Dreamless and Hopeful-夢失いし希望持つ者-
釣ール
Dreamless and Hopeful
△血の中でしか生きられない
会長業というのも難しいな。
別に食う為にジムを設立した訳では無い。
元々、科学選考をしていた大学生で武力とは縁が無かった。
それに余り何も食べなかったからダイエット目的でも無い。
自分には科学者としての才能が開花される事が無かった。
「最高の人類を生み出す?そんな
「確かに
あの実験は確実に
いつまでも遅れた
そうして
自分でしか発見出来なかった研究成果を今ここで公開する!
しかし大学から追放され、家計の都合で
だが日本では低賃金で肉体労働が多く、自分の特技を発揮できずにいた。
当時インターネットにいたハイパーメディアクリエイターのコラージュを独自で作成し、五寸釘で毎日恨みを晴らす毎日もあった。
そこで前会長に出会った。
「君は社会不適合者じゃない!いや、そもそもそんな人間はいないのだ。自身の特技、信念、未来を現実で失った辛さをよく知っている。そんな私の一提案に過ぎないが、ぜひ君の力を格闘技で活かして欲しい。君がバイトで書籍化した人間の効率を最大限に活かしたトレーニング方法がジムで役立っている。自分の理論を証明する方法として、私も手伝えないか……そう思ったのだ」
「それから二十年。こうも規制が厳しくなれば私の理論も根性のように思われるのか。なんともプライドが傷つく現実ばかり」
それでも前会長の執念を受け継ぎ、乱立する格闘技界隈で生き残る為の術はベテランから若手に教えている。
大学を追放された走は事情があって生き残る為に夢を持つ若手にどうベストを尽くせば良いか考えていた。
あの実験を再開する必要がある。
とはいえジムの仲間を利用したくはない。
更に敵対しているジムへ無理に近付くのは情報が
武力にしろ科学にしろ、
前会長が自分に注目した理由。
それは
「私も……血の中でしか生きていけない……その初心を永らく忘れてしまっていました。見抜いていたのですね。会長……」
△卒業と同時に
━━二〇二一年三月
「
「他の子に挨拶行きたかったんだけどなあ。写真を撮る時間なんていくらでもあるじゃん」
「いやいや
ありがたい友だが俺もチャラチャラした行事は好きじゃない。
本当は欠席したかったが、
別に他生徒とコミュニケーションに問題は無かった。
むしろ大事な友ばかり。
インターネットさえ無ければもう少し自分らしく弄れなかったかもしれないと感じていただけ。
「分かった。
「
「喧嘩売ってる?」
そこを俺がカメラに収めた。
「え?インスタントカメラって
「端末に残したら
これも想い出の一つ。
なんてことの無い特別で五年後には忘れてしまう日常。
友情というのは一緒でも離れても変化する宝。
ただそう思っている。
だから、早くこの場を出て三人かこれから集まる最後の仲間達と焼肉でも食べて永遠のフィルターで美化させていきたかった。
俺もまだまだ若いな。
何となく流れは店へ行く雰囲気へ。
「それでさ、金が無いからって
動画配信のネタなんて困らないくらいに俺……俺達は濃ゆい学生生活を送ってたんだからなあ!」
不良高校生では無い
「それって
「り、
出来るか。
かざなって素直に言われた気持ちを受け取ればいいのに。
俺はそんな関係を目指してレンタル彼女を未成年の時に試した事もあるんだぞ?
「俺達ってオーバーエイジだが何だか言われてるけどさ、起こってることって変わらないわけだろ?
