祠の話
廃棄物13号
祠
初めに言っておくんですが、別に立ち入り禁止の場所に立ち入ったとかそこにある何かを壊しちゃったとかじゃないんです。
だから村のおじいちゃんとかおばあちゃんが「あそこに行ったのか」とか「祠を壊したのか」って聞いてくることもなくて。
いきなり手毬つきながら着物姿の女の子が出てくることもないし、胡散臭そうなおじさんとかお姉さんが出てくることもなかったんですよ。
そもそも祠なんて誰も行ってないし、山にだって立ち入ってないんですよ。
じゃあ一体何なんだよって話なんですが。
多分ですが、みんな理由が欲しかったんだと思うんです。
本当はみんないたんですよ。おじいちゃんもおばあちゃんも、手毬ついてる女の子も胡散臭そうなおじさんとお姉さんも。
俺たちも含めてみんないたんです。もちろん祠だってありましたよ。ただずっと昔からあるんじゃなくて、比較的最近作られたみたいで。
理由を作りさえすれば、あれのせいにできるからって、アレをなんなのか定義できるからって、みんなででっちあげたんだって。
だっておかしいじゃないですか、あそこに行ってからというものの悪いこと続きで。
俺が彼女に振られたのも、彼女がその翌日事故で亡くなったのも、あいつの会社が潰れたのも、その後山で首つり死体で発見されたのも、地下アイドルやってたあいつが先週ファンに刺されて死んだのも、俺がパワハラして立って告発されて会社に捨てられて、今日社長が告発したやつとは別のやつに刺されて死んだのも、全部全部あいつの、祠に立ち入った祟りに違いないんです。なのに、なのに。
あの日立ち入った俺たちだけじゃない、おじいさんが山で死んでたのも、おばあちゃんが祠の前で血を吐いて死んでいたのが発見されたのも、女の子が川で遺体で発見されたのも、その子の近所に住んでた人が死んでたのが発見されたり、民俗学者だった胡散臭そうなおじさんが車の中で死んでいて、その同僚のお姉さんが近くで顔がぼこぼこに膨れ上がって死んでいたのも、きっと祟りで、あいつの仕業に間違いないのに、なのに霊能力者やお寺の坊さんたちは「あれはそんな悪いものじゃない」なんて嘘ついたから
違う俺があいつのことをしゃべったから寺が燃えたり、霊能力者が突然死したんです。あいつの仕業なんです。あいつのせいなんだ、だから記者さんこれを記事にすれば、誰かがあいつをどうにかできる人が記事を見てくれれば助かるんです。お願いです、このことを記事にしてください、そうすれば
「ファミレスで傷害事件。犯人の男は錯乱状態」
本日未明、○○県××市のファミレスで傷害事件が発生。警察は現場にいた男を現行犯逮捕した。
男は近くの席で食事中だった女性に「お前のせいだ」などと因縁をつけて殴るけるなどの暴行を加えた容疑がかかっている。
取り調べに対し「あいつのせいなんです」「全部あいつが悪い」「あいつのせいでみんなの人生がめちゃくちゃになった」などと意味不明な供述を繰り返している。
しかし、女性と男性は初対面であり、警察は慎重に捜査を続けている。
「傷害事件の犯人、留置所で突然死」
先日に発生した傷害事件の犯人が今日未明、留置所内で死亡していたことが警察への取材で明らかになった。
死因は病死とされており、警察は容疑者死亡で書類送検するとしている。
先輩が昔いたオカルト雑誌で記事にしようとしていたインタビューが見つかったんです。
でも先輩が言うには没になったんだって、ネットニュースにもあるようにインタビューしていた人の様子がどんどんおかしくなって、言ってることがめちゃくちゃになったと思ったら突然立ち上がって近くにいた女の人に襲い掛かったんだって。
