バイトでBANG!

日眩 迷子(ひくらみ まいご)

第1話 もしかしてボクのバイトに興味あるかんじ?

 やっほー!ボクだよ!君はもしかして面接希望者?それとも職業体験??まあ、ボクはただの一アルバイトだからなんの権限もないんだけどねー。あ、先輩ー!おつかれさまです!この子なんで来たか知ってます?え、先輩も知らないの?えー店長なら知ってるかなあ。まあせっかく来たし、暇ならボクらがバイトしてるとこ見る?そこで座ってみときなー。

 バイト内容はいたって簡単!こうやって標準を定めて…バン!ほら!簡単でしょ?ってあれ?居なくなってるし…。うーん、このバイトそんな難しくないのに…。あ、また服にべっとり着いちゃった。こりゃまたクリーニングかなあ…。

 『アアア...アアア...。』

 ん?ああ、まだ息あったんだ。ほれ、もう1発、バン。


——————


「いやあ、今日もたくさん狩ったなー!こんだけ魔物倒せば街も安全!ボクのストレスも綺麗サッッパリ無くなる!」

「おーいソラ、さっきお前と居た人だが…ってお前すごいことになってるぞ。早く洗ってこいよ。あとさっきまで一緒に居た人はどこに行った?」

「んえ?どっかいっちゃいましたよ?」

「おいおいマジかよ…。さっきの人、昨日行方不明になった隣町のおっちゃんらしいぜ。」

「え、まじですか?えーめんどいことに首突っ込んじゃったかも…。」

「おいそんなこと言うな。ん、ちょっと待て…。お疲れ様です店長。はい…はい…。わかりました、失礼します。…ソラ、さっきのおっちゃんが保護されたそうだ。良かったな、俺らへのお咎めは軽くなりそうだぞ。」

「結局お咎めありなんですか…。ひぇー反省文めんどくせぇー…あ!!!」

「ん?どうしたソラ?」

「このバイトの宣伝のためにライブ配信してたんですよ!カメラ回してたの忘れてた…って!画角むちゃくちゃで何も写ってないじゃん!!しかも途中で切れてるし…。新人君が帰った辺りまでかな?あ、垢BANされた。別サイトのアカウントも大炎上してる。こりゃしばらくサイトでの活動は無理だなぁ…。」

「おいソラ!!!これ以上面倒ごとを起こすんじゃねえ!!!こっちにもクレームが入ったらどうする!!!」

「ごめんなさーい!!んじゃ、ボクはここら辺で失礼しまーす!明日も学校なんで!」

「あ、おい!待てソラ!ソラー!!…ったく。腕っぷしがあるからって何してもいいってことじゃねえぞ…。」



 ボクはこのバイトが好きだ。辞める予定は無い。今のところはね。君ともボクのバ先で会えたらいいな!それじゃ!またね!

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