秘密の恋の行方や如何に?
- ★★★ Excellent!!!
堅物令嬢と揶揄されるリラは、夜会で婚約破棄されてしまう。元々望まぬ婚姻。すべてはあることを探るためのものだったが····これでは作戦は失敗といえよう。
皆の前で婚約破棄され、居場所を失ったそんな彼女を救ったのは、アルカンジェロという名の美しい青年歌手だった。ふたりの出会いははたして偶然だったのだろうか。それとも?
そんな中、リラはアルカンジェロのコートから落ちてきた手帳を拾い、あるページを目にする。そこに書かれた文字から、リラはアルカンジェロが王族暗殺事件の真相を探っている密偵ではないかと疑うのだった。
序盤は主人公でありヒロインでもあるだろうリラ嬢の、力強さというかおそれ知らずな性格が気持ち良い印象を与え、しかし彼女の過去を知ればその強がりの理由もなんとなくわかってくるのです。十年前の、あの毒殺事件。それが彼女を時折暗くさせた。
いったい誰が、アルベルト殿下含め王族暗殺事件を首謀したのか。謎解き要素もあり、リラの前に現れたアルカンジェロの正体も気になるわけですが、タイトルにその答えが····(*´艸`*)
ふたりの恋は結ばれるのかももちろん気になる部分。あらすじからだいたいの流れは予測できますが、その過程が少しずつ紐解かれていくのが楽しいわけです。
今作はまだまだ序盤。
作者さまが得意とする、音楽に対する愛が伝わってくる物語。令嬢ものですが転生ではありません。王道のファンタジーでありミステリーなのです♪
ぜひ読んでいただきたい、個人的にも推し作品のひとつです!