それでそのあとすぐに死んじゃったので、いくらなんでも記事にするのはまずいのでお蔵入りになったんだそうです。
そのあと先輩もおかしくなっちゃったんですよ。雑誌が突然廃刊になって、編集長が捕まったりして。で先輩放り出されちゃって、色んなところでオカルトライターやってたんだけど最近起きた流行り病で取材に行けなくなったとか、雑誌自体が電子書籍に移行するとかで仕事が完全になくなっちゃったんです。
それとお酒の飲みすぎでおかしくなっちゃって、動画配信サイトで持ってるネタというか陰謀論を話すようになって、とうとう先日亡くなっちゃったんですよね。
それで遺族から連絡が取れた唯一の知人ってことであたしに遺品押し付けられて、その中にあった取材メモとかインタビュー記録があったんです。
だからですよね、あたしの前にあなたが出てきたの。
多分このこと知ったせいであたしも巻き込まれたんだって思いたいんです。思わせてください。あなた一体何者なんですか。なんで大学のオカルトサークルに取り憑いたんですか。どうして先輩に取り憑いたんですか。なんで今まで祠や神社を立ててまつっていた村人を祟ったんですか。そしてどうしてあたしに取り憑いたんですか。
あなた何なんですか。あたしもみんなみたいに不幸が続いておかしくなるまで取り憑くつもりなんですか。それがあなたの呪いなんですか。
あなたのこと頑張って調べたんです。あなた記録上だと江戸時代よりもずっと昔からあの村にいたって言われてるじゃないですか。森の中の草原で立っているだけの女の幽霊がいるって、これってあなたのことですよね。
みんなあなたが怖かったんです、立ってるだけで何もしてこないから。
そんなのおかしいじゃないですか、誰かが呪われることもなく、ただそこにじっとしてるだけなんて。それにあなたがいた理由もないんですから。
だからみんな理由をあなたにつけた。時代ごとにあなたがあそこにいる理由が違ったのって、そのためなんですよ。
「理由や経緯を捏造してそういうことにすれば」あなたがなんなのかを決めておけば、辻褄を合わせることができれば、都合がよかったから。
村が災害に見舞われればあなたの祟り、誰かが急死したらあなたに呪われたから、子供が行方不明になったのはあなたの祠をその子が壊したから…そうして全部あなたがやったことにすれば、全部丸く収まると思ったから。
でもあなたは何もしなかったんですね。
村の生き残りのおじいちゃんが全部話してくれましたよ。
あれもこれも全部あなたのせいにして、成仏できないかわいそうな幽霊だって憐れんだり、神様として崇めてみたり、いろいろ試したんですって。
でも全部意味がないってことに気づいちゃったんです。当然ですよね、あなた何もしてなくて、ただそこに立っているだけだったんだから。
あなたが何もしなくても、災害に巻き込まれたり飢饉に見舞われたり、誰かが死んだり、いなくなったり、当たり前のように起きたから。
何の意味もないし疲れたけど、だからって今更放り出したらあなたが本当に呪ってくるんじゃないかってみんな怖くて辞められなかったって、その人のお父さんが死ぬ前に教えてくれたそうです。
じゃあなんで今になって先輩やあたしに取り憑いたんですか?
やっぱりあなた、そういうものなんですか?
何か言ってくださいよ、あたしどんな死に方するんですか?ちゃんと死ねるんですか?
この世の不幸と苦しみを味わいながら死んで、その後もずっと苦しみながら現世をさまよい続けるとかなんですか?
