第2話 悪魔の箱
このお話はオカルト系有名YouTuber「オカルトラジオ」さんと「オカルトヒトリ」さんに取り上げて貰ったお話になります。
そして同時執筆している「幽子さんの謎解きレポート」Epiphone4の元ネタ(12月1日投稿予定)のお話になります。
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この話は前の会社に勤めてた時に知り合った岡本さんと言う男性が大学生の時に体験した話です。
岡本さんのご実家というのが、良く話しで聞くような山持ち、蔵持ちのお金持ちの家との事です。
「じゃあ岡本さんってお坊っちゃんだったんですか?」と質問したところ、現在ご実家の方は岡本さんのお父さんのお兄さんが家を継いでいて、岡本さんの家は普通だったそうです。
ただ、お正月にはかなりのお年玉を貰えたとの事でした。
そんな岡本さんが大学生の時に、ご実家にある蔵を老朽化を理由に解体することになりました。
家の方はこの話が出る数年前に、老朽化とシロアリが酷かったらしく、建て替えをしたそうで、その時に蔵の解体の話も出たそうなのですが、おじいさまとおばあさまが蔵をとても大事にしてたみたいで、鍵の管理や蔵中の整理、掃除とかも定期的にやっていて、先祖から受け継いだものを残したいとの事で頑なに反対されていました。
その後、おばあさまが病気でお亡くなりになって、その数年後におじいさまも心筋梗塞か脳梗塞で急死されたみたいです。
おじいさまが亡くなった後、「蔵をどうする?」って話が出たみたいですが、おじいさまが大切にしてた蔵なので最初は残す事になりました。
ただ、そんな話しをしてた直後に阪神淡路の地震が起きて、その惨状をニュースで見てたらやっぱり怖いから解体しようって話になり、おじいさまの何回忌を目処に解体することになったそうです。
解体するにあたって、蔵の中にどれくらい物が入っているのかを軽く確認しました。
と言うのも、蔵の管理をおじいさまが厳重にしてた為にほとんど入った事がなくて、入り口付近は押し入れ代わりに使っていたみたいなのですが、一階の奥側は少し入った事があるくらい、二階部分に関しては一度も入らせても貰えなかったとの事です。
そして軽く見て回った感じでは、かなり物がある事が分かり、叔父さん家族だけでは相当大変な作業になりそうとの事で、弟の岡本さんのお父さんの所に片付けを手伝って欲しいとの打診がきました。
お父さんとお兄さん(おじさん)とは兄弟仲はとても良かったらしく、それ以上に入った事のない蔵の中に興味もあり、お兄さんの方からも「良いもの出たら山分けしよう!」という話にのり、お盆休みも近かったのでお盆休みの時に夫婦で手伝いに行く事になりました。
岡本さんにも話が来たそうですが、お盆中はバイトが忙しく、友達との用事もあったので断ったとの事です。
そしてお盆休みに入りご両親は手伝いに出掛け、しばらくの間、岡本さんは一人の家を満喫していました。
お盆休みも終りに差し掛かった時に、ご両親が帰ってきて「片付け終わったの?」と声をかけた時、お父さんから奇妙な話を聞きかされました。
それが、蔵を片付けた時に教会が出て来たとの話でした。
「教会?、何それ?」と聞いたところ詳しい話をお父さんから聞けました。
ご実家に着いて、次の日から早速みんなで片付けを開始しました。
一階入り口付近の物置に使っている部分は女性とお兄さん家族が片付け、男(お兄さんと、岡本さんのお父さん)二人で、二階部分の物の確認と片付けをして、終り次第一階の奥から片付ける事になったそうです。
二人で二階に上がり、物の確認片付けをしていたところ、二階の角の辺りに比較的新しい大きい段ボールが縦に数個積まれている箇所があったので中身を確認したところ全部空箱だったのですが、その段ボールの裏から扉が出てきました。
鍵がかかっていたので蔵の鍵が着いてる鍵の束から鍵を見つけて開けてみたところ、階段が出てきました。
二人はその階段を上がって行くと、どうやら天井の低い部屋、屋根裏部屋になっていて、懐中電灯で回りを照らしたところすぐに教会らしいものが発見できたの事でした。