不器用ながらフォローさせてもらった。
そうしたら二人がスマートフォンでメモをしていた。
「流石だなあ
と言ったのが
「今のカッコよかったよ。私は自分へのはげみとして記録と記憶に残したいな」
と
どうやら俺達は長い付き合いになりそうだ。
「卒業祝いだ。俺が全額払うから
二人はまたスマートフォンに指を走らせる。
闇だこれ。
まぎれもなく現代の闇。
△想い出を胸に秘めて今日もまた励む
あれから一年が経った。
高校時代にプロ入りしていたし、物欲なんて今時ギークにすら無いし自分にもなかったから念願の自動二輪車を買うことが出来た。
昔見た配信主がゲームグッズを買って一人誕生日を迎えていた動画を見たがあれを今自分もやってみたい。
自分がハマる趣味なんて、特に無かったし。
高校時代に日本一にはなったがもう少し他の同階級の奴らを血祭りに上げたい。
何故そんな物騒な事を
「インフルエンサーにもなれねえガキは一生消費者になってまな板の鯉のようにパクパク口あけてえさを待ってりゃいいんだよ」
といくら、らしさにとらわれなくていい時代とはいえ
お洒落な見た目で一時期のオタク生主のような
まさかあいつがプロ格闘家だったなんて知らなかった。
団体が乱立しすぎているからか、もしくはあいつがコンプラをよく理解しているからか前に発表された自分の対戦カードでようやく知った。
日本人……だよな?
いや
この情報社会で試合が全く流れていないファイターなんているのか?
他の格闘技経験はあるのか?
何者なんだ?
だが
あの後
計量もクリアして試合にも勝てたから良かったがあの格闘家の言葉によるストレスと
ここで白黒付けられるのなら何よりも
「
人見知りの激しい
このジムには子どもの頃から所属しているらしいが
「対戦相手に気になることでもあるのか? いつもなら相手のことなんてなんとも思ってなさそう……な印象だったが」
彼の名前は
多分語る事も無く格闘家として自分は人生を
「あの格闘家は先輩だった。それ以外情報が無かったが、ここで出会うとは思わなくてさ。友人の悪口を言われたのと、言われた友人からバフを掛けさせられた恨みを晴らす時だ」
「
「戦わなければ生き残れないってやつだ」
つい昔の趣味で聞いたキャッチフレーズが出た。
流石にこれはバレたら不味い。
変に会話の取っかかりが生まれれば
同い年かつこのジムで
するととんでもない返事があった。
「たまたま調べてたら、例の相手行方不明だってさ」
は?
確かにあいつの名前がニュースに出ていた。
しかしおかしい。
あいつのようなタイプが表に出る?
しかもソースが格闘関係のサイトじゃない。
まさか犯罪でもしたのか?
いや、それをする奴ならもっとマスコミが
すると
「あまりしゃべらない君だから言うけど、あのひと
「謎の手術? どういうことだ?」
話を
逆に言えば、自分の命をいつでも投げ出せるという事。
しかし自分の身体を傷つけるようなことはしない。
自分を守るためなら平気で他者に嘘や暴言も吐けるし、物欲も人一倍強い。
それは
整形や成長とも違う。
明らかに骨格が同世代とは異なる。
ドーピングなんてリスクの高いことをあいつがしない事は明白だ。
「簡単に対戦相手も決まりそうになさそうだし、俺もひまだからさぐってみようぜ」
どうやら彼もあいつと何か関係が有りそうだ。
しかし対戦しないならそれはそれで興味が湧かなかった。
人なつっこい
すると
「ほら。
そうだった。
彼は人よりも好奇心が強い。
それと他にもマスコミがうろついている可能性もある。
もしこれで
それに物欲は無くても金がほしくないわけじゃなかった。
「もしその腕の主がコスプレとかだったら俺達は一発でリングに上がれなくなるぞ?」
「ふっふっふ。言ってなかったが俺は心霊ドキュメンタリー関係のバイトもかけ持ってる。武力なんて使わねえよ」
「いや自信満々に言われても。それじゃあ取り逃がすだろ」
「あれ?それ別の会社のDVDだろ?今回はフィクションじゃない。って言ってもどうせ信じられないか。
「なら協力する。こればかりは行動でしか成果は出ないからな」
まさかここで彼とバディを組むとは。
しかも秘密が多すぎる。
こりゃ、相手が人間じゃない可能性を
いつものように練習しながら、野郎二人で怪奇を暴こうとする。
*
午後十一時。
都市だからまだ夜は長い。
最近は規制で
ちっ。生きづらい。
「この場所で間違いないよな?」
「上京した君よりも長く俺はここに住んでる」
「心配し過ぎた。なら安心だ」
「意外と俺って信頼されてたりする?」
「誰も信用はしない。だが協力はする」
「リング外でも殴りたい程にあの人は君に恨まれているのか、それとも金に目がくらんだ?」
「ぐちは後で聞く。今はまわりにマスコミや他の連中がマークしていないかチェックしてくれ。今はアイドル路線で格闘家の怖さを知ってる信者は少ない。なめられないように生きていくにはちょうどいい経験だ」
謎の追求…確か
自分が
「おっと。怪しい人が入っていった」
「ふうん。本当に怪しい奴かどうか分かってる奴のセリフだ」
「静かに。ほら。あれ、コスプレか?」
やり取りを続けていると就活生が着るようなスーツに身を包んだガタイの良い男性がガチガチにオーダーメイドでしか売ってないだろと思うほどの見たことの無いコートで案内していた。
「確かに。
「まあ真相が
「入りにくいな」
すると久しぶりに見覚えのある人間が当たり前のように例のビルに入っていく。
まさか?
