獬豸を喰む白虎

嫉妬、執着、怒り、憎悪、そして過激な欲情の物語。若くして組を継ぐ事になった斉藤 楓とその用心棒、狭山 涼司、そして斉藤の幼馴染である組織犯罪対策課の刑事、緒原 葵。惚れた男が残した組で極道として散る事に固執する斉藤は、極道から足を洗わせたい幼馴染の緒原に痺れを切らしていた。しかし、長年築いてきた関係をなかなか断ち切れずにいる。緒原の向ける情は徐々にエスカレートしている事に気付くが、警察のコネは失くせないと腐れ縁を待ち続ける。そんなある日、昔、ストレートに思いの丈をぶつけてきた用心棒の涼司と再び夜を共にして、ぐらりと心を持って行かれる。愛が故、男は男を苦しめ続ける……。