さらに詳しく教会?について聞いたところ、十字架はけして大きいものではなく、台座も含めると女性の背丈くらいの大きさで、十字架の手前にはテーブルがあり、その上にろうそく立てもあり、椅子も二つ置いてあったそうです。
そして、十字架の後ろにはステンドグラスもあったとの事でした。
「何それ!」って岡本さんが驚いていると、お父さんが「実は見つかったのそれだけじゃないんだ」と言ってきました。
それが十字架の手前のテーブルの上に不気味な箱がありました。
箱の大きさは、大きめの重箱くらいのサイズで、その箱を十字架のネックレス(ネックレスにしてはかなり大きいサイズだったそうです)でぐるぐるに巻かれていたみたいです。
それを見たお二人はとても禍々しい物、気持ち悪い物に見えて、触らずに放置して、一階に降りて皆にこの事を伝えました。
とりあえずこの屋根裏部屋は後回しにして片付けをして、お盆中にはあらかた片付いたとの事でした。
その話をした直後に岡本さんに対してお父さんが「お前、そうゆうオカルトみたいな事に詳しいよな?」と聞いてきました。
岡本さん的には「詳しいと言うよりも好き程度なんだよなぁ」、と思いつつ「何で?」と聞き返したら次のような事をお父さんは聞いてきました。
一つは神棚や神社とかを壊す時にお祓いをするのだけど、これはお祓いした方が良いのか?どこに頼めば良いのか?
二つ目はテーブルにあった箱の処分方法でした。
岡本さん的には教会の方は個人が作ったちゃんとした教会ではないので、壊しても問題ないのではないか。
あと、箱の方はやはりお祓いはした方が良いけど、神社やお寺に持って行っても宗教が違うから断られる可能性高いから、どのみち蔵の教会の件も含めて教会の人に来てもらった方が良いのではないかとお父さんに伝えました。
お父さんの方もそうゆうものなのか!みたいな感じ聞いていて、その後電話でお兄さんの方に伝えました。
お兄さんの方も早速近くの教会の方に連絡してみたのですが、なかなか話を受けてくれる所が見つからず、色々なつてを辿ってようやく渋々みたいな感じで見に来てくれると言う教会の関係者を見つけました。
その方と日取りを決めた後にお父さんの方に連絡がきて「一緒に立ち会って貰いたいんだけど」との話がきました。
またご実家に行く事になり、岡本さんも教会と箱が気になっていたので一緒に着いて行く事になりました。
そして当時になり、ご実家に到着して早速蔵の教会を見せてもらいました。
岡本さんの話では、「確かに教会だったね」
との事。
もっと詳しく聞いて見ると、十字架や台座もしっかり装飾されていて、ステンドグラスも雨戸で塞がれているので外からは分からなくされていました。
そして、ステンドグラスを開けて雨戸を開けるとより教会のような雰囲気になったそうです。
あと肝心のの箱の方は、一目見てヤバいモノって分かったそうで、最初重箱と聞いていたのですが、実際は重箱くらいの大きさの西洋風のアンティークの箱、もっと分かりやすい物だと重箱サイズのオルゴールに見えたとの事でした。
お父さんの話の通り、その箱には十字架のネックレス?がぐるぐるに巻かれていて、岡本さんは霊感はないそうなのですが、不気味と言うのか禍々しく思えたみたいです。
その後しばらく屋根裏部屋を探索していると、教会の方が到着しました。
鷹澤さん(仮名)と名乗る50代前半くらいの神父さんとの事でしたが、神父のカッコではなくて普段着で来ていたため、最初見た時は神父さんと気づかなかったそうです。
早速、蔵の方に案内しつつ発見した経緯を説明しながら屋根裏に登って行きました。
屋根裏に着いて鷹澤さんも最初「おーーーぉ!これは凄いですね!」と、ちょっと感動した感じで見ていました。
そして直ぐに「これが電話でお話ししてた箱ですね」と聞いてきいてきます。
しばらく箱を観察しながら「箱を開けましたか?」、「箱について聞いていませんか?」とか質問をしてきました。
そして、「とりあえず中身を確認して見ましょう」と言う話になったそうです。
まずは、箱に触る前に鷹沢さんは、カバンから聖書を取り出して呪文と言うのか聖書の一文を唱えてお祈りを捧げてから、箱に触れて十字架のネックレスを外し、蓋を開封しました。
そして、中身を見たすべての人が「うわっ!」、「なんですか?これ!」とか気味の悪いモノを見た時のビックリした反応をしたそうです。