「あ、
これは良くないな。
△上京の理由
俺は
早生まれの〇三年生まれだが、学年は〇二年生まれと一緒だ。
ってそんな事言わなくてもわかるか。
けど自己紹介なんて最近はPRみたいで嫌じゃないか?
趣味にしろ何にしろ、
「自分は〇〇で〇〇をしています」
なんて興味ねえだろ?
ちょっとしか面接しない上に終身雇用なんて無くなって個人情報も厳しい今でなんでこんなやり取りをしなくちゃいけない?
いいよなあ
俺達と話す時は全然、格闘家って言うより怖い顔なだけで家庭とかもノーマルなのに。
ま、別に
大事なのはこれからの人生で信頼関係が出来て、どうせっしていけるか。
ある映画で伝説の有名なバンドが
「ファミリーは
って言ってたしな。
つまり、俺達はもうそんなのクリアしたのさ。
あれから大学生になった
と言っても、特に今までと変わらない。
だが基本的に空いた時間は地元に戻って俺と話してくれる。
「また面接落ちた?」
「覚えられてるかあ。いやあ、高校卒業したんだから若さを優先して欲しかったけどなあ。高卒の資格じゃ無理か」
「学歴は
「フォローありがとう。就職したいっていうか、金が欲しいだけなんだけどなあ。やる気無いって思われてるのかな?」
「
確かに。
だが
しかも
やり取りは今は無いがそれだけ打ち込んでいるというわけだ。
そんな友を頼るわけにはいかない。
「学歴や職歴なんてハローワークに行ったら判断材料になるに決まってる。私は大学生でバイトしている身だからあまり言えなかったけど、
「確かにそうだ。でも、俺達がガキの頃とはもう時代が違う。そもそも稼げるとかそんなインチキな話で
ぐちが多い俺とはいえパートナーにこんなこと言うなんて。
すると
「
「いや……本当は働きたくないさ。けど、俺は
やりたくないことを二人がやっていて、俺だけ好きなようにやるのは……なんて言うか……」
「怪しいかどうか分からない。けれど
そのチラシを見ると驚くことばかり書かれていた。
公的文書にも読める裏医者の雇用条件。
問題は内容じゃない。
出自だ。
「か、改造人間…だろ?この案件。献血っぽく書かれているけどこんなのだまされる奴いるか?」
内容を説明しよう。
【不況が続く日本で生き、精神病と
怪しすぎんだろ!
改めて
そして笑みがおたがいこぼれる。
「
「こんなのトップ選手が団体の乱立を助長するのと変わらない。医療関係者がチラシでこんなの書いたら
やっぱり夢……いや、
それはおたがいに感じた。
「ほら。
「俺は百人殺して英雄になるより、誰も殺さずに
「さりげなく下心ださない。いや、
なんだか俺だけ気をつかってないみたいだ。
大事な人間を盾に、逃げようとしているだけ。
そんな俺を
けど……上京資金足りないんだよね。
だからバイトも探しているけどバイトにも金がいるって言う……。
「はい資金。あのさ、他の人と私は感じ方が違うから一意見として言うね。パートナーだし、バイトや正社員目指すのに夢中で探究諦めるぐらい私は今時
逆に言えば意地でも真相を暴けという圧力だ。
あれ?
