第9話 ひとりぼっち

震災が落ち着き、僕の小学校も卒業式をした。

古かった小学校は体育館を使える状態ではなく校舎の中で卒業式をすることになった。


卒業式が終わってから僕は携帯を持つようになり1人で暮らすことになった。


母がついに祖母達に僕を捨てる発言をしたからだ、祖母達はそんな僕を引き取ろうとしたのだが、震災の時単身赴任に行っていた従妹の父親の不倫も発覚し祖母達の家へ従妹達が住むことになり住める部屋が無くなってしまったからだ。


僕は中学校から歩いて10分の3LDKの家に1人で暮らすことになった。

最初は不安で不安で仕方なかったが、好きな時にネットができる、兄や母に罵倒されながら家事をしなくていいと考えたら心が軽くなった自分もいた。


家事は自分の分だけすればいい。

ご飯も好きな物を自分で作って好きな時に食べれる。

こんな幸せなことがあるのかと寂しい気持ちもありながら快適な生活を送っていた。


ただ、家が3LDKの理由があんな辛い事のためだったなんてこの頃の僕は何も知らなかった。

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生きていたくなかった 雨宮 ナノ @unknowN0011

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