第3話『バウスプリットと小さい帆たち』

船を見ると、船首にユニコーンの角みたいな棒がドーンと突き出してますよね。

あれはマストのひとつで「バウスプリット」といいます。


え? あの棒に帆なんか張るの? と思う方もいると思う。私も思った。

張るんですよ。

バウスプリットに短いヤード(帆桁)をくっつけて帆をちょこんと下ろしたり、バウスプリットからフォアマストにロープを繋げてそこに縦の帆を張ったりします。

ちなみに、その縦帆を「ジブ」と呼びます。

バウスプリットのヤードに張った帆を「バウスプリットセル」と呼びます。(スクウェアセルとも呼ぶらしい)

主に推進力を確保するために用いられます。


ついでに、帆の形について。

三角形の帆を「ラテン」

四角帆を「スクウェア」と呼びます。


いっぱいあって限界ですね!私が!

次ので帆の名前は終わりにしよう!


船尾に、補助の帆をつけることがあります。

主にミズンマストにつけます。(ジガーマストにつけることもあるらしいが、ジガーマストって何だよもう無理〜とグレて覚えずにいる)

この補助帆は、推進力を得るためと、船の方向を変えるために用います。

船を大きく回頭させたい時に大いに役立つそうです。

この補助帆を、「スパンカーセイル」と言います。

「ガフセイル」とか「エアー・ドライバー(空中舵)」ともいうらしいですが、「スパンカーセイル」の方がカッコよくない?


あ、あともう一個!


マストとマストの間に渡されたロープ(ステイ)に張られた帆の名前もあります。

(どんだけ張るんだよ…。)

ロープを張った後ろのマストの名称で呼ぶので、

メイントップマストとミズントップマストの間のステイに張った帆は

「ミズントップ・ステイセル」…です。 長っが!


ちなみに、最初にバウスプリットとフォアの間に張った帆を「ジブ」と呼ぶと書きましたが、上記の理屈でいうと、「ジブ」ともいうし「フォア・ステイセル」と呼ぶこともあるそうですよ。


ここまで書いて、読み直してみたけど、この説明で「わぁ!帆船って面白い!帆船小説書いちゃお!」と思える猛者がいるとは思えない。

だが諦めずに書き進めます!



次は、船を支え、帆を動かすロープ(索)の名称についてです。



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海賊と帆船について 小田切 瞬 @odagiri-goriko

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