いします」

Chelsea「よろ〜」


コメント

「遂に始まってしまったか……」

「これ縦書きなのにChelseaってローマ字で打つのか」

「チェルシーってあの名前だけ強いチームですかっ!?」

「最初からわかるパーソナリティーの壊れ具合ww」

「半年ぶりに筆を執った、さくかるさんの新作って、マ!?」



犬居「どこぞのゲームでは強いのに現実ではボッコボコのチェルシーさんと猫派の犬居でお送りしていく訳なんですが……」

Chelsea「何よ」

犬居「胡座をかきながらラジオってするものでしたっけ?」

Chelsea「ん"?乙女が胡座をかきながら仕事に臨むなんてこと有る訳ないですわよね?」

犬居「ラジオで声だけだからって気を抜いてると痛い目見ますよ、てか言葉変になってますし」

Chelsea「今私凄く綺麗な姿勢で座ってるわ」

犬居「自分で綺麗って言う人はちょっと……」

Chelsea「相方change plz(チェンジプリズ)」


コメント

「犬居猫派なのか……それだけで推せる」

「ちぇるしー何してんやww」

「相方change plz www」

「大草原不可避」

「初っ端から飛ばしてるなww」


犬居「まぁ、寝言は寝て言えって事で続けますね」

Chelsea「何なんだろうこの相方、私の方が年上のはずなのに弄ばれてるんですが弄ばれてるんですが!!」

犬居「大事なことなので2度言っています。えー何度も言いますけど寝言は寝て言え」

Chelsea「すいません」

犬居「はい。ではようやくですね、コーナーというかラジオの方を始めさせていただきたいと思います」

Chelsea「あれ、始まってなかった?はー良い子面して損した」

犬居「絶賛オンエア中」

Chelsea「Fooo!!いっつも可愛いChelseaちゃんだぞっ!!」

犬居「今更猫被っても遅いぞ〜」

Chelsea「てめぇホントに後輩か??」


コメント

「寝言は寝て言えww」

「ちぇるしー草」

「!!絶賛オンエア中!!」

「Chelsea推しだったのに猫被ってたんですね……ファン辞めます」

「てめえホントに後輩か?www」

「こんな逸材が埋もれてたとは……」

「犬居推しになります」

「適当に雑談するだけでもう1000字って、マジ!?」


犬居「今回のSGKRは今年入学し、春から大学生となった新入生の大学生ってこんなもんなんやな的な意見などを発信していきます」

Chelsea「では、犬居。大学生活始まって一週間くらい立ったけど、どう?」

犬居「質問超絶雑ですね……まぁ、おもろいですよ?こんなにも個性豊かで頼れる素晴らしい先輩が出来て面白くない訳がないでしょう」

Chelsea「そ、それもそうよね〜」

犬居「あっ、チェルシー先輩のことじゃないですよ?」

Chelsea「は?」


コメント

「質問雑すぎて草ァァァ」

「個性豊かで頼れる素晴らしい先輩か……誰のことだろう?」

「アンサーChelsea」

「不正解!!」

「こんなにも殺意マシマシのは?なんて聞いたことがないんよ……」



犬居「てか、Chelseaって呼びづらいのでなんかニックネームみたいなの無いんですか?」

Chelsea「ちぇるとか?ちぇるちぇるとか?しーちゃんとか?ちぇるちゃんとか?」

犬居「ちぇるちぇるは面倒そうなのでやめときますか……んーなんて呼んでほしいですか?」

Chelsea「え?ちぇる神」

犬居「ちぇる神ちぇる神ちぇる神……子供やな(ボソッ)」

ちぇる神「蒼先輩でお願いします」

犬居「これからは自分の名前が蒼だからってチェルシーの別名The Blue(ブルース)からChelseaちゃんとかふざけた名前付けんといてくださいね」

蒼先輩「はい、すいません」


コメント

「Chelsea、本名バレるww」

「チェルシーの別名ブルースから来てたのか……」

「めちゃくちゃ解説してくれるやん」

「ちぇる神ww」

「子供やな(ボソッ)は刺さりまくりなんよ」

「めちゃくちゃ効いたやろな……」

「蒼ちゃん推しになりました」

「謝れて偉い」


犬居「じゃあ、チェルシー先輩が蒼先輩になった所で進めていきますか」

蒼先輩「犬居……授業とかどう?」

犬居「またしても質問適当ですね……あっ、めちゃくちゃ面白い授業ありましたよ。ただ、授業と言うより先生?」

蒼先輩「(ΦωΦ)ホウホウ」

犬居「文学の授業なんですけど先生が意味のある余剰とか、クソ映画を見ることで人生が豊かになるとか、ハウツー本よりも適当な映画だったりどこかに行ったりした方が良いとか人生満喫しててめちゃくちゃおもろいんです」

