後日談(ここからが辛いけど頑張る)

 後日。僕の自宅の――玄関。


「行ってきます」 


 いってらっしゃいと、母。


 弁当はもったかとか、そういったことを細かく確認される。


 慣れない言葉と行動にむずがゆさを感じながら。


 準備万端。


 ガチャリと玄関のドアを開けた。


 陽射しが眩しく、目を細める。


 視界が元に戻ると。


「おはよう、悠君!」 

「よう」 


二階堂さんと、不知火くんが待っていた。


 あの日の事は三人だけの、秘密。


 あれだけのことがあったというのに、世間は何事もなく活動している。


 でも今は、それは置いといて。


「……おはよう」 


 僕、宵ノ宮 悠は満面の笑みで挨拶を返したのだった。


 一歩。外の世界に踏み出す。


 自分の「好き」に向けてさえ、この行動にかなりの時間をかけてしまった。


 そして嫌なことも確かにあった。けれど。


 楽しいと感じることが確かに存在した。


 報われないかもしれないって?


 でもやらなきゃ、何も変わらない。だから。


 、と、僕は思う。

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ひきこもりの僕が試しに家から出て未知生物(クリーチャー)と闘ったら無双したんだけど 楪 紬木 @YZRH9

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