二人の姫の間にあったのは、争いか、それとも絆か

情景が浮かんでくるような綺麗で丁寧な描写。
紙の本を読んでいるようです。
儚げで美しい世界観にするりと入り込めます。

千尋と咲希のヒロイン二人もとても魅力的です。
二人とも考え方に軸があって精神的に成熟していますが、一人称は自分の名前という可愛らしい面もあります。
二人は互いを理解して認め合ってもいるということが、これから起こるであろう争いにどう影響するのかとても楽しみです。

何よりの魅力は心理描写ですね。
従者たちは神話的な事情から殺し合いの宿命をせおっているのですが、当然殺し合いを忌避する者もいます。それでも姫に惹かれてしまうという葛藤がとても綺麗に描かれています。
一人ひとりの心情にとてもよく寄り添ってあると思います。

神話の時代に二人の姫には何が起こったのか。そして、これから何が起こるのか。
ぜひ一緒に見届けましょう!