「だから言ってるじゃない。あなたたちが勝手にわたしのせいにしてるだけだって」
「わたしは別に忘れられた神じゃないし、強い恨みを持った幽霊でもないし、人を呪い続ける何かでもないわよ」
「全部あなたたちが勝手に私のせいにしていただけ。大体あの祠だって、建てられたの十年位前くらいよ?最初は村役場…村長の家を丸ごと使ってたんだけど、土砂崩れで木っ端みじんになっちゃって、それで大急ぎで祠が作られたのよ。みんなもう大泣きで土下座しながら祠に謝ってたわよ。その後ろでぼーっとわたし見てたし」
「それにあの祠、よく見るとわかるんだけどすごい雑に作られてるのよ。屋根なんて隙間だらけで雨漏りし放題、であっという間に腐って勝手に崩れたわ」
「まあ初めからわたしはそこにはいなかったんだけど。あなたの言う通り草原にいたから」
「理由はね、わたしどうして死んだのか、いつから死んでたのか覚えてないのよ。気づいたらあそこにいて、そしたら先客がいて、その先客に後託されたというか」
「だから祠建てられても別に意味はなかったし…それであなたが言ってたファミレスで大暴れした彼、彼らが駆け込んだお寺が実は村に頼まれてお祓いしたところでね、わたしの先客…先代がそこのお坊さんに説得されて成仏することを決めたのよ」
「まあ先代も自分が明確に死んでいると改めて気づいたみたいで、死んでるならじゃああるべき場所に帰るか、な感じで行っちゃったのよね…」
「その時にまた都合よくお神酒が入った瓶が落ちて割れたりしてみんなパニックになって、一人心臓が止まったとかで大騒ぎになっちゃったけど…」
「さっきも言ったようにわたしどうして死んだのか、いつ死んだのか、なんであそこにいたのか覚えてなくてね、そしたらあそこにいた先代に自分が死んでるの含めていろいろ教えてもらったと思ったら「じゃあ私成仏するんであとよろしく」とか言って消えちゃったし」
「先代が初代に聞いた話によると、どうもわたしがいた場所って初代が生贄か何かで首斬られて殺された場所なんですって。初代もよく知らないんだけど毎年あそこでいけにえを捧げる儀式がずっと昔の村にはあったって。ただ初代も何に捧げているのか、何があったのかは知らなかったと言っていたそうよ。生贄になった後、何か来るかと身構えていたけど何も来なかったそうだし」
「まあそんな死に方した上に捧げられた先がないと知ったからそりゃもう大いに怒って祟りまくったとかで、だから村の人たちは先代とわたしを恐れていたんじゃないかしら」
「まあ大暴れしてたら地獄で獄卒だか何かしらの地獄の担当にスカウトされて強制成仏したそうで、続いて先代が幽霊の役を継いだそうよ。その先代も初代に死んでることに気づかされたとかで、今もう完全に埋まっちゃってるらしいんだけどあの草原の近くにすごい古い井戸があったらしくて、先代はそこに落ちて死んじゃったんだって。ただ運がいいのか悪いのか即死したみたいで、気づかなったみたい」
「家に帰っても誰も反応しないから村八分にあったのかと思ってたそうよ」
「でいなくなったことに気づいてもらったんだけど当時は熊とか狼とか普通にいたから食べられたんだろうって忘れられちゃったとか」
「それでお坊さんに説得されて成仏して、三代目としてわたしがここに居ついたわけ。だけどお坊さんわたしのこと見えてなかったみたい。なんなら霊能力者がたまにテレビと一緒に来たこともあったんだけど、あそこに着物姿の女の子の霊がいるって指差した方にわたしはいないし、霊感があるってアイドルの子がどこかから子供の泣き声が聞こえるって悲鳴上げてる横でわたしが立ってるのに気づいてなかったわ」
「しまいには取り憑かれたとかで子供みたいに声も出さずにしくしく泣きだしたんだけど、わたし取り憑いてなかったし何も憑いてなかったのよね。なんなら一緒に憑いて行ってテレビ局のスタジオで収録見てたけどその子はおろか誰もわたしに気づいてなかったのよね。最終的にその子の家まで行ったんだけど結局気づいてもらえなかったから帰ったわ」
「じゃあなんでわたしが今見えているかって?どうしてかしら…。ごめんなさい、わたしのことを明確に見えてる人ってあなたが初めてで…わたしにも分からないの」