蒼先輩「そんな先生居るんだ……」

犬居「もう、その話聞いただけでこの授業当たりや……って大学に来るのが楽しみになりましたね」

蒼先輩「頼むからその心を忘れないようにしてね……」


コメント

「意味のある余剰か……深いな」

「これを人生満喫という犬居よなww」

「どちらかというと達観?」

「クソ映画を楽しめる精神って大事よな」

「何事も挑戦だっ!!」

「最後の言葉の重みよ」

「出席危なかった人が言う言葉は重みがあるなぁ〜」


犬居「まぁ、自分ばっかりが話しても何なのでお便りでも読んでいきますか」

蒼先輩「おっ!!」

犬居「急に蒼先輩のテンション上がったな。『Chelseaちゃん、犬居さんこんにちは。大学生になってバイク通学になり、行き帰りがとても楽しいです。ただ、運転ってこんなに大変だったんですね……』えーなんか不穏な感じで終わってますが登下校のお話か。自分7時のバスなので毎朝大変なんですよね」

蒼先輩「Chelseaとかほざいてスイマセンでした」

犬居「蒼先輩がちぇる神にダメージ受けてる……」

蒼先輩「私は電車だし、1限目入ってないから大丈夫だけど1年生の頃は大変だったなぁ〜」

犬居「一時期20時寝3時起きが僕の生活習慣でしたよ」

蒼先輩「およそ人間の生活じゃねぇな!?」

犬居「朝早く起きるとメンタル的な面でめちゃくちゃ安定するんですよね」

蒼先輩「朝早く起きるのはいいと思うけど限度があると思うなぁ〜」

犬居「てか、バイク通学の友人が早速警察に捕まってたんでみんな気をつけよう」

蒼先輩「え?もう捕まったの?まだ2週間よ?」

犬居「次のお便りだ〜」

蒼先輩「ねぇ、捕まった話詳しく!!」


コメント

「運転って大変なんよね……送迎あざます」

「ツーリングはいいぞー」

「8時寝3時起きは人間の生活ではないんよ……」

「捕まった話ww」


犬居「『ユウガアルネと朝飯を友人が自慢してきます。朝からカフェでコーヒーを飲み、整ったとか吐かしてきます。大学生っぽい生活、私もしたいです』我今日の朝カフェでコーヒーとプリン食べてきたねユウガアルネ」

蒼先輩「……これ犬居の知り合いじゃない?」

犬居「カツサンドとカフェオレが明日の朝飯の予定ね。ユウガアルネ」

蒼先輩「自慢してるの?」

犬居「ユウガアルネ、整うアルネ」

蒼先輩「整うと言う表現がウザすぎる……」


コメント

「ユウガアルネww」

「どこぞの犬居の話ですねww」

「整うww」

「サウナじゃないんだからww」

「朝ベランダでBreakfastを取って来たユウガアルネ」

「Break fast ww」

「絶妙にうざいww」


犬居「どんどん行きましょうか。『バイトやろうぜっ!!』俺の友達は某フライドチキン屋にアンケートで落ちて、某お寿司屋に受かったぜっ」

蒼先輩「……人間関係が一番大事よ。どんな大変な仕事よりも人間関係が良ければどうとでもなるのよ」

犬居「この仕事場はどうですか?」

蒼先輩「アットホームな職場ですっ!!」

犬居「まぁ、実際バイトってどんな場所がいいんでしょうね?」

蒼先輩「塾はクソなガキ共の相手と先輩がだるくて、飲食店は忙しすぎてクレームがだるくて、コンビニもだるくて……」

犬居「個人の意見ですからね?とても闇を感じますが個人の意見です。蒼先輩、仕事中です。みんなに笑顔を届けるラジオの仕事中です。起きてっ、目に光を灯してっ、闇に支配されないでっ」