箱の中身は…、虫の足。
それも曲がっていて、正確な長さはは分からなかったそうですが、パッと見た大きさは30センチか50センチの大型と言うか超大型サイズの足が納められていました。
今思うときっと、何かの動物のミイラの一部か、虫足に加工した造形物じゃないのかなぁと言ってましたが、その時見た人は全員虫の足だと思ったとの事でした。
しばらく皆、呆然と眺めてましたが、鷹澤さんが「これは自分の方では…」と呟いて、蓋をしめて十字架のネックレスを巻き、「ちょっと自分の方ではどうして良いのか分からないので、また分かり次第連絡します」と言い、慌てて帰って行きました。
そんな事があったので蔵の解体の話は一時中断されて連絡を待っていたところ、1ヶ月した頃に鷹澤さんの方から連絡があり、またうかがいたいとの事でした。
このあとの話はお兄さんの方から後日聞いた話になります。
しばらくして、約束の日に今度はちゃんと神父の正装をされた鷹澤さんが訪ねてきたのですが、今回は鷹澤さん以外に運転手?(日本人)の方と三人の外国の神父の方も同行していました。
鷹澤さんの方から三人の神父の紹介を受けて、お兄さんは蔵の方に案内をしました。
屋根裏部屋に入ってから三人の神父さんは、外国語(イタリヤ語?英語ではなかったそうです)で話した後に、鷹澤さんの方が三人に説明をしていみたいです。
お兄さんの話しでは三人の神父さんのうち一人の方が鷹澤さんの話を通訳して他の二人に話していたそうで、説明を受けた後またしばらく三人で会話していました。
そして例の箱をまた開ける事になり、前回同様にお祈りを捧げてから開けたそうです。
最初見た三人神父の方は、非常にビックリしていてお祈りを捧げる人や、興味深く見る人、箱を観察していました。
そして、箱を観察してた神父さんが蓋の裏に何か書かれているのを見つけて、また三人で相談をしてたそうです。
お兄さんもその文字を見せてもらったのですが、英語ではなくて何語か分からなかったと言っていました。
しばらく相談した後に、箱の蓋を閉じて、十字架のネックレスを巻き直した後に、三人の神父さんがお兄さんに質問をしてきました。
「この蔵はいつ頃からあるのか?」「お父さん(岡本さんの祖父)はこの事を知っていたのか?」「先祖の方は何の仕事をしてたのか?」とか色々聞かれたそうで、分かる範囲で通訳を解して説明しました。
その後通訳をしていた神父さんの方から「まず箱の方ですが、余り良くないモノなので私達の方で処分するので持って行っても大丈夫ですか?」と。
あと「この場所は壊しても大丈夫ですが、十字架は貴重な物なので、もし壊してしまうなら運搬の費用は自分達の方で出すので寄付してもらえないだろうか?」と聞かれたので、お兄さんは二つとも了承しました。
その後、お祓いみたいな儀式?をして箱を持って帰って行ったそうで、蔵の方もその後無事に解体して、いまは特に何か起きてはいないとの事です。。
話は一応以上なんですが、少し後日談みたいなものも岡本さんから聞かせて貰いました。
蔵の解体も進み、屋根裏部屋にあった十字架を持って行ってもらうために、鷹澤さんの方にお兄さんが連絡をした時の話です。
お兄さんの方が「あの箱は一体何だったんですかねぇ?」と鷹澤さんに尋ねたところ、鷹澤さんも「自分の方にもその後何も連絡ないので分からないですねぇ」との事でした。
ただ、三人の神父さんの会話、鷹澤さんの方もほとんど内容分からなかったそうですが、その中で「サタン」とか「ルシファー」とかの悪魔の名前が出てきていて、そのなかに「ベルゼバブ」と言うハエの悪魔の名前が何回か出てきてたのは分かったとの事でした。
「もしかしたらあの箱の中身はハエの悪魔の足だったんですかねぇ?」と鷹沢さんは冗談ポク言っていたそうです。
これが悪魔(ベルゼバブ)の箱と言う話になります。
果たして箱の中身はいったい何だったのでしょうか?
そして3人の神父の方は何処に箱を持っていたのでしょうか?
今ではもう…。
収集した怪談集 しんいち @dapgadp
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