ゆーちゅーばーの、エルフくん。

超人類:山田

初めての体験、n度目かの経験



 轟々と燃え盛る炎があたり一面を焼いていく。記憶に刻まれて新しい、青々とした深緑たちがみな次々と死の象徴に飲み込まれて灰と化していく様を、エルフはひとり為す術なしに見ている他なかった。───3番目に太い巨木の、これまた太い枝先に奇妙な果実よろしく吊り下げられ、宙ぶらりんの状態のまま。


 そうして思った。

 水分を多く含んだ雲が最初のひと粒の涙を落とすようにごく自然な流れで、ただ事実だけを転がすがごとく。

















 ───燃やされてやんの、と。



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