闇や白さを

菫野

闇や白さを

きみのかるい骨が透けさう生きてゐる体すべてがさびしい冬の


狂ひだす瞬間はいつ無印の鳩がこはれた鳩時計──雪


抽斗の小箱のなかの少女らが色褪せてゆくきみが死ねばぼくは


嘘をつくときヒトの眼は銀色にひかるといいと思つていたこと


美しいとうふ切り分けわたしたち闇や白さを語りすぎたね


幸せになれる?ふたりでいてもまだ完成しない恋ばかりある


だからどうか触れないでゐてわたくしの37度5分のからだに

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