蒼先輩「結論はカラオケが一番楽なんだよ。今どき入るのもネットで、飯も取りに来てもらうし、やるの掃除と点検だけ……カラオケのバイトしたいなぁ〜ハハハハハッ」

犬居「戻って来てっ!!蒼先輩!!大丈夫!!社会の闇は今だけ大丈夫!!違約金と言う名の社会の闇が近づいてるからっ!!」

蒼先輩「はっ!?私は今まで何を……」

犬居「えー皆さん、バイト選びは慎重に……因みにですけど浪人生が会社員のように働いて勉強時間なくなったりする事もあるのでホントにお気をつけくださいね」

蒼先輩「バイトの給料をヒモやホストに注ぎ込まないようにね……」

犬居「先輩は推しへのガチャに注ぎ込んでますもんね。すまんな、お前の推し呼符で出たわっ♡」

蒼先輩「F〇〇k you!!」


コメント

「バイトは良いぞ〜」

「大学生が相対的に1番稼げるって、マジ!?」

「家賃と食費が浮くので……」

「人間関係さえ良ければバイト楽しいぞ」

「それが難しいんだよなぁ〜」

「ちぇる神の闇がww」

「蒼先輩ww」

「アンケートで落ちるんか……えっ、マ!?」

「某フライドチキン屋さんはずっと募集してるから気まぐれなんよね……」

「タイミングもあるよな……」

「呼符で来たと言う友情破壊マジック」

「煽りとして最強よな」


犬居「軽くじゃれ合いつつ、どんどん進めていきましょう。『ちぇる神、犬居こんばんにちは。入学式後一瞬で出来る女子グループ、履修登録、レポート、サークル。大学には楽しくも怖いことが沢山です。お二人はなにか大学で怖いことなどありますか?』だそうです」

蒼先輩「(ΦωΦ)ホウホウ」

犬居「まぁ、男子としては一瞬で出来る女子グループにビビったけど……まぁ、そんなもんよ。てか、それよりも履修登録がめちゃくちゃ怖かったね」

蒼先輩「そんなに?」

犬居「やっぱり初めてなんで友人と評点の出し方を全部見て単位が取りやすくて面白そうなやつを選びましたね」

蒼先輩「ふーん」

犬居「そんな興味ないか……高校からの友人が殆どいなかったのでグループワークが多い奴とか体育入れましたね」

蒼先輩「でも……」

犬居「コミュ障陰キャの私にはつらかったよね……」

蒼先輩「私の胸があいてるよ?」

犬居「まぁ、どうにか高校どこ?サークル決めた?とか話しかけてラインの友達めちゃくちゃ増えましたね。高校3年間より増えましたもん」

蒼先輩「……」

犬居「なにか言いました?」

蒼先輩「お前がコミュ障陰キャとか詐欺だろ」

犬居「ん?」

蒼先輩「相方Change plz(チェンジプリズ)」



コメント

「色々な怖いことがあるよね」

「某なんたらモンスターのレポートに敏感に反応するようになっちまったよ……レポート怖いよぉ(泣)」

「犬居……裏切り者ぉぉぉ!!」

「このヤンチャわんこがァァァ!!」

「犬ってさ、人懐っこいよね……陰キャな訳がない」

「犬居は陽キャの皮を被った陰キャぞ」

「もうすぐボロが出る」

「もはや恒例の相方チェンジプリズ」



犬居「大学って面白くて小・中学校の友達と再会するとか普通にあるんですよね」

蒼先輩「わかる。女の子とか髪染めてたり化粧したり」

犬居「そうなんですよ。名前聞いたり、じっくり顔見てはっ!?と気づいたりして……」

蒼先輩「顔の見すぎは失礼だけどね」

犬居「私の友人さんは車の免許取りに行ったら昔から好きだった幼馴染に再会してですね」

蒼先輩「おっと?」

犬居「飯食べに行ったりして花見の約束をしたそうなんですよ」

蒼先輩「(ΦωΦ)ホウホウ」

犬居「で、その花見で間接キスを気にしたりだとか、お前と一緒にいるのが一番気が楽だわとか」

蒼先輩「(ΦωΦ)ホウホウ」

犬居「もはやカップルの絡みをしてるのに告白は一切せず拗れそう……と自慢してくるですね」

蒼先輩「うん、その友人……」

犬居「はい、今すぐ一発やってこいやクソ野郎と言いかけたその時っ!!」

蒼先輩「急展開くる!?」

犬居「ゴールデンウイーク旅行に行くと……」

蒼先輩「……幼馴染と?」

犬居「YES」

蒼先輩「……確定演出キタァァ!!」

犬居「これで決めきれなかったらマジで……ねぇ?」

蒼先輩「一生弄り倒せるネタできちゃいますねぇ〜」

蒼先輩「えっ、蒼先輩性格悪いですね。そこは慰めるとこでしょうよ」

蒼先輩「……裏切り者ぉぉぉ」


コメント

「蒼先輩の性格ww」

「この友人知ってるな……」

「どこぞのあの人の話ですねぇ」

「しわ寄せマンか……ヤメルニヤメキレナカッタ男」

「KiA様ルートはなくなったんですか!?」

「てか、マジで大学顔見知りが多すぎなんよな……」

「昔より綺麗になってたり、カッコよくなってたり」

「この確定演出をぶち壊したやつがいるってマジ!?」

「合コン行ってライン交換してこのあと時間あります?を眠いんで帰りますしたやつが居るんだよなぁ〜」

「世の中色んな人がおるんやなぁ〜」

「頼むから……頼むから俺にも春をくれ……」

「春の桜の花びらはみんなに降ってくるで」

「行動起こさな春って来ないからなぁ〜」

「春、それは桜が舞い散り、新たな生活、世界へと人々が旅立つ始まりの季節。ここは〇〇にある〇〇学園。県内でも随一の進学校で変わった校風が特徴の人気の学校だ。その変わった校風とは交際則。ざっくり言えば男女がカップルとなり、そのカップルで試験などをクリアしていき、男女の仲を高めるという校則があるのだ。巷ではその校則のせいで恋愛学園とも言われるこの学園。そこに一人、これまでの人生により、ひねくれにひねくれた男が桜の花びらを頭の上に乗せてベンチに座っている。そう、誰かが花びらが頭に乗ってますよと話しかけてくれることを信じてっ!!」

「www」

「誰も話しかけてくれませんでした」

「現実にヒロインはおらんかったか」

「なんだよ恋愛学園ってww」

「急に別作品始まってビビったってww」

「さくかるさんって地の文も書けたんすね」

さくかる「配信ノリで書くのが楽なだけなんやで」

「草」

「真面目に書いてくれ……」


SGKRも終盤に入る。大学でどのサークルに入るか迷ってサークル棟の前で突っ立っていた俺に声を掛けて放送サークルに入れてくれたChelsea先輩、いや、蒼先輩はコメントにゲラゲラと笑っている。「現実で逆ナンとかラブコメとか運命の出会いとかある訳ないじゃん」とまだゲラっているが俺を誘ってくれた蒼先輩は今までのどんな女性よりも綺麗で、「君も放送サークルに入らないっ?」と言う言葉は今までのどんな言葉よりもドキッとした……のだがこれを見ているとあれは勘違いだったのかも知れない。


