第45話 緊急会議
『そうちゃんの
夕暮れの玄関。微妙な空気間の三人。響き渡るポンコツ
そうちゃんの彼女――――そうちゃんの彼女――――彼女――――彼女――――
「えっ、あの…………」
言った本人のノエル
だから何でノエル
「えっと」
やっと事情を察知したのか、ノエル
「あ、あれぇ。私、家を間違えちゃったかも」
ノエル
「えっと……そ、そうそう。そうちゃんのクラスの
自己紹介をやり直すノエル
「あの、姫川先輩って、壮太君とお付き合いしているのですか? しかも家族ぐるみの付き合いで」
「えっ、ええっとぉ……」
ノエル
しょうがないポンコツお
「
俺は覚悟を決めた。もう全て話すしかないと。
◆ ◇ ◆
俺の部屋が狭く感じる。四人で小さなテーブルを囲んでいるからだ。
しかも女子が三人も居るなんて、誰が信じられようか。
そう、部屋の中には
全て話すには姉妹揃っていた方が良いと思ったからだ。
因みにノエル
何も知らず意気揚々と帰宅したらクラスの女子が居て、つい見栄を張りたくなったとか対抗意識を燃やしたとか。
「――――って訳なんだ」
俺は
親の再婚で姫川姉妹と家族になったこと。あらぬ誤解や噂にならぬよう、学校には内緒にしてもらっていることを。
全てを聞き終えた
「つまり、壮太君と姫川さんは姉弟になったんだね」
「うん、姉弟にね」
「彼女じゃないんだよね!?」
一瞬だけ
「付き合ってないんだよね?」
「う、うん」
「はぁ~よかったぁ」
それまでの厳しい表情から打って変わって、今度はホッとした顔になる
「そういう訳だからさ、クラスの皆には内緒にして欲しいんだ」
俺の言葉に、ノエル
「よろしくね、明日美ちゃん。学校で噂になっちゃうと困るから、黙っていてくれると嬉しいな」
「分かりました。姫川先輩」
ノエル
「で、でも、心配だな。壮太君が我慢できなくちゃったったら」
おい、何でノエル
「ほ、ほら、男子って溜まるって聞くし。壮太君が我慢できなくなって何かあったら」
だから何も無いって!
シエルが真っ赤になってるじゃないか。見た目は大人っぽいわりに、そっち方面はお子ちゃまなシエルには早いですよ!
「大丈夫よ、明日美ちゃん」
説得を試みようとしているのか、ノエル
「私が何もさせませんから。エッチなのはダメなんだからね」
「うんうん、ノエル
「ちょっとそうちゃん! 私はエッチじゃありません!」
俺がツッコんだものだから、ノエル
「やっぱり心配だな」
再び
「ほら、ノエル
「そうちゃんのせいだよ」
「ノエル
「そうちゃん!」
「ノエル
「そうちゃん!」
しまった。またいつものをやってしまった。
しかもノエル
「むぅううううっ」
「ぐぬぬぬぬぬぬ!」
シエルまで!
「壮太! 前にも言ったよ! お
「それはドントタッチハーだよ、姫川さん」
まさかの
素で間違えていたシエルは、湯気が出そうなほど赤くなっているじゃないか。
「うくぅ……壮太」
まるで子犬のような顔になったシエルが、ジッと俺を見る。
おいおい、俺に助けを求めるなよ。
そんな顔されると、つい頭をナデナデしたくなっちゃうだろ。
「そ、そんな訳でさ、大丈夫だよ
無理やり話をまとめてみた俺。これで納得してもらえただろうか。
「よく分かりました」
「私、ライバルは姫川さんだと思ってたけど、もっと強力なライバルがいたんだね」
「ん? 突然何の話?」
俺の質問に、
「壮太君って、よく気が利くし親切だし優しいけど、意外と鈍感だよね」
「わかる」
「やっぱそう思うわよね、明日美ちゃん」
何か俺、ディスられてる気がするのだが。
スクッ!
やっと納得したのか、蜷川さんが立ち上がる。
「よく分かりました。前に壮太君が色々と事情があるって言ってたのがこれだったんだね。安心して、誰にも言わないから」
分かってくれたみたいだ。
これで安心かな。
「もう遅いから送ろうか?」
「私は大丈夫。壮太君は温かくして。風邪がぶり返しちゃうよ」
俺の申し出を丁寧に断り、
「姫川さん、姫川先輩、私、負けませんから」
ピクッ!
ピクッ!
一瞬だけ空気が張り詰めた気がする。
そして
「壮太君、どうしても我慢できなかったら私に言ってね♡ スッキリさせてあげるから♡」
ピキッ!
ピキッ!
だから、それはやめてくれぇええええええ!
こうして嵐のような一日は終わりを告げるのだった。
◆ ◇ ◆
ガチャ!
ヒタッ、ヒタッ、ヒタッ――
時刻は午前零時。
やっぱりシエルが俺の部屋に来た。
来ると思ってたんだよ。
「壮太」
枕元に座ったシエルは、甘々な声で俺の名を呼ぶ。
「壮太は言ったよね。私が大切だって。ずっと一緒に居たいって」
ううっ、恥ずかしい。まるで愛の告白じゃないか。あの時は感情が昂って……。
「それってプロポーズかな? ねえ、プロポーズだよね?」
うっわぁああああ! やめてくれぇ! 自分でも分からないんだ!
あの時、シエルが居なくなっちゃうんじゃないかって思ったら、強烈な独占欲みたいなのが出ちゃったんだよ。
もう絶対に離したくないって。
俺は図星を指されたかのように動揺が隠せない。
シエルが
――――――――――――――――――――
ついに同居バレ! しかもヤンデレ気味の蜷川さんに!
これはシエルの嫉妬も激しくなりそうな予感です。
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モチベアップします。
姉妹催眠♡ ~親の再婚で幼馴染姉妹と家族になったけど、甘々長女はやたら密着したがるし、クール次女は嫉妬して催眠かけてくるのだが~ みなもと十華@『姉喰い勇者』発売中 @minamoto_toka
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