第12話 ロザリー、光で脳を焼く
ロザリーを待ち伏せしていたサミー。
寮の道で彼とはちあわせてしまったロザリーは嫌な予感がしていた。
「これからも生徒会で上手いことやって行きたいよな? 今なら許してやるからさ、さっさと素直に言うこと聞け」
「……と言われましても、わたくし別にあなたからは何も教わっていませんわ」
許すだとか上手いことだとか……何を言っているのだろうかこの男は。
「教えてくださいって頼み込むのが礼儀だろうが」
「少なくとも、仕事に関しては教えてくださる方が居るので問題ありません」
「だから!」
相手をするのが面倒になったロザリーは、どうすれば自分を悪者にせずサミーを退治するか考えていた。
(倒すだけなら簡単なのですが……)
困っていると、背後から足音が。
「ロザリーさん!」
エリックの声だった。
まさか、気付いて戻ってきてくれたのだろうか?
声の方を振り返ると、サミーが舌打ちする。
「お前ら、もう知らねぇからな」
言い捨て、エリックとすれ違うように去って行く。
「……小物ですわね」
「です、ね。なんであんな人が生徒会長をしているんだか」
呆れ顔の二人。
ロザリーだけが相手なら何とかなんと思ったのだろうか。
「それよりエリック様。助かりましたわ、ありがとうございます」
「いえ、僕は何も……。気付いたのはノア先輩ですから」
「あら、ノア様が?」
(どうして直接来なかったのかしら。お兄様と関わりたくない? ……有り得ますわね。ならば――)
今が、チャンスかもしれない。
現状、生徒会内で仲良くするべき相手はノアだと考えている。
サミーやその仲間達は役に立たない。
ノアなら面倒見も良いし、
そして、ノアはきっと今思考が悪い方へ進んでいるだろう。
関わりたくない相手の事を考える時、人は暗くなるものだ。
「すぐにお礼に行きましょう。男性寮の方にいらっしゃいますよね?」
「えっ、た、多分!」
「では向かいますわよ!」
ここで光を見せれば、普段より輝いて見えるはずという寸法だ。
走っていくロザリー。
エリックがその後ろを着いてくる。
「ノア様!」
思っていたよりも距離があったため、息が切れてしまった。
走らずに魔法でも使ってイ動すれば良かった。
「エリック様から、聞きましたわ。助けてくださったのですわよね。ありがとう、ございます」
「え……いや、特に何もしてないけど……エリックくんを向かわせただけだよ」
ノアが驚いた顔をしている。作戦は上手く行っているかもしれない。
「それでも、ですわ。助かりました。ありがとうございます」
「……まぁ、ん。どういたしまして」
「では、わたくしはこれで。また明日、ノア様、エリック様!」
余計な事を勘ぐられる前に、ロザリーは立ち去った。
(明日からのノア様がどうなるか、楽しみですわね)
とてもノア達にバレる訳にはいかない思考を携えて、ロザリーは寮へ帰って行く。
その頃――
光に脳を焼かれたノアは一つの決意を固めていた。
(兄さんがやられっぱなしなわけがない)
ロザリーがなびかないと分かれば、きっと何か仕掛けてくるはずだ。
(
幼い頃に諦めた抵抗の時だ。
可愛い後輩のために一肌脱いでやろうじゃないか。
ノアの反抗計画が、始まろうとしている。
――あとがき――――
メリークリスマス〜!
クリスマスSSでも書こうかと思いましたが、ロザリーとエリックのケーキ回はつい最近やったばかりなので断念しました。
いつかクリスマス回書きたいな……。
次の更新予定
隔日 22:02 予定は変更される可能性があります
婚約破棄令嬢の魔法無双〜気ままに無双していたらいつの間にか逆ハーレムになっていた〜 空花 星潔-くらげ せいけつ- @soutomesizuku
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