犬居「まぁ、僕は蒼先輩に突っ立てる所を誘われた身なのでワンちゃんあるかも知れませんよ」

蒼先輩「なにが?」

犬居「だから、可愛い可愛いヒロインとの出会いですよ」

蒼先輩「……急に口説いてきてる?」

犬居「お世辞です」

蒼先輩「……相方チェンジプリーズ!!」


コメント

「犬居×蒼先輩はある!?」

「犬居だし……」

「ですよね〜」

「相方チェンジ!!」

「これがこれからも続くのか」

「次回が楽しみやな」

「それはそうよ」


犬居「何回もチェンジチェンジ言われると流石の僕も悲しみますからね?」

蒼先輩「はいはい。これからもよろしくダーリン」

犬居「すっごく適当ですね……ハニーよろ〜」

蒼先輩「なんだこいつ」


コメント

「なんだコイツら!!」

「たった一言でこれ見てる人の気持ちを表してくれてありがとう」

「砂糖が、砂糖が甘すぎて死ぬ」

「誰かっメディックメディック!!横のやつが倒れた。誰かっ、誰かコーヒーを!!メディィィック!!」



犬居「えー皆さん、悲しいことにそろそろ終わりの時間のようです」

蒼先輩「えっ、もうそんな時間?」

犬居「ちぇるしーネタやり過ぎましたね。」

蒼先輩「OMG」

犬居「あと単純にネタ切れです」

蒼先輩「えっ、あの無から有を生み出す犬井さんがネタ切れっ!?」

犬居「蒼先輩弄り倒すネタしかないのに自分を犠牲にもっとラジオを続けたいなんて尊敬します!!えー蒼先ぱ」

蒼先輩「ストォォップ!!犬井ステイ」

犬居「あい」

蒼先輩「そんなことは一切言ってない。オーケー?」

犬居「No」

蒼先輩「なんで!!」

犬居「いや、親からNoと言える人間になれと教育されているので……」

蒼先輩「それ絶対に今じゃない。それは面倒くさい業務を頼まれた時に使うやつ」

犬居「No」

蒼先輩「だーかーらーァァァァァ!!」

犬居「と、言うことで今回の放送はここまでとなります。皆さん、これからよろしくね。犬居でした〜」

蒼先輩「は?えーChelsea、蒼……今度もよろしくダーリンっ!!」

犬居&蒼先輩「「SGKR!!」」

蒼先輩「この放送は明日に笑顔を、いや、もはや今からをスローガンに放送いたしました」


コメント

「Noと言える人間になれ」

「No!!」

「懐かしいな」

「俺アニメ全巻家にあるぞ」

「強い」

「ダーリン終わり、マジか」

「匂わせですか?」

「はっ、これはっ」

「解析班どうだった?」

「犬居……次回もパーソナリティーとして参加決定」

「Foooo!!」

「今まで蒼ちゃんの相方見つからなかったからな……」

「ススム回良かったぞ」

「一人二役回が良かったはヤバすぎでは?」

「蒼ちゃんに張り合える奴がおらんかったんやで」

「犬居推しです」

「まさかSGKRでカップルが誕生するとはな……」

「いーや、まだわからんぞ」

「まぁ、ダーリン呼びも弄られたやり返しだろうし……」

「次回に期待やな」

「まぁ、おつ」

「おつ〜」



「ふぅ……終わった……」


放送が終わり、俺は安堵の息を吐く。これまでの人生、人前でなにかを話す機会がなく、授業で発表するのさえキョドる陰キャにはつらい仕事だった。目の前の蒼先輩は背伸びをして「んー終わった〜」とダレ、俺に目線を向けてくる。


「何か?」

「次回もよろしくね」

「あっ、はい。時間があれば」

「君は私のダーリンなんだから私が絶対だからね」

「……頭でも打ちましたか?それともまだオンエア中ですか?」

「プライベート」

「頭湧いてるだけか」

「後輩の口が悪すぎて先輩悲しいよ」

「犬居マジ天使」

「頭湧いちゃったか」

「同じじゃねぇーか」


「カラオケ行く?」

「このあとですか?」

「歌を歌いたくて」

「……お付き合いします」

「おっ、告白ですか?」

「ソンナワケ~」

「はいはいダーリンありがとね〜」

「やっばいこの余裕顔ぶん殴りたくて仕方がない」

「ん?配信してないよ?」

「人生ストリーマーなので」

「面白い人もいるんだねっ♡」


あんたには叶わんがな!!という言葉は心に仕舞い、俺はカラオケに向かう先輩についていく。まぁ、俺は捻くれに捻くれた大馬鹿者ですので初回はこのくらいで勘弁してくださいな。カラオケに向かう先輩の笑顔はとても可愛かった。


「なにか言った?」

「俺にばっか構っていいんですか?」

「ん?だって、ダーリンじゃん?」

「ダーリンで片付けるの便利すぎません?」

「便利なものは擦り切れるまで使うに限るのだよ、犬井くん」

「擦り切れすぎて別物に変わってそうですけどね」

「そんなこともある」

「次回はなんですか?」

「おっ、次回も出てくれるのねダーリン♡」

「ダーリン♡はエグいです。なんですか?俺告られてるんですか?」

「確かめてみれば?」

「え?どうやって?」

「やーい、鈍感フニャチン野郎〜」

「……」


どうやら蒼先輩にはまだまだ勝てないらしい。じ、次回は覚えとけよ。取り敢えずカラオケでぶち負かしてやるからなっ。因みに蒼先輩の歌声は今まで聞いたどんな歌声よりも最高だった。


ああ、神様どうかこの大馬鹿野郎に天啓を。ps.踊ってない夜は気に入りません。なのでどうか踊らせてあげろください。(犬井×蒼先輩)

SGKR Super GOD KingQueen Radio




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