場面ごとの空気の使い分けが、お見事。ストレートなのに言葉にはできない、夜闇のけだるい暗礁のようなストーリー。これは、共感を呼ぶお話だと思います。私は、そうでした。短い中に、ぎゅっと凝縮されています。少しの仄暗さをかきたてる、切なくビターな短編。お勧めいたします。
長い物語の中のさりげない、でも重要なエピソード。というイメージ。よく来るあまり注文をしてこないふたり客を興味深く観察してる居酒屋店員の気分で読むと、さらに没入できるかも。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(97文字)