lie tea time
ここは嘘つきだけが集まるお茶会です。
何故こんなお茶会を?……面白いからですよ。
沢山の人が来ますよ。
ーお客様がやって来ましたね。
「ここは、嘘つきだけが来れるお店ですか?」
先ずは単刀直入に問う。
「はい。どんな嘘をつきましたか?」
「ーいえませんね…」
私はにっこり笑い
「では、雑談でもしましょう。」
お客様をカフェの様なテーブルに案内する。
珈琲を飲みながらお客様の発言を待ちます。
お客様は私に問います。
「……嘘をつくことはだめでしょうか?」
私は笑って答えます。
「いいと思いますよ。戻れなくなるのが嫌な所ですが…
戻るためのお手伝いをしましょうか?」
「……!」
嘘ですが。
私の本音は「悪いと思いますよ。戻れなくなる所が良いところだと思う、お手伝いしたくない。」です。
本音はただの皮肉ですね。
お客様は諦めた様に笑いこう続けます。
「……なにを信じればいいか分からなくなりますね。嘘なんてつきたくないです。」
お客様は続けて言います。
「主催者さん。嘘でも、いい夢を見せてください。」
ーー嘘を辞めるとは言わないんですね。
ただの皮肉屋な私はこう提案しました。
きっと貴方にも本音が話せる日が来ますよ。
貴方に夢を。
自分を苦しめるなんて…
そんなことをしてはいけない。
ー短編集ー 秋猫 @mtmw
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