日国の侍-桜道!! 短編

二代新選組/土方歳三

第1話

日国の桜の都にある料理屋大本屋は今日もお客であふれていた、中には常連さんも居れば、他国から来たと思える鎧を身に着けている戦士も居た。



そこで料理屋大本屋に出口付近から入ってくるお客さんの姿が見えた、その瞬間二人ぐらいの怖そうな顔をした客が出口付近を見た。

「おい、あいつは俺たちの仲間を左腕を骨折した奴か?」

「いやまだ判明したわけじゃねぇ、一旦様子見だ。」



その侍の特徴は袴を着ており、塗り傘を被っているのが特徴的な侍である。

侍は何も気にせずにカウンターに向かい椅子に腰をかけた。



「お客様ご注文は?」

「桜餅があるなら桜餅で、無いなら、ここの料理屋のうまいもので」

「うちは桜餅は無いのですよ、すみません、代わりにうちの定番料理でもいいでしょうか?」

「ならそれで」



なぜか一部の客はカウンターの侍に注目をしたが、すぐ別の視線になった。

怖そうな二人の客がカウンターに居る侍を見た。

「やっぱりそうだ!あいつだ!俺たちの仲間を傷つけやがった奴だ!!」

「そうなりゃあ、声をかけて確かめてみましょうか?」



そして怖そうな顔をした二人の客がカウンターに居る侍の方に向かって行った。

怖そうな顔をした二人の客が侍の肩を叩いた。

「お前、前に俺たちの仲間を傷つけやがった奴か?」

「なんの事だ?俺は何も知らないぞ?」

「とぼけるな!!あのせいで俺たちの仲間の一人が右腕を骨折した奴が居たんだぞ?」

侍は思い出したような顔をした。



「それは悪かったな、君たちの仲間が少年に借金の話をしているの見かけて、それで君たちの仲間に話をしたら、関係ないだろて言われて色々反論をしていたら、急に襲い掛かって来たもので峰打ち程度でやったつもりなんだがな」

お客たちがカウンターに居る侍と怖い顔をした客二人に注目していた、怖い顔をした客の一人が怒りをこみ上げていた。

「ふざけやがって!!ぶっ殺してやる!!」



その瞬間怖い顔をした一人の客が刀を抜刀し、侍に向かって斬りを入れた、だがその侍は刀を交わし一回転し、その侍も刀を抜き、戦う体制を取った。

「死ね!!侍!!」

そしてもう一度侍に斬りを入れたが、ガキン!という音と共に刀と刀がぶつかり合った、火花が散った、そして侍が一人の客に斬りを入れた。

「う、そんなバカな」

「話している最中に斬りを入れてくるとは卑怯だな、でも剣技は普通だったけどな」

「ふん!その斬られた、俺の仲間を心配している場合かな?」

「助けて・・・」



そこには一人の和服を着た女と短刀で脅している、あの怖い顔した客の仲間と思われる人が居た。

「こいつを助けて欲しければ今までの事を謝れ!!今なら見逃してやる。」

その女は突然の事にパニックになった、そして侍がその怖い顔した客に徐々に近づいているのが見える。

「何考えてやがるんだ!?近づけばこの女を斬る!!」

「仕方ないあれを使うか」

そして侍は刀を鞘に入れた、侍は和服を着た女に近づいている。



「斬るぞおおおお!!!」

「やめてえええええ!!!!」

だがいつの間にか怖い顔をした客をとおり過ぎていた。

「おいこいつを見逃すのか??」

「居合・零れ桜斬り...」

侍が刀を納刀した瞬間怖い顔した客の腹の所に切れが入っていた、まるで桜が木から離れるように腹から血があふれて出てきた。



辺りは驚愕と安心で満ちていた、そして店主がかつ丼を持ってきてくれた。

「はい!お待ちど・・・えええ!!」

「よし飯でも食うか」

店主は料理に夢中になっており、全然気づいていなかった、侍はカウンターに向かいかつ丼をに目を向けた、いい香りがする。

侍はいただきますと、言うと急いでかつ丼を食べた、そして1分ぐらいで食べ終えた。

「ごちそうさまでした。」

侍はカウンターに代金を置き、そのまま出口付近まで歩いた、そしてさっきの和服を着た女が侍の方に近づいて来た。



「さっきはありがとうございました。」

「いやいや大したことはしていない」

「あの・・・お名前とか聞けないでしょうか?」

「別にいいが?」

侍が深呼吸をしてこう言った。

「夜桜春之助だ」

「いい名前ですね。」

そして侍は料理屋を出て行った。

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日国の侍-桜道!! 短編 二代新選組/土方歳三 @HijikataToshizo

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