若い人へ向けた読み切りエッセイ「若者よ、クリスマスにバイトなんかしてはいけない!」

代々木夜々一

第1話完結

 はじめまして。


 ワタクシ、代々木夜々一よよぎよよいちと申します。


 略して「ヨヨヨ」と呼んでいただいても結構です。


 先日に「レビューブーストという爆弾」というエッセイを書きまして。


 それが思いのほか「おもしろかった!」って言われました。「なにかほかにもエッセイ書いてみて!」とも言われました。


 ワタクシ、そういうこと言われると、すぐ調子こきます。(笑)


 んで、調子こいてこのエッセイを書こうと思ったしだいです。そしてどうせなら、人が書いてないことを書きたいし。


 いやいや。それよりです。ぼくのハナシなんて、どうでもいいんです!


「クリスマス」


 です!


 今日この日「若いかたへ、これだけは伝えておきたい!」というハナシがあるんです!


 それがこのエッセイのタイトル。


「若い人は、クリスマスにバイトなんてしてはダメ」


 これです。


 これを今日は解説したいんです!


『若い人』と書きましたが、年齢を書きます。二十~三十です。


 これを読まれている十代のかたは、さきの未来にお役立てくださいませ。


 そして、とっくに三十なんて卒業されてるかたは、なつかしい気持ちでお読みくださいませ。


 では、解説します。


 なぜ、二十歳からの十年間、クリスマスにバイトを入れてはいけないか。


 答えは簡単。


「自分が主人公のクリスマスは、その十年しかないから!」


 ということなんです!


 若い人は、きっとこう思うでしょう。


「来年もクリスマスはあるし、別に」


 とね。


 若者よ、この日本をこれから背負う人々よ。


 実は、あなたのそのクリスマスは「期間限定」なんです。


 ほんとに簡単に説明します。


 だいたいの男女は、二五~三十で結婚します。


 結婚すると「家庭」を持ちます。


 そうすると、あなたの「クリスマス」は、あなたの物ではなくなります。


 もう完全に、主役は子供です。お父さんお母さんは、わき役なんです。


 あなたが自由にできるクリスマスは、あなたが結婚するまでの十年ほどしかないんです!


「恋人たちのクリスマス」


 ああ、世間では、こんな言葉が飛びかいます。


 その「黄金の季節」は、おどろくほどに短いんです!


 これを読まれている十代のかた。二十代になったときのクリスマスを楽しみにしておいてください。十代はまだまだです。金もそんな自由にできるほど持ってないし、彼氏も彼女もいないことが多いでしょう。


 それが二十代になれば変わります。お金も少し余裕がある。親にああだこうだも、言われなくなる。


 二十代。それはたったの「十年」です。


 しかもですよ!


 モテ男、モテ女だったらいいでしょう! いっつでも相手がいるんだもの!


 くそっ、イケメンめ、タンスで足の小指を打ちやがれ!


 ……言いすぎました。


 言いたいのは、考えてみてほしいのです。通常だと、二十代の十年、ちょうどクリスマスに彼氏や彼女がいる確率、めっちゃ低い。


 二年に一回、彼氏や彼女ができたとしましょう。でも十年で「五」です。


 もっと少なくて、三年にひとり彼氏や彼女ができたら、十年で「三」です。


 伝わってきましたでしょうか。


「恋人たちのクリスマス」


 これは、人生に三回ぐらいしかないチャンスなんです!


 彼氏、彼女がいる若いかた! ぜひ、数回しかないチャンスを味わってください!


 はいはい。ここまで書いて、反論も聞こえてくる気がします。


「いや、おれ彼女いねえし」

「あたし、彼氏いないし」


 はい。


 今年の相手なんていない。そんな二十~三十の人にも言いたいんです。


「それでも、クリスマスにバイトは入れないほうがいいです」


 と私は言えちゃいます。


 理由を書きます。


 逆説的ではありますが「ひとりのクリスマス」これも、時間制限、年齢制限なんです。


 三十すぎると、クリスマスは家族の物になります。


「いやおれ、結婚しねえし!」


 はいはい。


 そういう意見もあるでしょう。


 そう思ったかた、あなたは見えていない。


 三十過ぎても独身を守れば、おれは自由だと?


