第4話 入院患者の発熱への応援コメント
外科系入院患者さんの細菌感染症による発熱、としては、「なるほど」と思います。
当方は、高齢者の亜急性期患者さんを入院管理しているので、先ほどのリストでは「ランク外」だった、胆道系感染症の頻度が上がります。呼吸器、腎尿路系、消化器・胆道系ともいわゆる「外界」とつながっている臓器なので、安定していた患者さんに、急に高熱が出た、という場合は、細菌感染症としては、肺炎、急性腎盂腎炎(男性ならばそれに急性前立腺炎を加える)、胆道系感染症の3つと、全身をざっと観察して「蜂窩織炎」「褥瘡感染」を考えます。後者二つは「見ればわかる」ものなので、後者二つが除外されれば、各種培養を取って、ある程度広域の抗生剤を使います。ウイルス感染として問題になるのは、インフルエンザ、COVID-19となりますが、発熱直後に検査をしても、偽陰性になることが多いので、少しタイミングをずらして検査をしています。
感染性ではない発熱として、比較的よく出会うのは、「偽痛風(結晶性感染炎)」です。ただ、十分な検査設備のない小病院なので、「結晶性関節炎」なのか、「化膿性関節炎」なのか、即座に鑑別できません。大規模の急性期病院なら、グラム染色と、偏光顕微鏡での観察で鑑別ができると思いますが。
圧倒的に「結晶性関節炎」のことが多く、発症関節はほとんどが膝関節なので、関節穿刺をして培養検査と病理検査(偏光顕微鏡での観察は、大手検査会社では「病理検査」でオーダー、となります)を提出し、ステロイドを入れてしまい、後は、化膿性関節炎ではないことを、「お祈り」しながら経過を見ています。
重症感に乏しい発熱では、CRP、血沈の両方が陰性であれば、経過を見ています。
ただ、まれに珍しい感染症もあり、現在、数年来訪問診療をしていた方で、COVID-19感染と期を一にして発症した、右咬筋群の関節内膿瘍、という方を診ています。COVID-19感染の隔離期間を終えても高熱が引かず、炎症反応も高く、「口が痛くて開かない」と訴えておられたのでCTを撮り、診断がつきました。大学病院の耳鼻咽喉科・頭頚部外科に紹介しました。debridementしてくれるか、と思っていましたが、高齢のため、側頭筋部での切開排膿と抗生剤投与のみで当院に帰ってこられました。右頬部、膿瘍は消えましたが、壊死組織と思しき高吸収が残存しており、いつまで抗生剤を投与するか、悩んでいるところです。
作者からの返信
コメントありがとうございました。
私もこの5大感染症から胆道系感染が抜けているような気がしていました。
呼吸器感染、尿路系感染の次に多いものと感じています。
また偽痛風にもよく遭遇します。
疾患リストについては、自分の印象に従って頻度順に並べ替えたいと思います。
第2話 甲状腺機能低下症の診療への応援コメント
足の親指が右と左となぜかたまに交互に痛くなります。
親指が丸々一本しびれるのでどことは正確に言えません。
うろ覚えですが、数値は悪い時に8近く、今は5.いつくかだったと思います。
ちなみに僕は心臓が悪くて最初から痛風だったわけではありません。
作者からの返信
なるほど。
大変参考になりました!
第1話 高尿酸血症の診療への応援コメント
フェブリクは毎日飲んでいます。足のしびれが取れていい薬ですね。
作者からの返信
ちょっと教えて欲しいのですが、
1つ目は
「足のしびれ」は具体的にどの部分でしょうか
第1趾なのか、足の裏なのか、その他の部分なのか?
2つ目は
尿酸値は具体的にどのくらいからどのくらいに下がりましたか?
医学的興味でお伺いする次第です
第2話 甲状腺機能低下症の診療への応援コメント
お邪魔します。
前半の【つけたし】の後からお話が重複しているようです。
大事なことなので2回言いました!
的な意味合いだったらごめんなさい
作者からの返信
修正しました。
書き直した時に誤操作してしまったのだと思います。
御指摘ありがとうございました!
編集済
第2話 甲状腺機能低下症の診療への応援コメント
高齢者では甲状腺機能低下症の方が珍しくはなく、初診時のルーティーンの採血に必ずTSHとFT4を入れています。
Year Noteだったか、別の教科書だか忘れましたが、中枢性甲状腺機能低下症の頻度は、甲状腺機能低下症の中で1000人に一人程度、と詠んだことがあります。なので、一般のクリニックレベルで「中枢性甲状腺機能低下症」に出会う事はレアですし、逆に中枢性甲状腺機能低下症を見たら、他の脳下垂体前葉ホルモンの評価、下垂体の画像評価が必要だろう、と思っています。
私の師匠の師匠は内分泌内科の重鎮ですが、その先生からの教えでは、「甲状腺全摘後」の補充は112.5μg/日、と記憶しており、これまで、補充についてはTSHの値を見ながら、そこまで増やした経験が複数回あります。
亜急性甲状腺炎では、甲状腺機能亢進の症状に対してはβ-ブロッカー、発熱や喉(首)の痛みにはNSAIDsで管理、と教科書的にはありますが、なかなか発熱、痛みについてはNSAIDsだけではコントロールできず、プレドニゾロンを使わざるを得なかったことがあります。
作者からの返信
私の調べたところでは、1.6μg~1.8μg/kgとなっていたので、体重65kgの場合には104μg~117μgとなり、お示しの112.5μgに極めて近い数値になります。
なので、その範囲までは増やす可能性があるかと思います。
御指摘ありがとうございました。
第1話 高尿酸血症の診療への応援コメント
お医者様は診察の短い間の中に、今まで勉強&経験してきた凄い情報量が頭の中を駆け巡っているのですね。本当、尊敬します。
善いお医者様は大変そうですが、ご自愛いしながら頑張ってくださいm(_ _)m
作者からの返信
勉強はしますが、忘れるのも速いです。
そのために、お勉強ノートを作っているわけですが。
エンジョイいただければ、幸いです。
編集済
第1話 高尿酸血症の診療への応援コメント
まだ若く健康な私がほとんど知らない、医療の話が興味深く面白いです。
そしていつかは『知らないでは済まされない』私や家族がお世話になるであろうことなので、今から少しでも知識をつけておきたいです。この先のお話を楽しみにしています。あ!ギャグも素敵です!朝から笑わして頂きました。
作者からの返信
コメントありがとうございました。
若くて健康というのは何よりの財産です。
ぜひ「今」を楽しんでください!
第7話 尿中β2ミクログロブリンについてへの応援コメント
後期研修医時代は、急逝腎障害の患者さんの原因鑑別のために尿中β2マイクログロブリンは使っていた記憶があります。
今の勤務先は超高齢の方が多く、サルコペニアの方も多いので、クレアチニン値で腎機能の評価をすると過大評価となります。
使用する薬も、腎機能で減量が必要なものが多いので、入院時スクリーニングに、私だけですが、シスタチンCで推算GFRを評価し、尿中タンパク/尿中クレアチニンでタンパクの排泄量を見ています。
作者からの返信
コメントありがとうございました。
ウチの腎臓内科の先生もクレアチニンは年齢や体格の影響を受けるので、シスタチンCがいいと言っておられました。
私も今後は使うように心掛けます。