第4話 さちこちゃん、さようなら
ある日、おかあさまは、何が理由かはわからないことではげしくおこっていた。
「お前のこのうさぎ、きたないから捨てるからな。捨ててもいいだろう?」
そのまま、ぬいぐるみのさちこをちゃんをつれていってしまった。さちこちゃんのような何も言えない子を、自分のかってなきぶんでぼろぼろにしたいおかあさま。かなが、だめだと言ってもきかないおかあさま。あまりの理由のわからなさにからだがこうちょくする。
「さちこをすてないで。やめて」
小さな声でひっしにうったえても、かなのいけんなんてとおらない。つれていかれたさちこちゃんを、家のごみばこからなにから、がさがさと手をいれてさがしたがみつからない。かなは、わずかこれだけのきょりにいるにんげんにたいしてからも、さちこちゃんを守ることができない。
かなは、ひっしにあたまをはたらかせてきおくした。この日、おおきなりゆうもなくすてられたさちこのこと。あたまがこわれないように。かなに、なにかかなしいことがおこったときにそのりゆうがりかいできるように。
かわいいあなたはユキちゃん @ion7259
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