「言っておくけど別にわたしが何かして人が死んだり不幸な目に遭ってるわけではないと思うの。言わば運命、なのかしらね。じゃあわたしは死神なのか、と言われるとそれもちょっと怪しいんだけど。まあ祠建てられて無理に崇められたせいで本当にそういうものになっちゃったとかかしら…」
「でもわたしは別に呪ってやろうとか、恨んでるとかではないわ。繰り返すけどあなたたちは勝手に不幸になって、勝手に死んでいくだけ。それがちょっと連続しすぎたり、むごたらしい死に方をするってのと、あの祠を訪れたという共通点があるからわたしや先代の仕業だって理由をつけたのよ。だから大学サークル…久しぶりに集まった彼らは相談するときに嘘をついたのよ。祠を壊したり、立ち入り禁止の場所に入ったって嘘をついたの。そうすればわたしに祟られる理由ができるから」
「まあ、祠は勝手に壊れたし、あそこ観光スポットになってたから立ち入り禁止でもなかったんだけどね」
「おじいさんとおばあさんが亡くなったのは偶然なうえに病気よ。でもあの人たち強烈にボケてたせいで祠の場所勘違いしてたわ。亡くなる少し前に自分たちが建てた祠じゃなくて土砂崩れで潰れた方の祠のこと言ってたし」
「で時代錯誤な女の子…まあわたしも見ての通り黒白のゴシックロリータとかいうイカれた格好なんだけども。とにかくあの子は…あれは本当に不幸だったわ。隣に住んでたおじさんがそういう趣味の人でね、追い掛け回された挙句川に落ちて死んじゃったのよ。でその人は不摂生がたたって亡くなったんだけど…いや、あの死にざまはあれこそあの子に呪われたんじゃないかしら…。わたし何も見えなかったんだけど」
「民俗学者の二人は…あの人たち、結局何しにあそこに来てたのかしらね。どうも忘れられた神様を探してきたらしいんだけど、見つかったのかしら…。おじさんの方は何があったのか練炭自殺。そうする前に大学から電話がきてたんだけど、どうやら自殺を実行するに足りることがあったのでしょうね」
「お姉さんの方は…あの人もまた不幸でね、オオスズメバチの巣に気づかず近づいたみたいで、であの人白いシャツにジーパンっていうラフなスタイルでね、でハチは黒いものを狙うっていうでしょ?頭に集中攻撃されたみたいでブックブクに膨れ上がるくらい刺されたみたい」
「でファミレスで大暴れした彼とその友達たちなんだけど、あれは完全な自業自得よ。一人残らず。彼女に振られたからって呼び出して事故に見せかけて殺したのは彼だし、友達はいわゆるブラック企業で社員を過労自殺させたのとちょっとでは済まないレベルの黒い取引をやってたとかで取り潰されたし、アイドルの子なんてすごいわよ、ファンと地下アイドルやってる男の子と四股くらいしててファンにバレてめった刺しにされたし。で彼は彼で教育に熱が入りすぎたとは言えないレベルでひどいパワハラを繰り返したのを告発されて、かばわなかった社長を刺したのよね。それらがバレる直前になったから、どうにかしてわたしのせいにしたかったんでしょうね。自分は何もしてない、全部自分以外のせいだって生きてきたから。まあ最後は不通に病気で死んじゃったんだけど、ほかの人やこの後のあなたと違って、彼には酷い死後が待ってたでしょうね…。地獄って、気が遠くなるような年月刑を受けるそうだけど、今もそうなら彼はどれだけ責め苦を受けることになるのかしら…」
「それであなたの先輩に関しては、まず雑誌が潰れた理由は単純で、そこの雑誌とんでもないゴシップ雑誌だったのよ。それこそデマとフェイクニュースの出どころみたいなところで、でアイドルのスキャンダルとか言ってデマ出したのを訴えられたで廃刊。編集者やその記者みんな捕まったし。その中でオカルトしかやってなかったあなたの先輩は逃げれたみたいだけど取り扱ってるオカルト関連は古すぎて化石みたいなネタしかなかったわ。この時代に口裂け女の正体がどこかの国の人体実験の被害者とか書いてたわよ。今や口裂け女なんて、ちょっと口が大きく開くえっちなお姉さんみたいに書かれてるのにね。なんなら八尺様だっけ?あのでかい女の人なんてただの白いワンピース着たでかいお姉さんになっちゃったじゃない。そもそも女だったかも怪しかったのに」