ここで逃げ出したら死ぬより辛い思いをすると判断したのでバイトの面接を全て
ありがとうな
相手が相手……または時代が時代なら別れを切り出されてもおかしくないのに。
俺の仲間は……優しい奴ばっかだ。
△振り返れば敵がいる
やっと家を借りれた。
ここまでのやり取りに時間はかかったが一人暮しなら大したことは無かった。
さあて、謎の解明だ。
チラシの住所付近は事故物件が何故か多くて調査するにはやりやすいが不動産とのやり取りで苦戦した。
いやあ事故物件って本当にあるんだな。
そしてなんだかんだ住ませてもらえる。
これはこれで別の仕事がもらえそうだ。
と思いながらデバイスを
知り合いの鍵垢から興味深い噂も聞いた。
「人体実験」
「格闘関係」
「強い身体」
漫画のような裏ワードがわんさか。
これじゃあ逆にガセつかまされてる?
とも思ったが
《人通りが一定
という都市住まいの鍵垢からのアドバイス。
そして午後十一時。
こういう場所にはマスコミや警察関係、または俺のようなタイプが張り込むモノ…そして今日窓をのぞいたら
「
そう。
公園の近くで
意味が分からなかった。
なんでここに?
リングで戦ってるんじゃなかったのか?
まあいい。
そうして俺は久しぶりの友との再会より真相を暴くことにした。
そういう意味では
*
「暗っ!しかも薬品くさい…」
思わずつぶやいてしまった。
色々と高校時代、独学で挑戦してきたが今回は明らかに
しかも
懐中電灯を照らせばまるで水族館にいるような感覚になる。
さっき人が入ったのに誰もいない…
まるで神隠しのようだ。
奥へ奥へ入っていく。
「頼む……頼むよぉ……こ こ に い る よぉ……とか言うなよ?大した真相じゃないといいなあ。ほら、つまらない真実より面白い
独り言がとまらん!!
いいんだどうせみんなさらわれちまってるし。
いや、それって別の国のヤバい連中も目をつけてるのかなあ?
いやあ、
ドンッッ
え?
なんだこの音。
だ、誰かいるのか?
え?こ、怖い…
しかもその顔は見覚えがあった。
スーツ越しに見える肩の筋肉やにの腕はSPのようでもあり、
いやあ、なんでこんなに覚えているのにこの人の名前は覚えていないのだろう。
「侵入者ハッケン━━━━データ分析完━━━━二十歳前後のオトコ━━━━手加減しても始末デキル━━━━━博士が求める人材ジャナイ」
来るよ来るよ来るよ!
さりげなくちがう形でバカにされた。
そう思ってるのも
蒸気をまとって筋肉質の爬虫類へと変貌。
強いて言うなら
有機物の機械。
俺は散らばっていたロッカーなど武器になるものをぶつけて
そして隠しインスタントカメラや端末で上手く撮る。
〇ンスタは知らないが、
知り合いの爬虫類顔は格闘技術で攻撃してくる。
「
そういいながら避ける。
攻撃をもらわない技術だ。
塩試合なんて言わせねえよ?
死ぬより五体満足で生きる事を選べって
「━━━━━━ターゲット博士の元へ━━━━━━━応戦要求━━━━━━ターゲットを始末セヨ」
現実の怪物は攻撃は大人しいな。
でも頭良すぎんだろ。
応戦すんなよ。
確実に死ぬじゃないか。
しかしここで簡単には死ぬわけにはいかない。
デジタル関係は昔、インターネット全盛期からしっかり調べた。
博士と言われる人物の部屋に入るパスワードもハック完了。
全く。
俺達みたいなデジタル人間を老人達と同じ肉体労働や挙句の果てに意味不明なインフルエンサーや成功者に仕立てあげようなんて、こういう不正をさせない抵抗か?
頭悪いんだよ!
舐めんな!
