記憶は僕じゃない
「俺はお前が死ななかった世界のお前だ」
「こっちでは死ぬ事になってたんだ」
でも、僕は死んでないけど、何かが狂ったのか?
「狂ってなんかいないぞ」
心の声が読まれた!?
「そりゃお前は俺だからな」
なるほど、二重人格みたいなものか?
「少し違うがな、とりあえず話を進めて良いか?」
「分かった」
これ以上疑問に思ったら話が進まないから黙っておこう。
「俺は中学の時に親を交通事故で亡くした」
「亡くしてないけど?」
親は今、家でピンピンしている。
「だよなぁ」
「てか、タイムリープとするならここまでの記憶はないんじゃないの?」
「それがあるんだよ」
何故だ?
「俺も不思議に思ってるよ」
心を読める事には僕はもう突っ込まない。
「君は死んだの?」
僕はそう聞いた。
タイムリープをする原因とすれば未来の人が死んだ事が多い。
「いや、単に寝てただけだ。」
ならんでタイムリープするのか分からないな。
「これは、俺の予想だがお前はこの世界の未来では死んでいた」
「僕が?」
死のうとはしたが僕は生きている。
「だが、ひよりに止められた」
合ってるな。
「そこで歯車が狂ったんだ」
なるほど……
「要するに、僕が自殺をして死んだ身体に君が入る予定だった、しかしひよりが止めて死ななかったから僕の意識のまま君の意識も来たって事?」
「その通りだ、こう言うタイムリープ系は強い方の意識が勝つが俺もお前も同じぐらいの意識だから2人の意識がこの一つの身体にあるんだ」
ややこしい話だな。
「僕もこれと言ってやりたい事ないしな」
死のうとら思ってたから何もないな。
「そう言えば向こうでやり残した事ないの?」
「やり残した事か……」
そうもう1人の僕は考え込んでいた。
「あ、俺はさ、親が亡くなってから祖父母の家で育ってたんだ」
中学生が1人暮らしはしんどいなぁ。
「だけど2人に、迷惑かけないように学校の日以外はバイトに行ってて青春っての無かったからやってみたいな」
確かに生活費などの問題もあるし、親の遺産があったとしても迷惑には思うな。
「なら、僕の身体で良かったら過ごす?」
「良いのか?」
「こうなったのは死ななかった、僕にあると思うし、君が生きる世界も気になるしこの先どういう人生が送れるのかも知りたいしね」
僕個人の意見としては自分じゃない人生を送ってみたいと思ったんだ。
「助かる!」
そうして僕たちは揉めない様に色々と条件を決める事になった……
相棒は僕自身 スノウキラ @snwkira
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。相棒は僕自身の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます