この作品読んで、私が感じた事が二つあります。

ひとつ

このお話は どこまで行っても「恋」のお話だと言うこと。

獅子族と小鳥族。この異種間の間の隔たりは、あまりに大きく、そして揺るぎないものです。

なので、どんなに愛し、求め合っても結ばれることはありません。なのでずっと愛しい愛しいと言い続ける心、すなわち「戀」となる事でしょう。

しかし、そこが良い。その気持ちに疚しさや下心がなく、澄みきった純露のような極上の美しさが、きらきらと輝いて見える事でしょう。

種族、身分を超えた恋であっても、その恋より先が無かったとしても、叶わぬ恋なんて無い、諦める事はないのだと思わせてくれる事でしょう。

キュン死覚悟で読んでください。



ふたつ

幸まる師匠の鳥への愛。

これはもう偏愛と言っても過言ではなく、この小鳥族のルリを描きたいが為に作られた作品ではないかと思うくらいです。

先ず、他の種族に対して、小鳥族の解像度がえげつなく鮮明だと言うこと。もちろんそれは確かなる知識に裏付けされた、確固たる描写なのでございます。コメント欄にも書かせていただきましたが、小鳥族だけ8K並み(言い過ぎ?)の解像度で描写されております。鳥好きの私に言わせてもらえれば、ルリの羽の光沢はカワセミを超えてハチドリのレベルまで引き上げられております。(これ、わかる人いるのだろうか?)

ルリは見た目も美しく、声も綺麗。それでいて触れれば壊れてしまいそうなくらい脆く、儚い存在。実際に小鳥と呼ばれる鳥類は可愛らしいですが、その反面、とても弱い生き物なのです。

そんな小鳥の風切羽根をクリッピングしようとか言う不届きな奴もいましたが、そんな事をこの幸まる師匠がさせるわけがない!!

動物界のヒエラルキー、カーストを塗り替えて、小鳥を頂点の獅子と対等の位置まで押し上げるところ、力技です。(語弊がありまくりですみませんm(_ _)m)

そんな鳥への愛を大いに感じ取れる作品だと言う事を私は言いたい!!

鳥好きなら(そうでない方も)読むべき作品です!!

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