怪物が攻撃したのを利用し扉に当てさせる。
念の為パスワードが失敗した時の保険だ。
「━━━━━━━シマッタ」
「元の人間が俺に悪口言ったからこうなったんじゃないの? 悪いことすんなよ」
まあこの人は巻き込まれたな。
一回採血だけで万単位の報酬が本当に支払われてるのならリピートするのがスタンダード。
つまり一線を超えたってわけだ。
そうして扉が開く。
そこには自分の親と同じ年齢の男性がいた。
何故かこの人も筋肉質だった。
しかも恐らく、現役を退いた格闘家のそれ。
「まさか最新のマシンで作り上げた彼を一般人の若者に破られるなんてね。はっはっはっ。後世が育ってて光栄に思うよ」
こんな事態なのに豪胆な人。
こりゃあ、すぐ側の怪物よりもヤバそうだ。
「ようこそ。元格闘技ジムへ。君の身体つきは通常だね。太ってはいないが最低限の筋肉。だが、二ヶ月もあればプロのキックボクサーになれるかもしれないぐらいに過程を端折っている。見よう見まねで覚えられる技術ではないのだがね。知り合いに格闘家でもいるのかい?」
一瞬で状況を判断されちゃったよ。
さっきは年寄りを馬鹿にしたがこの人は違う!
老いと世間と戦いながら時代についていけている……いや、先取りし過ぎている。
「何故、ここまで私が余裕で居られるのか分かるかい?それは、
急に吐き気がした。
「グハッ!」
殺されそうな一撃を腹に食らった…
悪い
△ランリツ
何体か兵のような役割の奴もいたが人間では無かったので二人で片付けた。
でも
あいつ絶対練習していない!
だからこそ最新の技術は無いはずだが
「
格闘技では普通に練習仲間でこんな会話しないのに、ドキュメンタリーに関してはやけに
まあ、高校時代色んな
法的な意味じゃなくて馬鹿馬鹿しすぎることで。
「話は後だ。奥へ行くぞ」
「俺ってそんなに信用出来ない? 同門なのに?」
「俺は……お前とは関係が浅い!」
「そりゃあガキじゃないし。けどよ。
確かにそうだな。
でも納得いかない点もある。
「成功者をネタにしてる動画で笑ってるだろ?」
秘密の趣味だったのか会話が止まった。
「正義感が強いね。それじゃあ格闘家はやれないんじゃないか?」
「そこじゃない。何故その程度の趣味すら俺には言わない?お前は
「神経質だなあ。秘密主義は君じゃないか? 俺は心霊ドキュメンタリーのスタッフって事も明かしたのに。まあこれは言う機会がたまたま出来ただけだけど」
「ならそれでいい。ありがとう。
俺ならこんな機会でも深い関係の友にしか……言わない」
ダンジョンの奥へ進む中でのやり取りは正直楽しい。
格闘家でのやり取りはSNSで客観的に見ているよりも実際は選別している。
いつ誰と試合をするか分からないから。
特に国内の試合では。
それと同門とはいえ俺は
俺の場合はほぼ初めましてだったから。
「やっぱり神経質だなあ。
俺はその質問には応えなかった。
「人間関係だから仕方ないか。逆に俺は君の
「
「取り入ってるねえ……なんかごめん。
はぁ。
やりにくい。
だが敵意は無いし、ジムで見る殺気もない。
「悪かった。よろしくな。
こうしているとガキのようだ。
でも
そして奥へと足を踏み入れる…すると、
「
久しぶりに見た
「やっぱり……
呼吸はある。
どうやら気絶させられた形跡がある。
奥には初老の男がいた。
ガッシリと今も身体が鍛えられている。
「君は
奥には兵達とは違う別の気配を感じる。
「若手の考えは時代によって変わる。だが共通項は歳上や年長者への恨みだ。先達の多数派は私のような生き方をしていないから恨まれる要素が多い。真面目に取り組む事や楽をすることを批判するつもりは無いが、こうして秘密を守り研究し続ける私が君達より弱く思えるかな?」
「━━━━━━博士、侵入者の相手はワタシタチガ引き受けます。━━━━━━年齢等ハ関係ナクワタシタチハ力ヲ
手で幹部とおぼしき奴の会話を博士と呼ばれた男がさえぎる。
「むしろ大事な息子であり、娘である君達の手を汚させたくない。そこにつるした侵入者と
選手から君付けか。
見下しているのではなくあおっている。
そして
「この人はおそらくどこかのジムの会長だ! 俺達の対策……いや、全ての国の選手の特徴全部完璧に対処出来るすべがある! それに……」
「分かってる……」
こ の 男 は 改 造 を
兵隊が攻撃をしないで俺達を
加勢させない気か……
遠くから男の声がする。
わざとだ!