「それで酒に溺れて孤独死。いやわたしが見てたから厳密には孤独ではなかったと思うんだけど、最後の最後までわたしには気づいてなかったわ」
「村が滅んだ理由は例の流行り病ね。というかみんな病院に送られたからわたし関係ないし、実のところまだ生きてる人はいるわね。まあ、もう村に帰ることはないでしょうけど…」
「さて、わたしがなんでそんなところにいたのかと理由を教えてあげるわ。それはね、初代が死んだ場所、あそこ変わった花が咲く場所だったのよ。夜になると光る花があったの。たまに調べてみたけど世界中のどの植物でもない、あなたもきっと気に入るようなきれいな花が咲いてたの。この世の、いや常識のものとは思えないくらい綺麗で幻想的な花がたくさん植わってて、わたしも先代も、初代も好きだったの」
「なんだけど村が無理な開発をしたせいで全部枯れちゃってね。…そういえば初代が言ってたらしいんだけど、村が災いに巻き込まれるときは決まって草原に村人が危害を加えた時だって言ってたわね…学者コンビのノートを覗いたときにも花がどうとかとか、なんか聞いたこともない変な名前の神様がどうとか書いてあったの」
「…やっぱり、村がそもそも何かしらあったのかもしれないわね。いや、わたしたちとあなた以外みんな後ろめたい何かを抱えていたんでしょう。そしてわたしたちのせいにすることにした。全部忘れて、わたしたちに押し付けれることを選んだ。全部忘れようとした何かによるものかもしれないし、完全な偶然だったのかもしれないわね」
「もうわからないことを考えても仕方ないわね。…その死に方はお勧めできないわね。すごく苦しんで死ぬことになるから。かと言って手ごろな場所に飛び降りようとしても、今飛び出したら多分あなたトラックか何かにひかれて死ぬわね。あなたくらいの若い子たち、最近は事故でなくなるとかして別の世界に転生するって話が流行ってるらしいけど、多分そういう世界って簡単に行けないんじゃないかしら…」
「だってわたしを見てみなさいよ、完全無害な浮遊霊みたいな存在なのに成仏できないんだから。未練なんてものもないような…わたしが…。ああ、だから先代わたしに任せたのね…未練も恨みもないから、そう簡単に成仏することもないと思ったのね…」
「そしてあなたを選んだわけか」
「ここにきてわたしという一番都合のいいものを先代は見つけたのね。そしてわたしもあなたを見つけた。ちょっとオカルトが好きなくらいは変わったところがないあなたを。わたしを見つけたあなたを、わたしも見つけたわけか。そういうことだから、あなたは四代目…いやわたしとあなたで三代目ってことで行きましょうか」
「大丈夫よ、その気になったら実体のある幽霊…妖怪というより怪異か。それになれるから死んで困るってこともないし。わたしも先代にやり方教わって定期的に都会に行ったりしてたから、案外怪異になっても普通に生きてるものみたいに振舞えるから大丈夫よ、というか今気づいたけど、あなたのお母さんこっち寄りのモノのようだし」
「それに、逃げたりしないってことはあなたも実はこっちにくるのに都合のいい理由があるんでしょう?ちょうどよかったわ」
「…まさか呪いや災いも忘れられて対象が本当にいなくなったらどうしていいからわからなくなって困った挙句、わたしたちに押し付けていたなんてね」
「意外とこの世は無責任な押し付け合いで動いていたりするのかしら」
・祠を可能な限り修理する。先輩も手伝うといってるけど、大丈夫かな…
・先輩に見合う格好を用意する。先輩が黒なら白だけど、先輩は今の格好の方がいいとのこと。その方が警戒されづらいからって。
・このことをネット小説の形で投稿しておく。先輩曰く「読まれる形でも縁が生まれるから色々大丈夫だって先代が言ってた」とのこと。やっぱり先輩たちってそういう恨みの存在なんじゃ…
・先輩のもとに行く。草原の先の、誰も知らない洞窟に「本物」があるとのこと。
祠の話 廃棄物13号 @eibis_wasted
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