 実はそれ、無理なんです。


 なぜって、ご両親がくたびれてくるからです。


 人間って、長生きして百歳です。


 車で例えると、二十万キロなんです。


 半分の十万キロ、五十歳。これを超えると、あちこちガタがきます。


 ほおっては、おけないです。


 若い人、若いかた。あなたがいま、感じている「ひりつくような孤独」それも実は期間限定なんです。


「彼氏も彼女もいないし、親なんて関係ないもーん!」


 という二十代のかたもいるでしょう。


 はい。もうひとつ、三十を超えると、荷物が増えます。


「仕事で責任のある立場」


 これがきます。


 もう、これは、どうしようもありません。休日も祝日も関係なくなります。


 運よくクリスマスに休めたとしても、そのときの精神状態は、二十代のころとはまったく違います。どこかで仕事のことが頭をよぎります。


 これ以外にも重箱のスミをつつくように、反論しようとすれば、いくらでもあるとは思います。


 でもこのエッセイは、平均的な二十代にむけて書いています。


「自分だけのことを考えていればいい期間」


 これ実は二十代の十年間ほどしかないんです。しかも結婚するまでの期間限定なんです。


 ぜひとも、これを読んでいただいた二十代のかたは、クリスマスを堪能たんのうしていただきたい!


 あなたは今、人生の「主人公」なんです。人生を謳歌できる季節なんです。


 でもそれは、年を取るごとに、自分の手から離れていきます。


 期限があるんです。その季節は。


 アルバイトで一日働いて、いくら収入が入るでしょうか。一万とか二万とか、そんな「はした金」を求めるなら、人生で数回しかない「自分のクリスマス」を味わって欲しいなと思いました。


 友達とのクリスマスもいいですよねー!


 それも人生において期間限定です!


 もうね、あるていど歳がいくと、まわりはみんな「家庭持ち」でしょ。クリスマスに遊んでくれるやつなんていねえの!(笑)


 ってなわけで、ちょっと「エッセイ面白かった」と言われて、季節がら「クリスマス」について読み切りエッセイを書いてみました!


 もちろん、ご家族がいるかたは、それは最高のクリスマスなので、よいクリスマスを♪


 こういうエッセイを書いた動機なんですが、ぼく、クリスマスは大好きなんです。


 なんか、世間も浮かれてるじゃないですか。


 これは1914年の話なんですが「クリスマス協定」ということがありました。簡単に説明すると、戦争中だったイギリスとドイツが「クリスマスは停戦する」という取り決めをした歴史です。


 世界中の人が、なにか同じことを思ってる日なんて、ほかにないじゃないですか。


 アルバイトなんてせず、じっくり味わいましょうよ。


 準備は適当でいいんです。スーパーで鳥の足を焼いた惣菜買って。あとはパンにバター塗ってトースターで焼けば充分じゃないっすか。


 んであとは、YouTubeで「クリスマス」って検索して、垂れ流せばいいだけ(笑)


 ぼくは、おじさんです。ぼくの「若かったころのクリスマス」は遠い記憶です。遠い日の花火なんです。


 今から思えば、バイトすんじゃなかったなー!っていう、経験から書かせていただきました!(笑)


 みなさま、よいクリスマスを♪


 ~終~


 追伸


「結局ひとりだったー!」っていう人で、「やることねー!」っていう人がいましたら、ヒマつぶしも提言したい。


 女性のかたには、ぼくの小説「ガラスの靴の行方」を。


 クリスマスを題材にした小説です。ハッピーになるハナシを書きました。チーズサンドやフレンチトーストといった飯テロもたくさん(笑)


 男性はなんだろなー。ひとり酒なら「勇者カカカ」なのかなー。クリスマスは関係ないんですけどね。主人公の「勇者カカカ」は、だいたいひとりで飲んでます(笑)


 いや、これはマジで余談でした。ついでなんで宣伝しただけです。


 ではでは、みなさま!


 よいクリスマスを!


 そして


 よいお年を!


 ~ほんとに終~

 

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若い人へ向けた読み切りエッセイ「若者よ、クリスマスにバイトなんかしてはいけない!」 代々木夜々一 @yoyoichi

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