「
「うわぁぁぁ!」
嘘だろ?
「
すると男の声がまた響く。
「大丈夫だ。
いくら何でも
だがただ一つ分かるのは男は兵力が無くても俺達を殺せるという
対戦カードが変更になった原因はあの男にあるのに。
友を二人も
普通に考えれば逃げたくなる。
だがこういう
俺をかこむもの。
恐らく男の犠牲者達を
「俺は若手だ。そこでアンタを守っている兵士は俺の対戦相手だ。更にアンタ自身の力で
「「その人は簡単に勝てる相手じゃない!」」
おいおい。
心配してくれるのか。
優しいな。
すると男が手を挙げる。
「残念だが君を相手にするのは私じゃない。
「ココ ニ イルンダゼイ!!!!」
本来俺が試合をする相手だった。
「
「━━━━━━昔カラ敬意ヲカンジナイ
━━━━━━━無礼ナ若手を教育スルノハ━━━━━━━お、俺の…俺ノノノノノノノノち、違う…俺は…金が欲しかっただけだ!━━━━━━元の素体ノデータヲ読み取る━━━━━私、俺は俺は…てめえらのような奴らに
ちっ。
まあこいつも強者か。
「敬意か。じゃあ
そして俺と
ガシッ!
ドンッ!
様々なオノマトペが鳴り響く。
男は
「前会長。貴方が私に教えたかったのは、彼らのような
残っているのは俺と因縁の
面白ぇ!
そうだ。
この感覚だ!
そして
俺は超人でも神でも不死身でもない。
弱い人間だ。
だからいいんじゃないか。
若い人間にありがちな無敵だと思える盲信。
そして明かされる現実。
幻想じゃない!
事実!
俺はただ、なんの迷いも無く秘密裏で闘える!
友を守る為?
強さの証明?
いや、違う。
そんなものじゃない!
死ぬまで戦ってやる!
△幻の対戦カード
こ、ここは?
そばは大の字で倒れている
そして公園である人に飲みものをのませてもらっている。
「良かった。
いやあ、
真相を解明した後に祝いたかったんだがな。
「さ、
「
あれから体力がつきて覚えていない事もある。
けど、勝負にも試合にも勝ったみたいだ。
すげえよ
「インスタントカメラを持参したのは
そうか。つまり、
「
壊さずに
本当にあの人は年寄りの
でも、なんで俺達は公園に?
「目が覚めたら俺達はビルの外。しかも他に見はっていたはずの誰かの気配も消えた。もしかしたらマスコミとか外部の圧力なんて簡単に制圧してて、俺達が来る事を見越してたのかも。
この人同い歳?
怖いんだけど。
「取りあえず、幻の対戦カードは組まれたわけか」
「今回の真相は闇の中。せっかく、不確定要素も加えて一歩踏み入れたのに。
この人もすげえよ。
他のファイターは知らないけどこの人、副業も理解の外だ。
でも都市で友を応援しながら上京生活と未知の探求もできるのなら、それ以上のよろこびはないよな。
「
まずは下っ端からで良いので…この闇深き半地獄の解明と探求に協力させてもらいます」
また。
あの博士と会いそうだ。
△・・・
まさか狂気でも本能でもなく、闘いを求める人間がいるとは。
私も腕によりをかけて実験にはげみ、そしてより選手を育てていくとしよう。
「━━━━━━━━こんかいのプロジェクトで
全ては
どの世界の中心にもいないからこそ存在理由がある。
「健闘を祈るよ。我が子達」
アナタのソバでも
Dreamless and Hopeful-夢失いし希望持つ者- 釣ール @pixixy1O
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